オーディオスペースコア

福井にあるオーディオスペースコアというショップです。
ちょっと拘ったオーディオを楽しんでみませんか?

ガラスCD

2008-03-31 10:36:54 | Weblog
このCDはグラモフォンの1962年の第9のレーベルをガラスCD化したものです。
お客様に買っていただいたものを、当方の試聴ルームにて幾度となく比較試聴させていただきました。
当方の試聴ルームには常時N&FのガラスCDは試聴できるようになってますので、それとの比較もしました。


まず価格。グラモフォンは20万円。N&Fは10万円。
同じガラス製ですが、版権やマスタリングなどの費用等、販売ルートの問題等で価格的に開きがあります。

試聴して思うことですが…
まず、同じマスタリング同士で単純な材質の違いの比較は、SACDを聴いているかのような解像度の高さと音色の色彩幅が断然広いです。
SACDとCDとの音質差に疑問を感じます。

次に、マスタリング違いによる比較試聴ですが、これはマスタリングが違うのでガラスCDの音質差を論議するに至りません。
この差を聴くと、ディスクの材質差も大切だけど、マスタリング命って感じがしますね~。

次は、同じガラスCD同士の比較試聴。グラモフォンvsN&F!
これも、マスターも違うしマスタリングも違うので論議すること自体がナンセンス。(^_^;)

今回お客様からのご協力を頂き、貴重な体験をしましたが、コレによって更にソフト業界に疑問を感じました。

新しいフォーマットによる音質向上を考える方向と、技術を熟成させ技術を掘り下げる努力による音質向上を考える方向の2方向があります。

どちらもオーディオ業界にとっては必要不可欠なことですが、後者の方を蔑ろにして新しいことに商品化を進める傾向はいかがなものかと…。

実は私、SACDが発売された頃、DSDフォーマットのマスターテープを聴いたことがあります。偶々お客様がレコーディングシステムを検討されていて、DSDフォーマットのレコーディングシステムのデモンストレーションをお客様宅で行ないました。
このときに感じたことは、「DSDってなんて凄いフォーマットなんだ!次元が違う!」と身震いを感じました。

こういう体験をしているために、現在販売されているどんなに高額で最新のSACDプレーヤーでCDとSACDを比較しても、納得いかないのです。
このくらいの音質差なら、マスタリングで簡単に出せるし、ケーブルやセッティングやシステムの構築を考えれば、そんな音質差なんて問題ならない。

今回、ガラスCDを聴いて改めてそう思いました。

だから、特に国内大手メーカーに言いたい!
もう少し技術を掘り下げて熟成させる方向でオーディオを考えてみて欲しいですね。(^^)



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