高体連の理事と評議員に、競技経験のある人はどのくらいいるのだろう。思わず、そう首を傾げたくなる。
全国高体連は3日、都内で理事会と評議員会を開き、全国高校駅伝競走大会の最長区間の1区(男子10キロ、女子6キロ)に、外国人留学生を起用できないとする要項改定案を改めて報告、08年度の都道府県予選から適用する方針を確認した。5月19日の大会実行委員会で正式決定される見通しだ=3月4日付け毎日新聞=。
何のための要綱改正なのか釈然としない。高体連陸上専門部の事務局長は「インターハイの最長距離は男子が5000で、女子は3000.(倍の距離の)駅伝1区では力の差もインターハイの倍になる」と言う。何を言いたいのかさっぱり分からない。
要は1区で勝負が付いてはレースが盛り上がらない、ということなのだろう。盛り上がるかどうかは、高体連が決めることではない。1区からのぶっちぎりでも感動するレースはある。競り合いが駆け引きに終始し、いらいらすることもある。それらすべてを踏むめての全国高校駅伝、都大路ではないのか。こんなくだらない「改正」にうつつを抜かしている限り、日本(とりわけ男子)の長距離界は世界から遠ざかるばかりだ。
ここ10数年、男子の1区で日本人選手が1位になったことがないという。これが世界との力の差だ。「飛び出す外国人留学生を追う勇気がほしい」ぐらいのことがどうして言えないのか。今回の改正はスポーツとは無縁、演出本位の決定だと断言できる。
主催の毎日新聞は社会面とスポーツ面に書き分け、理屈にもならない言葉を並べ立てている。朝日や読売は載せてあるだけ。何の論評もない。昨年の高校野球で懲りたのだろう。ここにも大新聞の思考停止状況が良く現れている。
高校野球で「特待生は投手を務めてはならない」などという規則が考えられるか。サッカーで「留学生はFWはできない」とするルールはあり得るか。1区起用禁止はこれと同じことを言っている。チーム編成にまで高体連が口を挟むのは、どう考えてもおかしい。
<「慎重審議 10ヵ月」などという見出しを付けて、「(従来の1チームの留学生枠である)20%程度という目安を、柔軟に適用した先例ともいえそうだ>とは、毎日のK記者の解説もどきの記事である。
いくら社命とはいえ、スポーツ記者がこんなわけの分からないことを書いてはおしまいだ。スポーツにおける最大の掟は公平性だ。主催者にオーダーを左右されるような大会は、もはやスポーツ大会とは呼べない。
全国高体連は3日、都内で理事会と評議員会を開き、全国高校駅伝競走大会の最長区間の1区(男子10キロ、女子6キロ)に、外国人留学生を起用できないとする要項改定案を改めて報告、08年度の都道府県予選から適用する方針を確認した。5月19日の大会実行委員会で正式決定される見通しだ=3月4日付け毎日新聞=。
何のための要綱改正なのか釈然としない。高体連陸上専門部の事務局長は「インターハイの最長距離は男子が5000で、女子は3000.(倍の距離の)駅伝1区では力の差もインターハイの倍になる」と言う。何を言いたいのかさっぱり分からない。
要は1区で勝負が付いてはレースが盛り上がらない、ということなのだろう。盛り上がるかどうかは、高体連が決めることではない。1区からのぶっちぎりでも感動するレースはある。競り合いが駆け引きに終始し、いらいらすることもある。それらすべてを踏むめての全国高校駅伝、都大路ではないのか。こんなくだらない「改正」にうつつを抜かしている限り、日本(とりわけ男子)の長距離界は世界から遠ざかるばかりだ。
ここ10数年、男子の1区で日本人選手が1位になったことがないという。これが世界との力の差だ。「飛び出す外国人留学生を追う勇気がほしい」ぐらいのことがどうして言えないのか。今回の改正はスポーツとは無縁、演出本位の決定だと断言できる。
主催の毎日新聞は社会面とスポーツ面に書き分け、理屈にもならない言葉を並べ立てている。朝日や読売は載せてあるだけ。何の論評もない。昨年の高校野球で懲りたのだろう。ここにも大新聞の思考停止状況が良く現れている。
高校野球で「特待生は投手を務めてはならない」などという規則が考えられるか。サッカーで「留学生はFWはできない」とするルールはあり得るか。1区起用禁止はこれと同じことを言っている。チーム編成にまで高体連が口を挟むのは、どう考えてもおかしい。
<「慎重審議 10ヵ月」などという見出しを付けて、「(従来の1チームの留学生枠である)20%程度という目安を、柔軟に適用した先例ともいえそうだ>とは、毎日のK記者の解説もどきの記事である。
いくら社命とはいえ、スポーツ記者がこんなわけの分からないことを書いてはおしまいだ。スポーツにおける最大の掟は公平性だ。主催者にオーダーを左右されるような大会は、もはやスポーツ大会とは呼べない。