大竹です。沢山ご紹介させて頂いております小学生の日本画ですが、まだまだございます!
日本画という大人にとっても未知の画材でありながら、迷う事なくガンガンと絵の具を乗せていく子供たちの制作姿勢が、完成作品からも伺えるかと思います。とってもエネルギッシュで、パワフル!しかし今回は金箔や銀箔を使って月を表現する為、背景を夜の暗闇にしているせいか、普段の作品と比べどこか神秘的な雰囲気が漂います。油絵の時とはまた違った仕上がりとなったのではないでしょうか?日本画は平面的な表現とも相性が良いので、小学生のベタ塗りがむしろ良い味を出しています。画材の性質上、混色が出来ないという制約がありますが、それがかえって濁りのない鮮やかな色合いで作品をまとめる事が出来ているのかもしれませんね。
子供たちが描く動物たちの、なんとも言えぬ表情や線には独特の魅力がありますね。どことなく描いた本人に雰囲気が似る傾向がありますので、描かれた動物たちから作者の人柄を想像してみるのも面白いですよ。意外な事に、やんちゃでおしゃべりな子が大人しそうな草食動物や小動物を選ぶ事が少なくありません。不思議ですね?理想の姿が無意識に反映されていたりするんでしょうか?
日本古来の技法でありながら、油絵以上に触れる機会の無いものでしたので、珍しい経験になったのではないでしょうか。一度自分で取り組んでみると、のちに日本画を目にした時の見方がきっと変わる事でしょう。絵画制作は作品を作り上げる以外にも、その経験が後の人生に影響していきます。今回の日本画の経験が、子供たちの今後へほんの少しでも彩りを加える事が出来ましたら嬉しいです!