半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

牧草を食べて育った放牧牛の牛乳

2010年02月19日 | 食べもの
 最近、牛乳を色々試しています

 島根県に木次乳業、という日本で始めてパスチャライズ牛乳(低温殺菌)をしたところがあります。非常にこだわった牛乳を作っているところです。

 うちは、生活クラブ生協のパスチャライズ牛乳を飲んでいるのですが、地域柄の事情であんまり鮮度が良いものが買えないため、会社が取り扱っている木次乳業の牛乳をチャレンジしてみたわけです。

 試してみたのは、パスチャライズ牛乳、ノンホモパスチャライズ牛乳、そして、極め付けが放牧牛の牛乳。この3つを試してみました


 ちなみに、一般の牛乳は、全国の酪農家から出荷された生乳を工場にタンクローリーで運んできて、それをホモゲナイズド(脂肪分が浮かないようにかき混ぜて脂肪分を細かくする)し、短時間高温殺菌をします。なので、本当に絞りたての牛乳を飲んだことがないと、一般の牛乳の「臭み」を「コク」と勘違いしてしまうんですね。

 一般の牛乳は、工場に運ぶまでの時間で鮮度が落ち、ホモゲナイズドすることで酸化し、高温殺菌することで酵素も全部死んでしまい、たんぱく質も変化し、風味が損なわれてしまうと言われています。

 で、パスチャライズは、ばい菌を死滅させつつ他の微生物はそれほど死なないぎりぎりの低温でじっくり殺菌する方法。ノンホモ、というのは、ノンホモゲナイズド、つまり脂肪分を細かくする為の攪拌(攪拌)をしないので、酸化しにくい、というものです。


 さて、木次さんの牛乳の話に戻りますが、自分の牧場で買っている乳牛の乳を牛乳にするので、鮮度は良いんですよね。生ものは、野菜でも卵でも、まずは鮮度ですからね

 そして、パスチャライズ牛乳は低温殺菌をしますが、ノンホモパスチャライズは更に攪拌(かくはん)をしないので、酸化が抑えられて風味も損なわれにくいですし、そ~っと静かにおいておくと、表面にほんのりクリームが浮いてきます。

 さらに、一段、レベルが上(お値段も高い。。。)の「放牧牛」の牛乳は、いわゆる牛舎で飼料を与えた牛ではなく、牧場に牛を放牧し、餌も牧場の牧草を食べて育った牛達です。(もちろん、冬は枯れ草を与えるんでしょうが)

 なので、鶏で言えば平飼い(放し飼い)のようなものですが、平飼い鶏といっても餌は飼料で人間が与えているもので自然なものではないですから、この放牧牛は、ミミズを食べているような自然にその辺を走りまわっている鶏にあたる牛になるわけですね

 で、この3つを飲み比べた結果、、、正直、パスチャライズ牛乳、ノンホモパスチャライズ牛乳の違いはわかりませんでした

 放牧牛の牛乳は、さすがに高いだけあって、違いがわかりました また、乳脂肪分率が3.0%と書いてありました。やっぱり と思いました。

 以前、不耕起栽培の岩澤先生が「本来の餌を食べた牛の糞は臭く無いし、乳脂肪分は絶対3.4%にはならない。3.4%というのを標準にしてしまったために、穀物飼料を与えるのが当たり前になってしまった。」という事を話していましたが、やっぱり、放牧牛は3.4%とは書いていないかったんです

 先日の「奇跡のりんご」の木村さんの講演でも、牛舎の地面がすっごくきれいで、「この地面は何を入れていると思いますか?おが屑でしょうか?敷き藁でしょうか?答えはは何も入れていません。牛糞だけです。何が違うかというと、餌が違います。草しか食べていないんです。草しか食べていない牛の糞は臭くありません。ハエも寄ってこないんです」というお話を写真を見せながら話していました。

 鶏もしかり、牛もしかり。彼らが自然の状態であれば普通に食べているものだけであれば、やっぱり糞もそんなに臭く無いし、肥料としても完熟させれば安心して使えるんですけどね。。。まあ、そんなことは、市場からいえば今は、無理、という話ですが。。。

 話を戻しますが、いずれにしろ、どの牛乳も美味しいと思いました。

 この「美味しい」は、以前、北海道の酪農をやっている知り合いに、本当はいけないんですが絞りたての牛乳を飲ませてもらったことがあったからいえる「美味しい」です。

 そのときの印象は「あれ、ずいぶん水っぽいんだな~?」というものでした。良く言えば「全くコクというものが無いんだな~。後味もほのかに甘いぐらい」というもの。

 つまり、新鮮な牛乳はいわゆるスーパーで売っている牛乳を飲んだ時の「コク」というものはほとんど無いんですね。あれは、鮮度が落ちたり高温殺菌によるタンパク質の変質の臭み、と言われています。
 良く牧場のアイスクリームや牛乳は「コクがあって濃い」というのは嘘で、実際は「フレッシュかどうか」なんですよね。

 その「フレッシュ」「新鮮」な牛乳は、すっと体に入ってくる自然なもの。甘みはほのかに感じるぐらい。どんな食べ物も、新鮮で普通に育ったものは「自然な感じ」「すっと体に入る」ものなんですよね (まあ、私の感覚ですが)

 また話は変わりますが、牛乳って、カルシウムのために、、、と栄養補強のために飲むように戦後に広まった(広められた?)わけですが、だったら、小魚とか野菜とか、昔からの日本食で十分なんですよね。

 つまり、牛乳は、ジュースと同じで「嗜好品」。美味しいから飲むわけです。

 そして、日本人が飲むと放牧民族と違って胃に酵素が少ないから、お腹で腐敗しておならやうんち(失礼!)が臭くなるんですよね。

 真偽の程はわかりませんが、アトピーの原因の1つとも言われますし、マクロビでは牛乳や卵はNGですしね。

 でも、我が家は、「嗜好品」として、美味しいから飲んでいます

 で、本当は「放牧牛の牛乳」を飲みたいんだけど、お値段のこともありますので、我が家は、木次さんのパスチャライズ牛乳をこれから定番にしたいと思いま~す

 
 あ~、でも、夢は、埼玉県小川町の金子さんのように、牛を自分で飼ったり、一番人間に良いと言われているヤギを自分で飼うことだな~
コメント
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