・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

保護

2010年10月30日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)

ITの進展によって、特定の個人を識別できる情報は、広範囲にばら撒かれる機会がどんどん増えている。

個人情報の保護に関する法律は、「個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする」としている。

法の文章は、もっともらしくかつわかりにくくできているから、解釈次第でそれを盾にとればいろいろなことができる。

元役所だったところが、ミンエイカという奇妙な衣替えによって、会社組織になる。だが、役人の仕事をしてきた人はなかなかその性癖を洗い流すことは難しいだろう。

「ゆうちょダイレクト」という、Web 上で預金口座から振込みなどができ、あるときには便利で、ある場合にはまことに不便なサイトがある。

何度か使っているうちに、ある日のこと、ログインに「合言葉」の打ち込みを求められた。
「好きな動物は」「好きな花は」などとたたみかけて訊いてくる。
合言葉の登録のときは、パスワードを忘れることもあるからそのバックアップのためぐらいにしか考えてなかったので、まったく思いつきで動物や花の名を入れておいた。
ところが、なんでもないときにそれを思い出せなどと要求されることはないと思ったのが間違いだった。
その関門を通過しないと、パスワードの入力場面までも進めないのだった。
関所が旅人を助けるためのものでなかったと同様に、合言葉はガチガチの管理システムだったのである。

「なに、これ」と電話で聞いてみると、「お忘れなら初期化して登録削除の申請をしてください、1週間ぐらいで手続きが終わります」
とうとうその日にはゆうちょダイレクトは使えなかった。
郵便局まで歩いて行けない距離でもないが、こんなばかげたことのためにウォーキングなどしたくないから、やむなく別の銀行口座から振込手続きということになった。