今年、再生可能エネルギーによる電力供給は実現できる、という内容の「第四の革命」という映画に行ってから、私の再生可能エネルギーのへの好奇心は高まるばかり
またご縁があって、私は、その映画を上映した「千葉で主催した自然エネルギー千葉の会」、また印西支部の太陽学舎のメンバーの端っこの方に、入れて頂いています
で、今回、このグループの活動の一環で、再生可能エネルギーを具現化した「風車」の見学に行ってきたのです
私も含めて一般的には「太陽光発電」が再生可能エネルギーの代表という認識があると思うのですが、実は、太陽光発電の発電コストは他と比較しても高く、世界的には発電効率が良い「風力発電」の方がシェアが高い状態です。
また、再生可能エネルギー先進国のドイツやデンマークでは、多くが市民出資の風車で、デンマークでは80%が個人または組合所有のものだそうです。
世界だけでなく、日本でも風力発電が広がっていて、市民風車や企業の事業の両方が存在します。いずれにしろ、再生可能エネルギーとして投資効率が一番良いからです。
その風力発電は、「良い風が吹くところ」が前提で、海上、あるいは海岸沿いが適地だそうです。風速でいうと年間平均6m/秒ぐらいは必要だそうです。
そして千葉県では、「銚子」が風車のメッカなのです。(約50基あるそうです)
今回は、旭市の「うなかみ市民風力発電さんの市民風車かざみ」と、銚子の「くろしお風力発電さんの椎柴風力発電の風車」の見学となりました。
まずは旭市の「市民風車かざみ」にレッツーゴー
風車のある公園に近づくと、早速見えてきました
公園の駐車場から車から降りて、いきなり目に飛び込んできた霧の中の風車
お~、すっげぇ~
お台場で実物大のガンダムを見たとき以来の興奮が体を駆け巡ります
お~、回っている、回っている~
実際に風車が建っている公園に足を踏み入れてみると、やっぱりでかい
人と比較すると、そのでかさがわかりますよね?
下から見上げると、ほんと、でかい
そんな風車を説明してくださるために、わざわざお越しくださったのが「(株)自然エネルギー市民ファンド」の加藤さん。
自然エネルギー(株)市民ファンドのHPはコチラ→http://www.greenfund.jp/
「単なる反対から代替エネルギーの提案、実践へ」という流れから、ファンドで市民からのお金を集め、全国で何箇所も風車を立てているそうです。
この「市民風車かざみ」に市民ファンドを通じて出資した方々のお名前一覧が、風車の搭の部分に貼りだされていました。
端っこにはこの風車が出来た背景などの説明書きがありました。
搭の高さが65m、風車の羽の直径が70mと巨大です
他にも市民ファンドがやっている風車は全国にたくさんあります。
で、今回の風車1基の初期投資が大体2.5億。建築当時は約半分は助成がおりたようです。そして、この1基で約900世帯の年間電気使用量が供給されているんだそうです。
正確に言うと、ここは「発電会社」であって、風車で作った電気を変圧器にかけて東電の電気網に供給(売電)しているそうです。
加藤さんに質問して「凄いな~」と思ったことは、この風力発電の運営会社「うなかみ市民風力発電」のメンバーは、基本的には報酬をもらっていないということ
(株)自然エネルギー市民ファンドは「ファイナンス」の専門ですが、同じグループには(株)市民風力発電という会社があって、ここが風車の保守管理をしているそうです。
なので、基本的な運用は外注出来る状態ですが、それでも責任をもって運営をする構成員がボランティアーでやっているなんて、、、凄いですね~。
まさに「ボランティア=自発性」を発揮しているわけです。
しかし、改めてでっかいな~
お昼ご飯は、前日にメンバーのみなさんが下調理してきてくれた本格的なパスタ、ピクルス、サラダなど。
代表の東さんは、オーナーシェフだったそうで、調理方法がプロでした
こちらは、リーダー格の森田さんがダッチオーブンで焼き蒸しにした鶏肉、むっちゃうまい
かぶのスープも
お昼ごはん後、加藤さんにコーヒーと共に、色々質問タイム。
お話を聞くと、1つの風車を立ち上げるためには、熱意だけでなく、お金、法律、建築条件、地元への根回し、プロジェクト推進、運営など、多くの専門家とのタイアップ、そしてリーダーシップが求められることがわかりました。
