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モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

作品を自然に見せる創意工夫

2025-04-17 20:18:37 | 学生


波那 高2 油彩

こんにちは、マユカです!今回はハナの作品を紹介していきたいと思います。
どこかほのぼのするような表情でこちらを見つめているミユビナマケモノ。しっかり木につかまるためのおおきな爪が三本あるのが特徴です。木と同じような毛の色と、体に生えた苔で擬態し、天敵から身を隠しています。ハナが描いたナマケモノは、よりポーズや形が分かるように木と少し色を変える画作りをしているため、パッと見たときにナマケモノのかわいらしさをより感じやすくなっています。木、体毛、葉の質感の描き分けがうまく、触ったときの感触が画面越しに伝わり、手前の葉との遠近感も良く感じられる一枚です。

小学1年生の頃から何枚も油彩作品を仕上げているハナだからこそ、動物の立体感を毛並みで表現する技法だったり、手前と奥で葉っぱのテクスチャを変えて雰囲気を調整したりと慣れた様子が画面から伝わってきます。特にナマケモノの表情は特に時間をかけて描いていたため、模様や陰影によって表現された顔のやさしさは見ている私たちもなんだかほっこりしてしまいますよね。毛の下にある表情筋の柔らかさまで伝わってくるようです。また、木の幹の影部分とナマケモノの身体の地肌には青っぽい絵具が使われているためか、少し赤みがかった木やグレーの体毛が背景に対して浮かずに馴染み、実在感が増して見えます。

同系色を混ぜると真逆の色味も画面に落とし込むことができ、これは「なんだかここだけ浮いて見えるなぁ…」となったときにも使うことが出来ます。反射光をメインの色と同系色にしてグラデーションでなじませることで自然な雰囲気に近づけることが出来るため、皆様も困ったとき是非つかってみてくださいね!


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