・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

怪語補検: おそれ

2019年02月13日 | つぶやきの壺焼

こういうことがあるかもしれないので気をつけようというとき、「おそれがある」「可能性がある」と表現されます。

「おそれがある」の対語は「おそれはない」、「可能性がある」の対語は「可能性はない」とも言えますが、それぞれ「は」と「が」を入れ替えてみると、また意味が違ってきます。
この6~8音のことばのうちのだだ1音によって、おそれの対象とそれ以外の物事との位置関係が変わり、出たり入ったりします。

また、「おそれ」と「可能性」のどちらを使うか、正確には場合によって違うと言えますが、そこに発言者、発信者の性格が出ることもあります。
「可能性」と言っておいたほうが、文字面は堅めでも逃げの意図がいっしょに表現されるので、「可能性」をしきりに織り交ぜて話す人は信用しないことにしています。

「おそれ」のあるなしは、その前の「何が」がはっきりつかめなければ意味がなくなりますが、この「何が」を知らされない「おそれ」は、最も恐ろしい「おそれ」になります。
無音無風の真っ暗闇に閉じ込められた状態は、短時間で人を狂気に追いやるでしょう。

いま、メディア業界は、大事なことを知らせず、虚報を散らしながら、闇の世界をコントロールすることに腐心しているように見えます。
自分の初志を捻じ曲げても、自分の椅子がなくならないよう、それだけで仕事を続けている記者という名の職業人が増えていくおそれが、この世には多分にあります。

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怪語補検:ノリ

2019年02月12日 | つぶやきの壺焼

海藻の"のり"がカタカナになると、その場の雰囲気に合わせて調子づく"ノリ"になります。

いいえ、ノリ弁はのり弁とは書かないという方もいらっしゃるでしょうが、弁当のごはんに乗せられて時間が経てば、あのやわらかい香りも失せるでしょう。
やはり、雰囲気のほうはカタカナが合いそうかなというだけのこと、まあ、ご勘弁を。

人が集まったときにはノリの良さはだいじです。
ただし、まじめに考えを問われたときに、ノリ返はいけません。
選挙のときに考えもなしにノリ選をしてしまうと、それから10年20年とたたりが続きます。
人気比べはノリ選になりがち、気をつけなければいけません。

のり煎は粳の品川がやはり好さそうで。

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怪語補検:威力

2019年02月11日 | つぶやきの壺焼

威力は、実際に見たり生身に感じたりすると、恐ろしさが低減されます。
まだ見たことのないものに、どれほどの威力があるのか想像がつかないとき、心の備えが難しく、恐ろしさはいや増します。

軍事に用いられる装置の威力が、ニュースの形で宣伝されることがしばしばありますが、秘密にされていてこそ恐ろしさを保てるこの種のものが、まるで新型の自動車の宣伝のように話題にされることが不思議でなりません。

力を知れば恐怖感も減るので、いわゆる抑止力も減ってしまうのではないかと思うのですが、知っておかなければならない重要なことが隠され、聞いても仕方のない軍事装置の能力などが、なぜかさかんに報じられる、これではニュースの威力もなくなってしまうのではないでしょうか。

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怪語補検:右翼

2019年02月10日 | つぶやきの壺焼

右翼は、政治的立場の位置づけ、政党の分類に用いられていた呼び名でしたが、政党が何を考えているのかわからない状況になった今では、自分は右翼でないと思っている人の感情的な偏見や先入観のもとに、敵対する人たちに色付けをするために使う言葉になっています。

国、皇室、国防の重要さを唱えれば、それを右翼的発言と名づけてみたり、ネット上でその論を唱えれば、もっといやらしくネトウヨと呼んでみたり、対立概念などどこかに飛んで行ってしまっています。

右翼に対立するなら左翼かというとそれも影が薄くなり、リベラルというこれまたわけのわからない呼び名が使われます。
リベラルと呼ばれるなら自由かというとそうでもなく、ガチガチに固まった奇異な信念をもつ人たちがそう呼ばれるようです。

