ついに梅雨入りですね、ひとみです。もうお腹いっぱいかもしれませんが、引き続き小学生クラスの日本画についてです。
今日のブログは特に色に関しての特徴、その面白さを紹介しようと思います。昨日のあかり先輩(高校生アシスタントは小学生から、先生ではなく「先輩」と呼ばれています)のブログでありましたように、砂状の固形の時と液体絵具にした時の色味が変わります。海や河原で拾った美しい石を家に持ち帰って乾かすと、白っちゃけたような薄い色になってがっかりした経験はありませんか?石は水を吸うと色が濃くなる為、色選びの難易度が上がってしまうのです。また、画面に着彩した際の発色も他(水彩や油絵など)に比べて独特です。特に胡粉(牡蠣の貝殻を10年間も雨・風・日ざらしにし潰した粉)を使った白色は隠ぺい力が強く、薄く塗ったつもりでいても、乾いた後に白色が鮮明に現れ、下の色が消されてしまうのです。しかし乾いてからの思いがけない色の変化など、その意外性が面白いところだと思って頂ければ、日本画ほどワクワクする画材もないでしょう。
そんな繊細な絵具を使っての着彩でしたが、立体的に見せる影の落とし方だったり、輪郭線の強弱だったり(日本画は線の美学とも言われ、平面性を重んじる描き方もあります)、絶妙な移ろいが綺麗な仕上がりです。また、月明かりの色は静寂な雰囲気漂う子やカラフル華やかな子と、一人一人の月明かりの解釈の違いが見られて同じ月でも個性を感じられます。
日本画は準備で大変なことが多く、また1両目(15g)で4,000円もする岩絵具もあるほど高い画材の為、中々個人で揃えるとなると手を出しにくいと思うので、こうして取り組めたことを一生自慢して欲しいです!