う~ん、風車をファンドで作るというのは、本当に大変な活動なんだな~。
さて、加藤さんとお別れして、今日2つめの銚子にある風車は、日立グループの「くろしお風力発電さん」の風車。
青森、静岡(掛川)にも風車を風力発電所を持っていて、銚子だけでも6基の風車を運営している会社です。
今回は、銚子で5基の風車を回してる「椎柴発風力発電所」の1基を見学させて頂いたのですが、、、うぉっさっきの風車よりでかい
人と比較しても、大きさがわかります。
搭の高さが78m、羽の直径が82m
国内では最大クラスだそうです。
確かに、ジオング、いや、ビクザムクラスです
この風車について、お忙しいところお時間をとってご説明くださったのが、くろしお風力発電の戸谷(とや)さんです。(真ん中のメガネをかけた男性)
くろしおさんは、日立グループです。
建設資金は日立キャピタル(株)が出し、風車の建設を(株)日立エンジニアリング・サービスに依頼します。くろしおさんは、日立キャピタル(株)から風車をリース契約をしている形態を取っているそうです。
ちなみに、(株)日立エンジニアリング・サービスがくろしおさんに出資をしていて、建設だけでなく、および保守メンテナンスをしています。
くろしおさんは「運営会社」なんですね。
しかし、お話を聞くと、かなりの仕事を少人数でやっているようです。
・建設候補地の選定
・風力が適しているかの調査
・地元自治体、住民、環境への配慮、地主さんへの折衝、建築までのマネージメント
・そして建設後の運営
また環境に配慮していて、例えば大きな風車を建てるために切り倒した周囲の木々の代替として植林をしたり、風車の建設予定地が渡り鳥の通り道じゃないかどうかを調べたり、最近はコウモリがぶつからないかなども調べたりするそうです。もちろん費用はかかりますが、後々トラブルにならないように、できる事をどんどんやっていっています。
音についてもこの風車は「増速ギア」が無く、また搭は二重構造のため騒音が比較的少ない設計です。風車の羽の先にも工夫がしてあって、風切り音があまりしません。
色々な工夫もあって、建設コストはこの1基で6億とか
そのほか、くろしおさんは銚子で5基を運営しているのですが、風力で発電した直流の電流を1箇所の変圧器まで送電して、そこで交流にして電圧も変えて東電の送電網に送ります。
その変圧器までの電線は、5kmほどあり、電柱は120本、全部自前だそうです
こういったことを全部ひっくるめて「事業として成り立つこと」を前提にしています。
私が言うのもなんですが、一番感心したことがこの事です。
「事業として黒字だから、やる」
というシンプルな理由で、大手企業が参入して再生可能エネルギーを広めるというのは、素晴らしいことじゃありませんか。
更に、お話しを聞いていて素晴らしいと思ったのがこの言葉。
「事業として利益が出ているので、将来的には銚子市などからご希望があれば譲って良いと思っています。自分たちは赤字にはしないが、これで儲けようということでやっているのではないので。私達がやることで、少しでも再生可能エネルギーが広がる後押しになれればそれでいいと思ってやっているんです」
何度もこういった言葉が出てきました。そして、その想いがひしひしと伝わってきました。
そして、くろしおさんが始めた頃とは違い、7月から始まる「固定買取制度」を見越して参入がどんどん増えているそうです。
既に、全国には風がどのぐらい吹くか、メッシュされた地図が存在し、どの場所にどのぐらいの風車を建ててどのぐらいの風力発電が可能か、データが出ているそうです。
時代はどんどん動いているんですね。
午前中に見た「市民ファンド」による風車、そして午後にみた「企業」による風車。
事業形態は違えど、乗り越えるべきハードルは多数ありながら、思いを持って風車を建設してきた方々です。
そして、どちらも仕事に取り組む姿勢は、誰もが尊敬できるほど素晴らしい。
私は風車について、かいつまんで本を読んだだけだったので、深い理解ができたわけではありませんが、本物を見て、それに携わる方々の思いに触れて、活動の実態を少しでもお聞かせ頂いたことは、大きな刺激となりました。
まさに「百聞は一見にしかず」でした。
とても有意義な時間を過ごせました。
関わった全てのみなさん、ありがとうございました
