(1)2016年版「間違いだらけのクルマ選び」
さて今回は、2016年版「間違いだらけのクルマ選び」の巻末付録の「車種別採点簿」を眺めることから始めよう。
評価の仕方は、2015年版と同じく、個別項目評価の七つと、クルマ全体を見たこの本の作者の総合評価となっている。「クルマ全体を見た」と断ったのは、個別評価の合計がこの総合評価となってクルマ評価の総合点数となっているわけではないからである。
例えば、「スポーツカー」の「S660」の総合評価は満点の10 が与えられているのだが、個別評価を合計した点数はわずか55 点でトップクラスにはなっていない。合計点のトップクラスには62点とか58点のクルマが存在しているのだが、この総合評価は個別評価を総合したものではなくて、それとは別の、例えばこの本の筆者の「島下泰久」氏のクルマから受ける、彼の数多くのクルマ経験から感じている諸々の印象を評価したものではないか、と想像しているものである。
だから、この総合評価とは、次に掲げている7っの個別評価項目の8番目の項目に位置付けてもよいではないかと、小生は想定しているのである。すなわち個別評価項目数は7っではなくて8っである、と考えるものである。従ってイメージ的には、総・総合評価は別に存在する、またはこの8っの評価の合計で決めても良いのではないか、と考えているのである。
このことは、2015.5.11に掲載 している小生のブログ「次世代エコカー・本命は?」の(9)「間違いだらけのクルマ選び」について、で紹介している評価の仕方と同じものである。
ちなみに、この本の個別評価項目は以下の通りである。
1. デザイン
2. 走りの楽しさ
3. 快適性
4. パッケージング
5. エコ性能
6. 安全性
7. 魅力度 1~7の合計点を(A)としておこう。
最後に
8. 総合評価(B)
となっている。
総合評価(B)とは、総合である以上、個別評価項目の合計点(A)を総合したものと一般的には理解できるものであるが、必ずしもそうなっていないことは先にも紹介しているが、そこがポイントとなると小生は思っている。
そのため、1~7の各項目の合計点(A)と、それらに総合評価(B)を加えたもの、でも評価した方がよいのではないかと、思っている。ただし、総合評価と言っているのでその重要度は高いものと勝手に判断して、A+2B、すなわち総合評価点(B)を2倍して合計点(A)に加えたものも、クルマ全体の相対的総合評価の尺度に加えることにした。
以上のことを加味して、掲載93車種の採点簿を作成してみた。
これは合計点(A)をベースに、多い順に並べてある。いわゆる降順である。ただし順位は昇順である。
車種別採点簿
ページ4
次にA+2Bをベースに降順に並べたもの示す。
上記の表は(A+2B)をベースに降順に並べたものであるが、当然先に示した合計点(A)の並びとは異なってくる。