半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

寺田本家の酒作りに挑戦~その2~

2010年12月08日 | 素敵な空間・イベント
 私の住んでいるところの近くにある寺田本家。300年以上続く酒蔵で、オーガニックライフ、ロハスな生活を求めるような一部のマーケットに絶大な人気を誇る日本酒を作っています。

 斉藤一人さん、船井幸雄さん、映画つくりで知り合った武田鉄矢さんなども寺田本家を良く良く知っています。
 
 HPを見ると(寺田本家)、11月14日の朝日新聞で歌手の一青 窈(ひとと よう)さんが寺田本家の社長の本を紹介していたり、11月24日のNHKのためしてガッテンで使われた酒粕を提供していたり、とどんどんその輪は広がっています

 そんな寺田本家に仕事を通じて取材に先日行った時に、なんと洗米の工程に参加させていただくことになってしまいました
→こちら

 で、今回はさらにお酒つくりの真髄の酒母(しゅぼ)作りや麹作りまで参加してしまいました

 大作となりますが、お酒の作り方に従って体験記をご紹介しま~す


1:まずはお米の精米
 →寺田本家では無農薬無化学肥料のお米をつかいます。精米は精米業者に委託。削った米粉は、おせんべい屋さんなどがもらっていって使うとか。

2:洗米
 →前回私が参加したやつですね米がかなり削られているので水が浸透しやすく、1分間×2回など、決められた時間を守って洗います。

3:浸漬・枯らし
 →お水に漬けます。20分ぐらい?そして1晩水切りをします(枯らし、と言うそうです)

4:お米を蒸します
 →ここから今回は参加。大人が中に入れるぐらいの大釜で蒸しあげます。

 まず、3の工程が終わったお米を大釜に入れていきます。大量のお米なので、大ざるに入れてかつぎあげて、連携プレーで入れていきます。



 蒸気が上がってくると、蓋として被せている布がこんなにこんもりと膨らみます。


 外には湯気が立ち込めます。


 炊き上がったら熱いうちにスコップで樽にどんどん入れていきます。


 その樽を受け取った蔵人(くろうど)は、走って「サナ」と呼ばれる平台の上に麻の布を敷き詰めたところにご飯を投げ入れます。


 これを他の蔵人が一生懸命ひっくり返したり細かくばらしたりして微生物達に快適な温度に冷まします。


 一緒にこのひっくり返したり細かくばらして冷ます作業をやりましたが、蒸し上がり直後なので、もう熱く熱くて
 料理人が揚げたての料理を素手で触れても素人は熱くて触れないのと同じで、蒸し上がりのお米は慣れていないと、熱くて熱くて仕方がありませんでした

 私の手はこんなに真っ赤になっちゃいました 

 
 ちなみに蒸し上がったお米は透明な感じ。口に入れてみるとご飯とは違ってぽろぽろしていて固かったです。


 さて、この蒸しあがった蒸米を元に5:「麹」と6:「酒母」を作ります。

 蒸し米に杜氏(とうじ)さんが麹菌を振っていき、3日ぐらい温度管理をしてあげると、お米が真っ白になった麹が出来上がります。

 麹を作る部屋は普通は雑菌が入らないよう、また杜氏だけが仕切れる神聖な場所として普通は開放しません。しかし、寺田本家は全く違った考えで、むしろ色々な人に見てもらって色々な菌も入れて良い、という考えで開放しています。(もちろん、手はアルコール消毒しますよ)


 まず、冷まして人肌ぐらいになった蒸し米を薄く満遍なく広げます。

 
 蒸し米は1粒1粒がしっかりしていて、透明な固めの仕上がりです。


 ここに、杜氏さんが麹菌を降っていきます。辺りには抹茶の粉末のような色をした麹菌がモクモクと煙のように立ち込めます。
 さすがにこの作業中は、誰もが口をつぐみます。


 そして、これをみんなで手でかき混ぜます。そしてもう1回麹菌を降りかきまぜることで、麹菌が蒸し米に行き渡ります。

 これを1つの山になるようかき集め、まるで赤ちゃんをくるむように何重にも布(麻かな?)をかぶせて、保温します。



 この後、切り返しを何度も行うことによって麹菌が米の中に菌を伸ばしていきます。3日ほど経つと麹ができあがります。


 少し固まっている麹を麹室の外に出し、平台のようなものの上に敷いた麻の上に広げ、手でほぐした後、波のように線をつけていき、少し乾燥させます。(枯らすともいいます)。
 なお、乾燥させるかどうかは、酒蔵に依るそうです。


