(01月19日 14時41分 NHK)
冷え込みが厳しい時期を迎え、福知山市では和紙の「寒すき」が行われています。
福知山市大江町二俣の和紙工房では、1年を通して和紙を作っていて冬場に行う作業は「寒すき」と呼ばれています。
この時期は和紙作りに欠かせない井戸水に含まれる雑菌が少ないため、原料のコウゾの状態が安定して丈夫できめの細かい紙ができるということです。
19日は工房の5代目の職人、田中敏弘さんが冷たい井戸水を張った「すき舟」にコウゾやトロロアオイを入れて、「すげた」という道具で1枚1枚をていねいにすいていました。
19日、手がけたのは「漆こし紙」と呼ばれる透けて見えるような薄い和紙で、漆をこして不純物を取り除くために使われていますが、最近では古文書など文化財の修復にも使われているということです。
田中さんは「多くの方に使っていただける和紙を作りたいです」と話していました。
この和紙の寒すきは3月上旬まで続きます。