オーディオスペースコア

福井にあるオーディオスペースコアというショップです。
ちょっと拘ったオーディオを楽しんでみませんか?

試聴ルームの天井

2008-04-21 16:00:49 | Weblog
部屋はコンサートホールと同じで、スピーカーや機器は演奏者と同じ。
いくら一流の演奏家でも、多目的ホールなんかじゃあ、もちろんイマイチになってしまいます。
そういう風に考えると、オーディオルームは非常に重要です。

私がルームチューニングということに興味を持ったのはもう相当昔。
その時代にはまだオーディオアクセサリーにルームチューニング材としてカテゴリーが無いどころか、製品も皆無。
せいぜい吸音材(自作スピーカー用など)しか売ってなかったんです。

オーディオルームで一番の問題点は「定在波」です。
これは部屋という寸法に対し、ちょうど可聴帯域の低域部分に干渉する為に一番の問題点になるんです。
通常の空間には、6個の面があって縦横高で3組の平行面ができます。
そのそれぞれの共振周波数を掛け合わせた部分が定在波となり、音楽の低音部分に悪さをします。
低域が出すぎたりぼやけたり、逆に量感が無かったり。音階と音圧が定まらないのは、この定在波の影響が大きいのです。

そこで、この定在波を簡単且つ効果的にコントロールする方法があります。
それは「天井」です。

天井面は他の5面に比べて壁の露出部分が圧倒的に多いので定在波の影響が大きいのです。
よって、ここをひと工夫するだけで定在波を効果的に調整できます。

当店の試聴ルームは幾度と無く経験と手直しを重ねながら、ようやくその方法とポイントを見つけました。

当方のお客様で何人かのお宅を、この技術を使って設計施工しましたが、素晴らしいお部屋に仕上がってます。
長年のルームアコースティックに対する思いと、FFTアナライザーなど機器を駆使して編み出した結果がようやく芽を出したって感じです。