モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

遥かなる世界旅行の旅

2014-07-30 02:06:41 | 小学生 絵画
火曜日小学生クラス 油絵       (by南澤)

本日は夢の超特急「カルパネルラ号」に乗って世界を巡ってみることに致しましょう。


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左上から 愛子 1年 / 智子 4年 / 和博 6年
彩賀 6年 / 聖奈 4年 / 玲々菜 6年

愛子:最初に到着いたしましたのは、我が国屈指の脳内リゾートホテル「花吹雪&富士リゾートスパ」でございます。
霊峰富士をバックに撩乱と咲き乱れる桜の絶景がご覧になれる希少なホテルであります。富士山信仰の本体でもありますコノハナサクヤヒメという神様へ思いを馳せるには正にうってつけ。荒々しい富士が実は花咲く乙女の神様である事と、この絵を少女が大胆に力強いタッチで描いている事実とは、まったくもって偶然の一致ではないのであります。その昔、奥さんの事を畏れ敬い「山の神さん」と呼んでいたのが縮まって「カミさん」になったなんて話はどうでもいいですかね。アイヌ語でフンチヌプリ、、(以下、省略)

智子:さあ時空を超え白銀の雪景色に浮かぶ金閣寺に到着です。涅槃のような静寂さに佇む金閣にクラクラいたしますね。ストイックな色調とまるで童話の世界のようなタッチは、アンデルセン解釈の金閣寺とでも申しましょうか、みやげ屋の絵葉書がここまでの昇華するとは、かの足利義満公も勿論思わなかったことでしょう。

和博:はい皆様、この列車はまもなく全くもって名も無い駅に到着いたしますが、こういう所にこそ旅行の真骨頂が埋もれているものであります。日常性の中にこそ真如の叡智の本体があると、インドの「大乗起信論」という難しい本に書いてありました。察するに、家族と訪れた何気ない駐車場の写真を選ぶこの絵の作者の感性には、存在エネルギーの全一態としての真実在が、駐車場越しにはっきりと浮かび上がっていたのかもしれません。ということで、厳かに鑑賞しながら発車することにいたしましょう。

彩賀:この列車は地中海にもビクともしません。クルーザーに混じって停車いたしました。サントリーニ島でしょうか。ギリシア式七輪の網で焼くタコの香りに、何処からともなく黒猫が一匹、白壁を伝ってやって参ります。かつてギリシアの家々や神殿も極彩色に塗られていたそうですが、我々の求めるエーゲ海とはやはり真っ青な空と白い壁です。黒猫とのコントラストもキマリます。作者の化身でもあるこの猫は、愛されながら家から家へと自由に暮らしているのです。まるで古代ギリシアの巫女たちが自由な放浪者であった、そんな記憶を運びながら。

聖奈:何処からともなくボサノヴァが聴こえてきました。ここは何処でしょうか、気持ちの良い午後の日差しが差し込む窓辺には、センスの良い調度品がしっくりと馴染んでいます。ココの子猫ちゃんたちは愛らしいシャボン玉のように軽やかです。一つ一つのモノ達が小躍りしています。あまりに居心地がよいので、しばらく列車はここに停車いたします。コーヒーに砂糖は入れますか?

玲々菜:列車は最終到着地、憧れのハワイに到着です!もはや言葉はいりません!ワイキキビーチです!レインボータワーにシェラトン、ロイヤルハワイアンホテルが並ぶこの世の楽園、永遠のリゾート、偏西風の生んだ奇跡、ロマンチックな思い出、真珠湾に迫る連合艦隊じゃなかった珊瑚礁、絵には描けない美しさ、でも頑張ったね玲々菜ちゃん!


皆様お楽しみいただけたでしょうか今回の旅。それでは、またのご乗車をお待ちしております~。






   

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