・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
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困った錠剤

2013年01月20日 | つぶやきの壺焼

「書ヲ読ンデ、理ヲ講ズル」道は学問の邪道である、と徂徠の言葉を引いて話を進めている小林秀雄の著書がある。
理は人を酔わせる、とも書いてあったように記憶している。

本を読んで理屈を言うな、それは学問の正道ではない、理を唱えるなら自分でよく考えよということだろうと思うが、書かれてからの長い歳月、引かれてからの時の移り代わりで、どこかにざらつきを感じる。
するっとのどを通らないのは、何がそうさせているのだろうか。


ITは、情報錠剤とも読める。
情報と名をつければどんどん飲み込まれる。
いま、理で人は酔わなくなったような気もする。
際限なく供給される錠剤で、無選別に飲み込んでいるのは、理ではなく I か。
I は愛であるなどと、ばかげたことを言うつもりはないが、理の成分がほとんど失せてしまった情報錠剤で、頭も心もただれていくのを、人はみな楽しみと感じている。

この惑星の人々は・・・おや、これも錠剤の効能書きにあった文句ではないか。



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