モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

色とりどり

2009-08-05 05:47:00 | スタッフ講師
Yahagi「紙風船」 矢作 アクリル

赤尾です。
遊び心あふれるセンスの持ち主、矢作さんの新作です。たくさん作った紙風船をモチーフに、今回の絵を描きあげました。
紙風船だけがモチーフと聞いて始めはビックリしましたが、1つ1つ丁寧に描き込まれていく紙風船に、それぞれの個性や表情が見えてきて、楽しい気持ちになる絵になりました。
絵の進め方として、台の上で構図を組み、全体的に手を入れて行く方法が一般的ですが、この紙風船はとっても軽いのですぐに風で飛ばされてしまいます。そのため矢作さんは最初に構図を決めてから、1つ描き終わったらまた次の紙風船を机にセット・・・という風に、少しずつ順番に進めて行く方法を取りました。
部分的に仕上げて行くやり方は、仕上がってから全体がちぐはぐに見えてしまったり、最初と最後で描き方が違って見えてしまったりと失敗しやすい危険があります。ですがモチーフが様々な柄の紙風船だったこと、また背景とメインである紙風船の明るさ、色の鮮やかさに差をつけているので、きちんと1つの台にたくさんの紙風船が載っている様子が出ましたね!背景の筆のタッチがのびのびしいて、絵を引きたてています。
たくさんある紙風船の中でも、矢作さんは右奥の茶色い紙風船がお気に入りなんだそうです。
「描き始めはひとつだけ潰れていて嫌だったけど、描き終わるとこれが一番面白く見える」とのこと。
綺麗に整っただけの紙風船だけではなく、少し形の崩れた紙風船があることで、工芸品のようなカッチリした印象ではなく、柔らかさや親しみやすさを感じますね。矢作さんの人柄が現れています!

コメント
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