Vers la lumière 光ある方へ・・・

AtelierGrace発、ステンドグラスと教会のブログ。

ローザンヌ大聖堂(’09.11.22)

2020-12-30 13:12:55 | フランス
「私が見てきたステンドグラス」今回はスイスのローザンヌ大聖堂です。



最初にまずは懐かしい写真を(笑)魚に授乳するマリア様、東京でステンドグラスの学校へ通っていた頃、卒業制作で模写した作品です。オリジナルは衣服も紫なのですが、サンゴバンには似たようなガラスがなくて勝手にブルーにしてしまいました そして、まだ1年目だったので技術の未熟さから組み立て中に3分の2ほど組んだあたりで叩き過ぎてバラッバラになり一から組み直す羽目になった忘れ得ぬ課題でもありました…

で、このオリジナルというのはローザンヌ大聖堂に入っているバラ窓の一部なのですが、フランス滞在中にローザンヌはパリから電車で日帰り可能と知り、自分がかつて作った作品のオリジナルを訪ねることにしました。しかし、当時私が滞在していたのはパリから電車でさらに2時間ほどの場所。日帰りとなると朝6時前に出発、お昼にローザンヌに着き、15時にローザンヌを発って夜8時にパリ、帰宅は10時。ローザンヌにいるのは実質3時間ほどというトンデモスケジュールに…仲間には泊まって来いと散々言われたんですが宿代が惜しいあまりに頑固に日帰り決行しちゃいました



まず、ローザンヌ中心街にあるサン・フランソワ教会へ。どこに行っても、教会を見つけたら即入ります(笑)

  

 

絵付けのないシンプルなロゾンジュや、こんな現代チックなステンドグラスも入っていました。

        

ローザンヌはとっても坂の多い街。しかも急斜面です。普通カテドラルは街のどこからでもすぐ見える位目立つはずなんですが、駅からは見えず・・・しばらく坂道をうねうね登ってようやく辿り着きました。

 

坂の両脇にはブランド物のお店やかわいい雑貨屋さん、お菓子屋さんなどがひしめいていて、朝市も立っていました。時間がなくてゆっくり見ることはできなかったけど(何せ滞在時間3時間)、買い物スポットとしてもいいかもしれません。

      


     

着いてみたらカテドラルは思ったより小ぢんまりとしていましたが、幸い天気にも恵まれ、ステンドを見るには持ってこいでした

    

    

↓残念ながら当時持っていたデジカメではこの大きさが限度でしたがこれがローザンヌのバラ窓。

 



私が模写したマリア様とついにご対面!中央下から2番目にありますが見えるでしょうか?この反対側の窓はどんよりとして暗かったけど、バラ窓からは燦々と光が差し込み、ステンドグラスがとてもキラキラと輝いていました

パンフレットには、このバラ窓には、世界の創造主である神の周りに地上と海、空気と火にまつわる様々なテーマ、季節、1年をめぐる月々、黄道十二宮、世界の果ての怪物などが描かれ、中世の世界観を表していると書いてありました。季節ごとの労働が描かれているのは、人間の生活の営みを神が祝福されていることの象徴である、ということも、以前何かの本で読んだ気がします。売店で売っていた本を見ていたら、このバラ窓には私が模写したもの以外にも2つほど、女性が生き物(何故かカエルとか)に授乳してる系の絵があることが判明しました(笑)これはどういう意味なんでしょう。。。

売店ではバラ窓のポストカード(残念ながら私の模写したマリア様は売り切れでしたが)とポスターを買いました。この時のポスターは、今も自分の作業部屋に貼ってあります

で、また長時間電車にゴトゴト揺られ、帰途に着いたのでありました

ちなみに私はフランス滞在中、フランスの方が集う改革派の?プロテスタント教会へ通っていましたが、後日この顛末を教会で話した所、最初は「嘘だろ!?」となかなか信じてもらえず、終いには「お前はクレージーだ!!」と言われる始末…それをさらに帰宅後仲間に話すと「そりゃそうだよ」と。やっぱ日帰りで行くとこじゃなかったかぁ~。でもまぁ、自分が模写したパネルのオリジナルと対面できたから良し!






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