右翼という言葉が正確に方向の呼び名であるのは、野球の外野手だけになりました。

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怪語補検:無料

2019年02月09日 | つぶやきの壺焼

Web やTVのCMで目立つのが無料、アナウンスも"無料"のところに力がこもります。

Google で「無料」で検索すると、ずらっと並んだのはマンガとゲームでした。

 ・ eBookJapan|【会員登録不要!無料・試し読みまんが - 少年・青年マンガ...
 ・ 【無料漫画まとめ】人気マンガ・総合 | 読書のお時間です by Ameba
 ・ 無料ゲーム、オンラインゲームなら@niftyゲーム
 ・ 問題 16 - ナンプレ20 - 無料数独問題集
 ・ 無料コンテンツ ~ハーレクインコミック~ | ロマンス ライブラリ
 ・ Amazon.co.jp: 無料コミック: Kindleストア - アマゾン

マンガ、ゲーム、無料、これに共通のキーワードがいくつもあります、無聊、無為、無駄。

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怪語補検:らち

2019年02月08日 | つぶやきの壺焼

漢字1文字の"らち"は、つち偏 の「」では囲いや仕切りを表し、これが て偏 になるとつまむ、あるいはひねるという字になります。

比べてみて面白いのは、組み合わされる偏によって、つくりの部分の意味が逆転するということです。
つち偏 の らち では、囲いの内と外を分ける引っ張り合いの外向きの力、て偏 の らち では、つまむのはなので内向きの力になります。
 

漢字2文字の"らち"は、無理やり連れ去ることで、被害家族の人はやり切れません。
国外に連れ去られ、それを認めた相手国が、偽の遺骨までよこしたとなれば、これはもう、拉致事件ではなく不法監禁拘束で、その事実を見守っているだけでは、共同正犯幇助ではないでしょうか。
70年前から、それ自体が違法とわかっている、自己矛盾の見本のような憲法をだいじにするふりをして、効力のない交渉ごとを繰り返しているのでは、埒があくはずはありません。

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怪語補検:内定

2019年02月07日 | つぶやきの壺焼

"ないてい"には内定内偵のふたとおりの言葉があって、かな文字は全く同じでも読みは少し違う気がします。
内定は内偵よりも「てい」の発音をはっきりさせないという、ごくわずかの差ですが意味とのかかわりがあるようです。
これは泡のような感覚ですから、確証はありません。

内偵は、ひそかに相手方の状況を探る行為で、「内」と「ひそかに」は意味が通じ合っています。
ところが内定は、「内」という表現でありながら契約の成立であり、内定式という大仰な儀式まで行われているのを見れば、表向きの内という文字の意味とは反対の商慣習に使われる言葉になっています。
口約束程度のもう少し柔らかい結びつきには、「内々定」という、ご念のいった表現も用意されています。

労働市場の売り手が強くなっている状況のもとでは、内定をいくつも持っていると自慢して歩く、人倫から外れかけても気にしない学生が出てきます。

内定を出すとか取るとかいうのも、業界での奇妙な季節用語です。

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怪語補検:年代

2019年02月06日 | つぶやきの壺焼

年代は、 時の流れの中で、何かが変わったこと同じでないことを言い表すときに使われることばです。
年代が、まとまりを表す場合もあれば、区切りを表す場合もあります。
暦日や年齢のように動かしようのない事柄の場合は区切りで表現され、そうでない場合は何かのまとまりで言い表されます。

その表現が使われるとき、つまり年代という言葉が持ち出されるときは、同じであることや似ていることよりも、違いを言いたいときのほうが多い気がします。
ということは、年代という言葉がマイナスの性格をもっているとも言えそうです。