是非、これを基に、「一般の方々」向けの視察を企画したいと思います
またご縁があって、私は、その映画を上映した「千葉で主催した自然エネルギー千葉の会」、また印西支部の太陽学舎のメンバーの端っこの方に、入れて頂いています
で、今回、このグループの活動の一環で、再生可能エネルギーを具現化した「風車」の見学に行ってきたのです
私も含めて一般的には「太陽光発電」が再生可能エネルギーの代表という認識があると思うのですが、実は、太陽光発電の発電コストは他と比較しても高く、世界的には発電効率が良い「風力発電」の方がシェアが高い状態です。
また、再生可能エネルギー先進国のドイツやデンマークでは、多くが市民出資の風車で、デンマークでは80%が個人または組合所有のものだそうです。
世界だけでなく、日本でも風力発電が広がっていて、市民風車や企業の事業の両方が存在します。いずれにしろ、再生可能エネルギーとして投資効率が一番良いからです。
その風力発電は、「良い風が吹くところ」が前提で、海上、あるいは海岸沿いが適地だそうです。風速でいうと年間平均6m/秒ぐらいは必要だそうです。
そして千葉県では、「銚子」が風車のメッカなのです。(約50基あるそうです)
今回は、旭市の「うなかみ市民風力発電さんの市民風車かざみ」と、銚子の「くろしお風力発電さんの椎柴風力発電の風車」の見学となりました。
まずは旭市の「市民風車かざみ」にレッツーゴー
風車のある公園に近づくと、早速見えてきました
公園の駐車場から車から降りて、いきなり目に飛び込んできた霧の中の風車
お~、すっげぇ~
お台場で実物大のガンダムを見たとき以来の興奮が体を駆け巡ります
お~、回っている、回っている~
実際に風車が建っている公園に足を踏み入れてみると、やっぱりでかい
人と比較すると、そのでかさがわかりますよね?
下から見上げると、ほんと、でかい
そんな風車を説明してくださるために、わざわざお越しくださったのが「(株)自然エネルギー市民ファンド」の加藤さん。
自然エネルギー(株)市民ファンドのHPはコチラ→http://www.greenfund.jp/
「単なる反対から代替エネルギーの提案、実践へ」という流れから、ファンドで市民からのお金を集め、全国で何箇所も風車を立てているそうです。
この「市民風車かざみ」に市民ファンドを通じて出資した方々のお名前一覧が、風車の搭の部分に貼りだされていました。
端っこにはこの風車が出来た背景などの説明書きがありました。
搭の高さが65m、風車の羽の直径が70mと巨大です
他にも市民ファンドがやっている風車は全国にたくさんあります。
で、今回の風車1基の初期投資が大体2.5億。建築当時は約半分は助成がおりたようです。そして、この1基で約900世帯の年間電気使用量が供給されているんだそうです。
正確に言うと、ここは「発電会社」であって、風車で作った電気を変圧器にかけて東電の電気網に供給(売電)しているそうです。
加藤さんに質問して「凄いな~」と思ったことは、この風力発電の運営会社「うなかみ市民風力発電」のメンバーは、基本的には報酬をもらっていないということ
(株)自然エネルギー市民ファンドは「ファイナンス」の専門ですが、同じグループには(株)市民風力発電という会社があって、ここが風車の保守管理をしているそうです。
なので、基本的な運用は外注出来る状態ですが、それでも責任をもって運営をする構成員がボランティアーでやっているなんて、、、凄いですね~。
まさに「ボランティア=自発性」を発揮しているわけです。
しかし、改めてでっかいな~
お昼ご飯は、前日にメンバーのみなさんが下調理してきてくれた本格的なパスタ、ピクルス、サラダなど。
代表の東さんは、オーナーシェフだったそうで、調理方法がプロでした
こちらは、リーダー格の森田さんがダッチオーブンで焼き蒸しにした鶏肉、むっちゃうまい
かぶのスープも
お昼ごはん後、加藤さんにコーヒーと共に、色々質問タイム。
お話を聞くと、1つの風車を立ち上げるためには、熱意だけでなく、お金、法律、建築条件、地元への根回し、プロジェクト推進、運営など、多くの専門家とのタイアップ、そしてリーダーシップが求められることがわかりました。
う~ん、風車をファンドで作るというのは、本当に大変な活動なんだな~。
