三原 油彩 左-コバルトブルー・ベネシャンレッド・ホワイトの3色のみで制作 / 右-+イエローオーカーの4色で制作
岩田です。本日は三原さんの静物油彩をご紹介します。
右の絵は、コバルトブルー、ベネシアンレッド、イエローオーカー、ホワイトの4色のみを使って描いています。これを描く前に、左手のイエローオーカーを抜かした3色で同じモチーフを描いています。両方を比べてみると、印象が結構違うのが分かります。
4色で描いた方はもとより、3色で描いた方も限られた色の中で、絵の具の分量や混ぜ方を工夫して沢山のバリエーションの色を作り出しています。
右手の絵をあらためて見てみると、レンガを描く際に、下にベネシアンレッドが強めの色を置き、上からイエローオーカーを主体とした絵の具をナイフを使って描いて質感を出そうとしています。
実際の鹿骨は全体的にはオフホワイトのような色ですが、例えば歯の周辺は少し赤っぽかったり、目の周辺は茶色っぽかったり、所々よく見ると様々な色が見て取れます。三原さんの描いたものもホワイトを基調に数多くの色を作っています。
目の周辺はイエローオーカーとベネシアンレッドを微妙に混ぜながら色を作り、頭部はオフホワイトの上からペインティングナイフを使ってホワイトを乗せ色や質感を出しています。
そしてこの限られた色の中で特に描くのが難しったのは敷かれた黒い布だと思いますが、背景も含め色合いを工夫しています。
このように限られた色で描くことは、色の足し引きについて凄く頭を使うので、大変勉強になります。例えば3原色に黒と白を加えて描いてみるのも楽しいでしょう。
昨日この作品が、川崎市美術展に入選したとのご報告を受けました。
うちの学生クラスから20人以上出品して2名のみの入選と考えると、かなりの倍率で審査に通ったことが分かります。励みになりますね!おめでとうございます。
ユーチューブでは、画面に絵を近づけたりしながら詳しく解説しています。是非ご覧ください。
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