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(旧:アヴァンの物語の館)ギリシア神話的世界観で人魚ナオミとヴァンパイアのマクミラが魔性たちと戦うファンタジー的SF小説

第三部闘龍孔明篇 第8章−2 十八般の第二の武器対ドリームカリバー

2018-11-09 00:00:00 | 私が作家・芸術家・芸人



「どれだけ抵抗力のあるものでも、7つすべてに対応できるものなどいない。美女たちの波状攻撃を受けて死んでいくがよい」
「踊り回るもの」サマンザはすでに勝利を確信して、サキュバス一族に伝わる官能的な踊りの世界に入り込んでいる。
 黒龍拳を使っても、サマンザの髪の化身たちは叩かれても噛みつかれても、馬を操って柳に風と受け流してしまう。しまつの悪いことに美女たちの攻撃は、とびっきりの快感を伴うため青龍は恍惚感に囚われ始めていた。
 もはやこれまでと青龍が絶望しかけた時、ボロボロの包帯姿の眠眠が立ち上がった。「やられっぱなしじゃ終わらないぞ。秘剣、夢魔スレイヤー!」
「何! まさか?」
 眠眠がオラ〜とかけ声を発し、ドリームカリバーに気合いを込めた。

     

 闇の世界に黄金色の光が満ち始める。肩越しに振りかぶり一気に切り下ろす。黄金の光が七色の虹を切り裂き、サマンザと配下の7人の美女も一巻の終わりと思われた。
 光がおさまった空間に、サマンザだけが浮かんでいた。服はボロボロだが、化身たちが盾になって本体の消滅だけは免れたようだった。
「あぶないところであった・・・・・・」
「もう守ってくれる美女たちはいないよ。次の一撃はかわせないぞ」
「ここまでは油断させていたのだ。十八般の第二の武器、弩を意識的に抜いていたことに気づかぬとはおめでたい」サマンザの操る武具の先で、青銅の魔神兵がうごめいている。
 弩は機械仕掛けで石や矢を発射する武器だが、夢魔は恐怖を発射することで相手の魂を抜く。夢で死を迎えると、目覚めても自分が死んだと思い込んで昏睡状態になる。「夢魔の弩は、相手を深層心理の奥底にまで突き落とす。さあ、これを喰らうがよい!」
 魔神兵が発射された。鋭い爪に捕まれた眠眠は、そのまま深層心理の闇に向かって落ちていくはずだった。だが、魔神兵の爪に捕まれて血を流していたのはサマンザ自身であった。
「な、なぜ我が!?」
 いつの間にか老人姿に戻った青龍が、不敵に笑う。「孫のためなら何でもする。悪鬼にも悪龍にもよろこんでなろうではないか。最初にのぞき込んだ時に、鏡の中に落ちこんだのに気がつかなかったようじゃな」
「何?」大量の血がサマンザの口からこぼれた。


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