さて、加藤さんとお別れして、今日2つめの銚子にある風車は、日立グループの「くろしお風力発電さん」の風車。
青森、静岡(掛川)にも風車を風力発電所を持っていて、銚子だけでも6基の風車を運営している会社です。
今回は、銚子で5基の風車を回してる「椎柴発風力発電所」の1基を見学させて頂いたのですが、、、うぉっさっきの風車よりでかい
人と比較しても、大きさがわかります。
搭の高さが78m、羽の直径が82m
国内では最大クラスだそうです。
確かに、ジオング、いや、ビクザムクラスです
この風車について、お忙しいところお時間をとってご説明くださったのが、くろしお風力発電の戸谷(とや)さんです。(真ん中のメガネをかけた男性)
くろしおさんは、日立グループです。
建設資金は日立キャピタル(株)が出し、風車の建設を(株)日立エンジニアリング・サービスに依頼します。くろしおさんは、日立キャピタル(株)から風車をリース契約をしている形態を取っているそうです。
ちなみに、(株)日立エンジニアリング・サービスがくろしおさんに出資をしていて、建設だけでなく、および保守メンテナンスをしています。
くろしおさんは「運営会社」なんですね。
しかし、お話を聞くと、かなりの仕事を少人数でやっているようです。
・建設候補地の選定
・風力が適しているかの調査
・地元自治体、住民、環境への配慮、地主さんへの折衝、建築までのマネージメント
・そして建設後の運営
また環境に配慮していて、例えば大きな風車を建てるために切り倒した周囲の木々の代替として植林をしたり、風車の建設予定地が渡り鳥の通り道じゃないかどうかを調べたり、最近はコウモリがぶつからないかなども調べたりするそうです。もちろん費用はかかりますが、後々トラブルにならないように、できる事をどんどんやっていっています。
音についてもこの風車は「増速ギア」が無く、また搭は二重構造のため騒音が比較的少ない設計です。風車の羽の先にも工夫がしてあって、風切り音があまりしません。
色々な工夫もあって、建設コストはこの1基で6億とか
そのほか、くろしおさんは銚子で5基を運営しているのですが、風力で発電した直流の電流を1箇所の変圧器まで送電して、そこで交流にして電圧も変えて東電の送電網に送ります。
その変圧器までの電線は、5kmほどあり、電柱は120本、全部自前だそうです
こういったことを全部ひっくるめて「事業として成り立つこと」を前提にしています。
私が言うのもなんですが、一番感心したことがこの事です。
「事業として黒字だから、やる」
というシンプルな理由で、大手企業が参入して再生可能エネルギーを広めるというのは、素晴らしいことじゃありませんか。
更に、お話しを聞いていて素晴らしいと思ったのがこの言葉。
「事業として利益が出ているので、将来的には銚子市などからご希望があれば譲って良いと思っています。自分たちは赤字にはしないが、これで儲けようということでやっているのではないので。私達がやることで、少しでも再生可能エネルギーが広がる後押しになれればそれでいいと思ってやっているんです」
何度もこういった言葉が出てきました。そして、その想いがひしひしと伝わってきました。
そして、くろしおさんが始めた頃とは違い、7月から始まる「固定買取制度」を見越して参入がどんどん増えているそうです。
既に、全国には風がどのぐらい吹くか、メッシュされた地図が存在し、どの場所にどのぐらいの風車を建ててどのぐらいの風力発電が可能か、データが出ているそうです。
時代はどんどん動いているんですね。
午前中に見た「市民ファンド」による風車、そして午後にみた「企業」による風車。
事業形態は違えど、乗り越えるべきハードルは多数ありながら、思いを持って風車を建設してきた方々です。
そして、どちらも仕事に取り組む姿勢は、誰もが尊敬できるほど素晴らしい。
私は風車について、かいつまんで本を読んだだけだったので、深い理解ができたわけではありませんが、本物を見て、それに携わる方々の思いに触れて、活動の実態を少しでもお聞かせ頂いたことは、大きな刺激となりました。
まさに「百聞は一見にしかず」でした。
とても有意義な時間を過ごせました。
関わった全てのみなさん、ありがとうございました
是非、これを基に、「一般の方々」向けの視察を企画したいと思います