モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

スカイツリー技法の紹介

2012-06-13 00:55:00 | 小学生 絵画
Aburatochu
小学生 油絵2日目(赤・紫etcをナイフで下塗りした後、見えた色を塗り始めたところ)

オバラです。現在小学生クラスの油絵が、70枚も壁に掛かっております。この様子は毎年の事ながら圧巻で、大人クラスの方々も気になって自分の制作そっちのけで見学する方がいる程です。油絵科出身の私も当然ながら長時間眺めては「うちの子天才!鳶が鷹を産んだ!」とほくそ笑む毎日。生徒を褒めてんだか自己満足なんだか、でもなんだか幸せです。

「絵は、近視眼的な描き方はタブー。部分や表面を最初から描くことはせず、まずは全体的に大まかに仕上げてから、細部に戻る。」と、常々ネチッこく申し上げておりますが、子どもは“本物の色を塗ったら完成”影を後からつけるなんて事は絶対にしたくないので、自分の好きな場所から塗り始め、一度絵具を塗った場所はもう二度と手を触れなくていいという完成度で仕上げさせています。
また今回は「1色作ったら、3点置く。その後は最初の色に少し違う色を足して、また3点置く。点を少し長くしたければ3cmまでは許可。」を繰り返す、点描で描かせることにしました。
この技法は、下の土台から少しずつ積み上げ建築させるタワーを彷彿とさせるところから、『スカイツリー技法』と呼ばれています。(ウソです!今考えました!)
にごったところの少しもない、色の美しい作品に仕上がりつつあります。『スカイツリー技法』すばらしいです。(ウソの重ね塗り!あれ?塗り重ね?)

そう、“絵の描き方には、正解がないのでたくさんのアプローチの仕方がある”んですよね。あっていいんですよ。ホントは。
それでもやはりスマートなやり方というのもある訳で、それ故うちのような絵画教室が存在する意味もあり、、大人の方にはスマートな方を最初はお薦めしています。
しかし四苦八苦して自分なりのやり方を一人で見付けた人にとっては、他にどんなに簡単に描ける方法があったとしても、自分のやり方が最高であると感じていると思います。後から正攻法を知ったとしても、慣れたやり方があればそちらのやり方で描いた方が早く上手く描けるのは当たり前です。専門の教育を受けていなくても、プロとして絵を生業にしている人がいるのは、正攻法を知らなかった為にオリジナルの制作方法を極めることができた人だと思います。
どちらもそれぞれ正解!ということで、10月の展覧会ではぜひ私をギャフンと言わせるオリジナリティー溢れる作品を期待しています。

コメント
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