年代をプラス思考に反転させる、アイデアは何かないものでしょうか。

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怪語補検:19 つながる

2019年02月05日 | つぶやきの壺焼

"つ"が頭の言葉を探していたら、つい妙なことに気付きました。

50音のうちに、"つ"に続いて2音めになりやすい行と、なりにくい行があるのです。

"つ"につながりやすい行は、 か、た、な、ま、や、ら の行で、
つながりにくいのは、 あ、さ、は の行で、2対1の比になります。

それがどうしたと言われても、ただそれだけのことなのですが。

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怪語補検:18 相談

2019年02月04日 | つぶやきの壺焼

相談という言葉には、ほのかな胡散臭さがただよいます。
漢字尻取りですぐ談合を思い浮かべるからでしょうか。

なんでも相談することが好きな人と、相談の嫌いな人がいます。
相談嫌いは、性格か、相談相手に恵まれないか、どちらかがそうさせます。

相談相手に恵まれないのも、性格がそうさせるので、もとをただせば、ほとんどの相談嫌いは性格ということになりそうです。

相談にも上手下手があります。
相談の仕方も経験の積み重ねになりますから、嫌ってそれをしなければ相談上手にはなれません。

相談嫌いの人が、相談にかかわる仕事、とくに要職や窓口業務に就いてしまうと、だれにとっても迷惑なことが起きます。
相談嫌いの人は、受けることも苦手なので、たらい回しで逃げ回り、いつも様子見事なかれという始末の仕方しかできないからです。

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怪語補検:17 例外

2019年02月03日 | つぶやきの壺焼

コンピューターでは、プログラムの上位の処理から呼び出されている下位の処理で、継続不能または継続してはならない場合に、元の上位の処理に返して安全な状態になるよう回復する例外処理という制御方法があります。

社会組織の場合にはどうでしょうか。
上からの命令で、通常の手続きでは実行不可能、あるいは実行してはよくない場合にも、規則や通例を無視して強引に実行してしまうことを例外処理というでしょう。

世の中にはとかく右へ倣えという習性が根付いているので、どこかの例外がうまくいくと、あそこでやるならこちらでもと例外が伝播して、いつのまにかそれが通例になっていきます。

コピペ模造に横流し、裏口口利き袖の下、例外地蔵仏さまという具合に、増殖した例外は信奉までされてしまいます。
科学論文にコピペは当たり前とまで説を垂れる、人間ぶりの鮮やかな大学教授も現れます。

例外はあって当たり前ですが、それが当たり前の方法だと言ってしまうのは、当たり前のことではありません。

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怪語補検:16 第三者

2019年02月02日 | つぶやきの壺焼

社会組織に不都合なことが起きたとき、自浄能力が及ばない場合に、第三者委員会という便利なものが作られます。

あまり上等でないことを組織運営上の常套手段にして、ずるずるとそのやり方を続けていれば、自浄能力は自然に低下していきます。
いい加減なことをずっと続けていて、だんだん良い方向に向かうということは決してありません。

自浄能力がなければ他力に依存するしかなく、そこで第三者にお出まし願うということになります。
ところが、能力不足の当事者から依頼された仕事ともなれば、当然第三者性はあやしくなります。
かといって、その役を買って出たのでは、そのときにもう第三者ではなくなりかけます。
どちらにしても、多くの場合第三者とは当事者に無関係に見せかけるための呼び名の冠にすぎません。

依頼されて事を運ぶなら、事業内容が「第三者」という会社ができるかもしれません。

ラジオで聞いた話ですが、役人を卒業した人が第三者委員会の委員長になると、役人がお手伝いしましょうかと寄ってくるそうです。
ことによると、寄ってくる役人は当事者とどこかでつながっているのかもしれません。

おや、とここまで来て妙なことに気付きました。
第三者委員会ができるとき、二人称の人はいったいだれなのでしょうか。 

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怪語補検:15 世論

2019年02月01日 | つぶやきの壺焼

世論というモノは、世の中にはありません。
世論というコトも、世の中で起きることはありません。

そう呼ばれる何かがあると思わせて、味方にしたり、敵に回したり、調査と呼ばれる仕事の材料にしたり、さも大事そうに扱われる、そのときの空気のようなものです。

世論はあるものではなく、作られるものです。
作る前の準備や、こねあげる工程によって、出来不出来は大きく変わります。

世論と呼ぶからには、ある程度の規模を想像させなければならないので、出来上がりはそれぞればらばらです。
一つ言えることは、世論という言葉と一緒に目の前に現れたとき、あてにならないものが多いということです。

世論を確かなものにするには、政界財界を成長の方向に動かす作り方を選ばなければなりません。

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