モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

情熱の行方

2013-10-22 21:44:47 | 学生
「ノリ先生ってさー、女子の気持ちより俺らの気持ちの方がわかってくれてる気すんだよ。すげぇ理解あるしさ。
でもサカチャン先生いなくなったんだから、女子寄りにならなきゃダメじゃね?」と発破掛けられ、今更女子力アップは難しいと頭を抱えているオバラです。

先日中3男子が「この間アトリエで描いてたポスター提出したんだけど、美術の先生に自分が納得いかない手直しをされたから目の前で破って捨ててやった!」と鼻息荒く言うので、「ようし良くやった!その代わり次回のコンペで根性見せたれ!」と煽り、文化祭の栞の表紙に見事選ばれました。
(でもそれを聞いていた他の学生に「そこ褒めるところじゃないでしょ?普通美術の先生なら作品を大事にしなさい!って怒らなきゃマズイでしょ?」と呆れられました。)
話しは変わりますが、中学受験で4年前に退会した現在中3男子のお母様が「学校でせっかく描いた油絵を『かさ張るから』と枠から剥がして巻いて帰ってきたので貼り直せないか見てくれませんか?」といらっしゃいました。
巻いて持ち帰っただけあり内容も彼らしくない投げやりな画風。「残念ながら中学校の美術の授業は荒廃してますね?」と聞くと「ほとんどの子が丸めたり破いて捨てたりしたそうです。最初はうちの子も『私立だから油絵の授業もある!』と喜んでいたのに…。」とおっしゃっていました。
「どうせやるなら周りに流されずに大事にしたくなる作品を制作しろ!今度絵を丸めたら許さん!」と本人に直接伝えられず残念でした。

結果としては二人共自分の作品を無下にしている事になりますが、思い入れのベクトルは真逆です。
作品制作に情熱を注ぎ達成感を得る経験をしてもらう事が、改めて難しい仕事だと感じました。

コメント (2)
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