半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

農村昔話

2018年06月05日 | 素敵な空間・イベント
昨日の夜、おかげさま農場の研修生が旅立つということで、そのプチ送別会を開催しました。

そこで、お世話になった農家さん達とみんなでワイワイガヤガヤ色々な話をしていたのですが、研修生のことより昔話に花が咲いていました
でも、それが面白かった

いろいろ話があったのですが、例えば、忙しくても毎日夕方に集まったら、毎晩飲んでいたという事。
当時はまだ飲酒運転が禁止ではなく、近場と言うこともあり、出荷場に野菜を夕方に持ってきたら、毎晩、2時頃まで熱く語り合っていたそうです。

30年ほど前の話ですから、世の中は農業はおろか有機農業という言葉もほぼ広がっていなかった時代です。
周りからは「農薬を使わないで野菜が出来るわけない」とか「変わり者だな」と冷ややかな目で見られていましたが、「俺たちは間違っていないよな?」とか「こういうやり方が良いらしいぞ」と、毎晩語り合っていたそうです。

昔話を聞くと
「ここに入ってよかったのは、みんなが優しいことだな。JAや市場出荷は相場制だから、自分が豊作で誰かが不作だと喜ぶわけだ。だから陰でみんな他人の出来具合を気にしながら、まあアドバイスするなんて全く無かった。ところがここに来てからは、何か失敗するとみんなでアドバイスをしてくれる。全く違った世界だという事に感動したな~」

また、結婚話もあって、「長女をもらうときにその親御さんは反対した」というのが当たり前だったそうです。
男子がいない家の場合、長女が家を継がないとその家は絶えてしまう。
だからその長女をもらおうとすると、どこも大反対をしていたそうです。
中には「わかった。それほどうちの娘の事を思うなら嫁に出しても良い。但し、嫁になるよう育てていない。後継ぎとして育てた。だから田畑仕事は出来ないぞ」という人もいたそうです。

つまり、男子がいる家の女子は、「嫁に出す」=「嫁ぎ先でもしっかり田畑作業が出来るように育てる」というのが当たり前だったということ。
農村はそうやって子育てをしてきたんだと初めて知りました。

翻って、私を含めた今の親は「長男は家の大黒柱として育てる」とか「女の子は嫁に出しても恥ずかしくないように育てる」といった意識はほとんどないですよね

昔と今はそもそもの子育ての常識が全く違っていたと、今更ながら気づいた時間でした。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 本:「本当の大人」になるた... | トップ | 「目的が明確にある悩みは良い」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

素敵な空間・イベント」カテゴリの最新記事