モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

密度と色と

2015-10-13 23:52:49 | 大人 水彩

大平 透明水彩

日曜クラスの大竹です。季節の変わり目で暑いのか寒いのかよく分からない過ごしにくい日々が続きますね。
この度ご紹介させていただくのは、そんな気候もスカッと晴れやかにしてくれるような青色が素敵な大平さんの作品です。
以前から何度かご紹介させて頂いておりました大平さんの作品前回はこちらですが、今回は押尾コータローさんというアーティストのCDジャケットをモチーフにされています。

透明水彩で制作されていましたが、一つ一つのモチーフがとても丁寧に描かれていて、色に濁りもなくそれぞれが美しく響き合っています。人物のジーンズや雲、海の綺麗な青色が、特に魅力的だと思いました。
過去の作品を紹介させて頂いた記事で『密度』という言葉が出てきていますが、今回の作品も毎日の丁重な作業により作り出された緻密さが、この作品大きな魅力の一つとなっています。濃密ですが、先ほど言いましたよくに色に濁りがなく絵の具が丁寧に塗り重ねてあるので、重苦しさや息苦しさはなく、見ている人を爽やかな気持ちにしてくれます。
赤いヒールやひまわり、キャンディーなど散りばめられた様々なモチーフは、CDに収録されている楽曲タイトルからきています。これもまた一つ一つに見応えがありますね。画像では分かりにくくなってしまっていますが、後ろにある山のようなクリスタルもまたしっかりと描かれていて、画面の隅々まで手が入っている事が分かります。制作途中で苦労されていた右の人物、押尾コータローさんもまた綿密な作業により、周りのモチーフに負けずに存在感がヒシヒシと出ていますね。
毎日じっくりと作品制作に取り組む姿勢から、大平さんのアーティストとその楽曲への愛が感じられました。
完成した作品も、それが十分伝わってくる完成度です!
そして元のジャケットと大平さんの作品を見比べると、一つだけ違う点があります。過去の大平さんの作品をご存知の方はお気づきでしょう、ひまわりの右となりにちょこんと座った黄色いキャラクター。この子は過去の大平さんの作品に必ず描かれています。様々なモチーフが詰め込まれた画面の中にうまくマッチしているのが微笑ましいですね。
このようなちょっとしたこだわりがあると、また作品制作も楽しくなりますね。

現在も、アーティストの楽曲をモチーフにじっくり作品制作をされている大平さん。これからどんな風に大平さんの世界になっていくのか、今からワクワクしております。
コメント
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