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日本人探検家が見た「北極」の今 若者は狩猟離れ

2019年05月26日 | 京都のニュース






極地探検家の山崎哲秀さん(51)=大阪府高槻市=が、北極に足を踏み入れて今年30年を迎えた。京都で過ごした学生時代に冒険家の故植村直己さんに憧れ、背中を追った。先住民とその文化に魅せられて現地で過ごす中、近年風景が変わりつつあるのが気がかりという。京都府向日市内で写真展を行っており、26日に開く講演会で北極の今を伝える。

 山崎さんは、洛南高に通っていた時、植村直己さんの存在を知り、その探究心に引き込まれた。同じ道を選び、アマゾンを探検。21歳だった1989年、北極・グリーンランドを訪れた。厳しい自然の中で粘り強く生きる先住民・イヌイットに魅了され、以来毎年グリーンランド最北の地・シオラパルク村に向かう。

 現地在住の日本人探検家・大島育雄さんから犬ぞりの技術を学び、現在1年の半分は滞在する。北極では日本人研究者の観測を支援し、今回は昨年11月下旬~今年4月下旬、海氷の観測と撮影に協力した。

 この30年で、村の風景は刻々と変わっているという。民間飛行場が2001年に完成。発電機が外部から持ち込まれ、1家に1台パソコンを持つようになり、住民はスマートフォンを使う。犬ぞりはスノーモービルに取って代わった。便利な生活を経て、若者は狩猟をなりわいとせず、都市へ移り住んだ。

 山崎さんは「ゆったりとした空気で維持されてきた文化。外界とのつながりが近くなることで町も人も変わった。寂しいものですね」と思いを寄せる。人口減が進み、シオラパルク村は廃村の危機を迎えているという。

 今後の目標は、村を日本の研究者の観測拠点にし、日本の都市との姉妹都市提携を結んで存続の手助けをすること。そして犬ぞりの文化を後世に引き継ぎたい。「伝統文化であっても、生活が成り立たなくなれば住民はやめる。私のように、好きでやっている外部の人間が守る文化もあっていいと思う」。北極との関係を紡ぐ、同じ日本人の継承者が現れるのを期待している。

■北極の暮らし伝える写真展も開催




 京都府向日市寺戸町の絵本・児童書専門店ワンダーランドで開かれている写真展では、現地で山崎さんが撮影した32点を展示している。

 セイウチの狩猟など現地の様子を伝えるほか、イヌイットの子どもたちの笑顔や、そりを引く犬の愛らしい姿を写した作品が並ぶ。厳しい自然の中で暮らす人々の姿や育まれてきた北極の文化を紹介する。6月22日まで。

 講演会は5月26日午前10時半から。1500円(1ドリンク付き)。定員20人程度。予約優先。ワンダーランド(931)4031。

京都新聞


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