僕には一人の弟がいます。
この生意気そうなプクリポ。
ハロといいます。
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僕がまだポケモンに夢中だった頃、弟ハロはすでにドラクエXへ期待を膨らませてました。
さすがに発売初日、気になった僕は弟の部屋をそっとのぞきます。
あまり覚えてなかったんですが、金色のツンツン頭にカカロットという名前の仲間がいましたが、そのときはなぜ、スーパーサイヤ人孫悟空が仲間にいるのかはわかりませんでした。
ただ、弟は
『にいちゃん、面白いよ!
まだ、あんまりやってないけどな!』
とくに伝わってくるものはありませんでした。
次の日、いよいよオンラインが開始したとのことで、覗いてみると。
ひたすらどうのこうせきを拾う小さな毛玉が走っていました。
弟が、
『いよっしゃ!
てっこうせきゲットーーー!』
すごいんだろうか?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~このときはよくわかりませんでしたが、最初に武器鍛治を選んだ僕は、後に、
『うおおおお!
てっこうせきだぁぉぁぁ!
武器作れるううううう!』
って叫んだ8月を今も思い出します。
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さて、この辺りから弟がしきりにドラクエを勧めてきます。
ですがオンラインという強者のみがはびこる世界で今まで通りドラクエが出来るとは思えなかった僕は、ポケモンの4v作製に必死でした。
ただ、弟にはゲームをやるようなリアル友達はいません。
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そんなことが引っかかり始めた僕はパチンコにいきました。
どういうわけか、ちょうど弟が言っていたドラクエを買うだけのお金を稼ぐことに成功したときでした。
あんなに一緒にやりたがっていた弟を驚かせてやろう
そんな想いから、古本市場へ行き、買って帰り、すぐにオフラインへ。
このとき初めて、弟がカカロットというスーパーサイヤ人孫悟空を仲間にしていた理由がわかりました。
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歌と恋を愛する種族とかいうフレーズに共感した僕はウェディを選択。
ちょうど弟が帰ってきました。
『え!?
にいちゃん、買ったん!?
ニヤリ
もともと内弁慶な弟といつも何かのゲームをして遊ぶことはよくありました。
しかし、いつも僕が圧倒的に叩きのめして、弟はやめてしまいます。
パワプロをやれば10ー0とか普通にいきます。
そんな弟が初めて有利に立ちながら、
『にいちゃん!どこまでいったん?
一緒に遊ぼうや!』
むろん僕もそのつもりでしたが、どうやら、開始種族がウェディとプクリポではすぐに一緒に遊べないことに私は焦ります。
そして、あーだこーだと横でアドバイスを得意げにする弟。
僕はこのとき、弟を無視していました。
急ぐがあまり、ジュレー島下層を突破できずイライラしていたからです。
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レベル上げのしんどさをここで痛感し、いよいよ、ジュレットへ到着。
どうやら、ここにくれば弟が来てくれるはず。
来ました。
当時、同種族ばかりの初期街に他種族が来ることは珍しく、当時の電車賃を考えれば弟も大変だったでしょう。
なんとか合流し、ふたりでひたすら野良と組みつつポイズンリザード。
ある程度強くなって、それぞれお互いに別の道を歩め始めました。
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キーエンブレムを6個集め、当時最強を誇る天魔の攻略や、レベル上げの方法に弟と口論になるくらい熱く語る日もありました。
しかし、やがて効率よくレベルを上げたり、プレイ時間そのものが多い僕は弟よりいつしか強くなっていました。
やがて、同じチームになるものの、弟の仕事が忙しくなり、弟のドラクエの時間は大きく減りました。
そして、バージョンアップなどで、僕との差が開き出すと、弟のモチベーションは下がり、ついにインすらしなくなりました。
弟と冒険することなどあまりなく、このまま遊べなくなるのか?
次第に自分の時間を取れるようになった弟は少しずつレベル上げをするようになりました。
そこそこに遊べるくらいに鍛えた弟は徐々にインをして、たまに遊ぶようになりました。
しかし、僕はチームを立ち上げ、リアリィタイムを抜ける人も増え続け、
やがて、リアリィタイムにひとり残ることになりました。
最近弟が結婚して、よく実家に帰ってくるようになり、余裕も増えたのか、ドラクエの会話をするようになりました。
そんなとき、
『ドラゴンガイア、一緒に行く人もおらんし、どんなもんか、2アカサポでいったら負けたわ。』
という話を聞きました。
弟の2アカはパッシブとった程度の日輪旅芸人のみ。
戦法もコツも知らないまま、負けて笑ってる弟になんとかしてあげたいなと思いました。
ひとりぼっちのドラゴンガイア。
弟は何を思っただろう?
お金もそんなになく、挑戦すら危ういのに、攻略もできないまま、諦めることになってしまうのか。
コインボスや特定のボスはどんどん強化され、ちょっと遊んでる弟のようなソロプレイヤーには厳しいものでしょう。
確かにリアルの都合で差が開いてしまったのは仕方のないこと。
それでも弟は奥さんとドラクエの釣りをしたり、ストーリーをしているのが楽しいようです。
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そして昨日。
弟から深夜3時ごろフレチャが。
『メタキン当たったけど、サブのレベル上げに使う?』
チムクエをやろうとしてたし、マラソンも行く時間。
弟からの数少ない誘い。
就寝時間はとうに過ぎています。
メタキンは断りました。
なんとなく、それは味気ないし、以前の弟の様子から、ガイアへ行きたかったのです。
そして、ちょうど3人いたオニキスときさらぎを誘って、弟とガイアに行くことにしました。
気の利いたことも言えなければ、何をしてあげれるのかも分からない。
ひたすらにドラクエをしてきた僕には弟と一緒にガイアへ行ってあげることしかできません。
ただ、今後も含めて、竜玉はプレゼントしたいと、みんなに話したら、快く持ち寄りになりました。
その日当たった、導きの香水も惜しみなく使います。
幸いなことに、一発で出た上に、
弟が
『こんなにラクショーでいいの!?』
って楽しそうにしてるのが嬉しかったですね。
さらに、持ち寄りのあとは手持ちにあったバラモス。
これはサポでいけないかもしれないし、
今しかないと思い、投入。
結果は破片でした。
導きの香水も虚しく、ミネアもトルネコもなし。
ただ、導きの香水はもしかしたら、僕の想いを汲み取り、弟とこのタイミングを導いてくれたのかも知れません。
最後に解散する前に、いつもはなかなか素直になれない弟が、
『いやー楽しかった!』
そう言ったのを僕は忘れないでしょう。
どれだけ強くなろうと
どれだけ富豪になろうと
楽しい思い出に
かえられる物はないのだから。
どれだけ富豪になろうと
楽しい思い出に
かえられる物はないのだから。
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最後までお付き合いいただきありがとうございました。
それでは、また。
よろしければお帰りの際に押していって頂けると幸いです。
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最後の方、読んでてうるうる来ちゃいました。
弟さん嬉しそうでなによりです♪
こんな兄弟想いのお兄さんがいて、弟さんは幸せ者ですね~( *´艸`)♪
アバな素直なとこ凄く好きだわ
中の人間を知ってるからこそ、思うこともまたあるものですね。
オンラインゲームはひとつのコミュニケーションのアイテム、そう捉えるとなかなかに素敵なものですね。
ありがとう。
裏表なく、やさしいころすけも俺は好きですよ。