 蒸し米を使って麹を作ったのと平行して、「酒母(しゅぼ)」を作ります。
 酒母は、蒸し米+麹+仕込み水をまぜあわせ、1時、3時、7時といった深夜から早朝の寒い中も3時間毎にかきまぜて、蔵の周りにいる乳酸菌や微生物が入ってくるのを待ちます。


 夜中から早朝にかけてやるのは、寒い時に活発に動く菌から暖かい時に活発に動く菌、という順番に菌が入ってくる方が、美味しいお酒が出来るからだそうです。
 なので、当番制で深夜の担当の人は夜中も作業をするのです。
 今の時期はまだよいそうですが、本当に寒くなると深夜は手がかじかむぐらい冷たくなるそうです。

 丁寧にかき混ぜて寝かしておくとだんだん発酵して酒母の元が出来てきます。

 
 温度もその都度計って、記録します。


  普通はこの酒母のもとを普通は機械ですりつぶします。ですが、寺田本家では歌を歌いながら手作業でデッキブラシの先っちょの毛が無いようなもので、みんなですりつぶし、ドロドロにします。
 

 蔵人のなかじさんがメインボーカルとして歌う唄に、周りの蔵人がかけ声をあわす感じで唄を歌います。
 唄が終わると、すりつぶす作業が1クール終わるという流れです。
 昔は唄でみんなの力をあわせ、すりつぶすタイミングをあわせ、そして必要な時間を計ったといいます。また寺田さんのところでは、良い唄が微生物の発酵にも影響すると考えているのです。機械でかきまぜてつぶすのとは、やっぱり何か違う気がしますよね



 この時にも参加させていただきましたが、特にマクロビで本を出している「なかじさん」の唄が上手い

 民謡歌唱大賞があったら間違いなく受賞する感じでしたよ
 
 そして、これをタンクに入れてゆっくりと1ヶ月ほど寝かすと、酒母の出来上がり
 一般的な酒造メーカーは、ここに人工的な乳酸を添加して速造りをするそうです((速醸と言います)。
 一方、昔ながらの作り方をしている寺田本家は、あくまで自然の乳酸菌などが入るのを待つのです。

 温度管理や手間がかかりますが、ゆっくりと生命力のある酒母が出来上がり、味わいも自然の乳酸やアミノ酸がたっぷりで、香りも複雑で、美味しくコクのあるお酒になります。

 あとは、「麹」と「酒母」と「蒸し米」をまぜあわせタンクに入れて、寝かしながら日々かき混ぜます。これが最終工程の「もろみ造り」といいます。
 以下の写真でナタデココみたいに見えるのは、氷です。発酵がじっくり進むよう温度があがり過ぎないよう管理し、冷やす効果があります。 


 20日間ほどたつと、色々な菌が作用し、入れ替わり、プクプクと発酵が進み、日本酒の原酒のような「もろみ」が出来上がりま~す
 

 なめさせていただくと、日本酒っぽくなっていました


 これを布の袋のようなものに入れ、その袋を何重にも敷き詰め、重りをかけていくと日本酒が搾りだされます


 ちなみに、本当に本当に今搾ったばかりのお酒をひしゃくで少し飲ませていただいたのですが、これがまた激ウマ
 よく、日本酒が「フルーティー」という表現をしますが、これは本当にフルーティーで日本酒というよりは柑橘系のサワーのような味と香りがしました
 
 あとは火入れなどをして1年間程寝かして熟成させて出来上がりです

 今回は、朝の6時半頃おじゃまして、蔵人(くろうど)さん達と朝からお昼まで一緒に汗を流しながら働かせていただきました

 昨年入ったばかりの大橋さん(以前は、「三里塚ワンパック野菜」とか「現代農業」に勤めていたそうです)からは、「いや~、今日は普通の1.5倍忙しかったので本当に助かりました」と言っていただきましたが、こちらこそこんな経験をさせていただいて本当に有り難いです。感謝、感謝です

 特に、普通では神聖なる場・作業として絶対入れないような「麹室」で杜氏さんが麹菌を蒸し米に降るところにもたちあわさせていただいて、本当にめったにない経験をさせていただきました

 特に、搾りたてのお酒の美味しかったこと

 本当に良い経験をさせていただき、感謝です

 ありがとうございました~
 
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