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(旧:アヴァンの物語の館)ギリシア神話的世界観で人魚ナオミとヴァンパイアのマクミラが魔性たちと戦うファンタジー的SF小説

第三部闘龍孔明篇 第12章—7 零次元空間

2019-05-06 00:00:00 | 私が作家・芸術家・芸人

「1次元存在は2次元を知ることができず、2次元存在は3次元を知ることができず、3次元存在は4次元を知ることができず、4次元存在は5次元を知ることができないわけね」
「さすがダテに大学に行ってるわけじゃないわね」
「ケネスみたいなことを言わないで。わたしだって、ちょっとは海神界の知識があるんだから」
「ついでに言うと、5次元は神々が住む4次元に光の波長軸が加わった世界。3次元に住む人間などには、永久にその存在さえわからない。6次元は記憶軸が加わった歴史が支配する世界で、宇宙そのものの世界と言われているけど、ここまで行くと神々さえ自由な移動はもちろん完全な理解すらできない」
「それより、今回、わたしたちが闘う零次元亜空間はどんな世界なの?」
「零次元亜空間は、すべての次元につながる無限の広がりを持つ空間でもあり、存在自体がありえない空間とも言えるわ」
「まるで禅問答じゃない」
「さっきの次元の捉え方には根本的問題がある。人間は肉体を基準とするために相対的な次元の捉え方しかできない。だけど、どの次元でも意識を持つ個が存在して初めて認識は成立する。神々のように精神体こそ真の姿だと気づけば、次元の壁など存在せず逆に認識の力こそが次元の壁になっていると分かるはず。零次元は空間という概念自体が存在しない意識が支配する世界。いったん入り込めば意識がすべて。すべてを把握できれば全知全能の存在にもなれる代わり、意識があいまいな場合、存在自体が消滅する可能性さえある」
「それなら、自身さえも意識していない意識がそこで解放される可能性は?」ナオミ自身が、悩んできただけに気づくのは早かった。
ナオミは続けた。「それに、アストロラーベは『三魔性と使い魔たちには想定外の部分も多い』と言ってたじゃない。もしかして、彼ら自身が何かの変化をする可能性もあるんじゃない?」
「あのセリフを聞き逃さないなんて、油断も隙もない戦士になったじゃない」マクミラがニヤリと笑った。
「わたしへのお世辞もけっこうよ。でも、なんだろう。自分の中にまるで別のもう一人自分がいるみたいに、ものすごく気分が高まっているの。こんな気分になるのは、全米ディベート大会でも感じたことがないわ」

          

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