・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

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事業という名の悪業

2013年03月11日 | つぶやきの壺焼

大震災からまる2年、放射線の影響のごく少ない地域でも、まだ更地のまま砂埃だけが舞っているところが多い。

何も行われていないはずはないのだが、力の注ぎどころが、カネの集まっているところへの上積みでしかなかった。
背負い込まずの成り行き任せという、平常時のいちばん簡単な安穏用税手段に倣い従うだけで、非常時の手段を構ずるに至らなかったのだ。

官庁で永年習慣になっている予算額消化率100%の目標達成には、カネの集計だけには注意を注がれても、その効果にも、効果以前の過程にも目を向けられることがない。
重要な直轄事業も、もっとも管理に手間のかからない大手企業へのお任せ発注が目標達成のためには最良の手段とされる。

復興予算という名がついていても、総額でいくらつけたということしか報じられない。
それがどういう使われ方をしたのか、現地現場の復興にどう役立ったのかは明らかにされない。
明らかにすれば、カネの動き回る経路が網の目のようになっていて、網の目を潜るごとに、熱エネルギーのように節々で消耗されていってしまうという不合理がさらけ出され、大いに困る人が出てくるのだろう。

建設は明らかにプラスの事業だが、復興は、大きなマイナスを減らしゼロに近づけるという行為なので、一般建設事業とは性質が違うのである。
それらを事業と呼んでひとくくりにして、同じ発注方式、管理方式をとっていたのでは、生成されるのは砂埃だけということになる。
こうした当然の結果が、数字の報告はなくても、確かな実態として現れたということなのだろう。