じゃ、僕の話をします。

『本気食聡咲』の記事は「居酒屋・和食」カテゴリーよりご覧下さい。/※各掲載店の閉店情報等は基本的に追記しておりません。

最近の『聡咲』~2014・初秋~

2014-08-29 | 居酒屋・和食
札幌はもはや、秋です。

昼間は暑くとも、朝晩の冷え込みや吹く風の薫りはすっかり秋の雰囲気。

これから北海道にお越しになる道外の観光客の方は、服装にはお気をつけください。長袖や、一枚羽織るものが必須かと。

秋ともなれば、まさに北海道は味覚的にクライマックスを迎えます。これから冬にかけては、美味しい食材のオンパレード。

ススキノのこちらのお店のメニューも、そんな旬の食材で賑やかになります。

という訳で、毎度お馴染み札幌・ススキノの『本気食聡咲(まじしょく・そうさく)』であります。

今回も、最近いただいたメニューをご紹介。

一枚目の写真は十勝牛カットステーキ。赤身感が強くて肉々しい、噛み締める喜びを感じる一皿。肉の旨味をグイグイ体に取り込む快感。

生本マグロ納豆。

毎度ながら、たぶんこういう食べ方をしてはいけないような罪悪感すら感じる素敵なマグロを、惜しげもなく納豆に合わせてます。

野菜スティックバーニャカウダソース添え。

定番の野菜の他に、生アスパラが。太目のアスパラの根元の皮を厚目に剥いてます。

これがもう、シャキシャキのパリパリで瑞々しい。歯応えのしっかりしたスイカか、はたまた旬真っ盛りの頃の梨とでも言いましょうか。まるで果物ですね。これまでにない食感に驚きました。生ですから、水気も栄養もダイレクトに。

メニューに載せるのは、太いのが出るシーズンまで待っていたそうですが、これは初めての味でした。

バーニャカウダソースは冷たく冷やしてあり、これまたとても滑らかで味わいはしっかりバーニャカウダ。

運が良いと、こういう新機軸と言うか、他の店では出会えないような料理とめぐり会えます。

名寄産大雪豚のイタリアントマトソース。

今回の豚はトマトソース仕立て。マッシュルームなどの刻み野菜が入っていて、さっぱりあっさり。これだと、豚の脂身も爽やかに食べられます。

で、この日はたぶんトマトソース推しだなとメニューから感じとりまして、後程とあるメニューをお願いすることに。

メニューから「今日は何推しだろう…」と探るのも、このお店での楽しみ方のひとつかと。

当然、メニューにある料理は全ておすすめだとしても、「今日食べてもらいたい料理」があるはずなんですよ。必ず。ここはもう、料理人と食べる側の真剣勝負みたいなもんでして(笑)。作る側が真剣なら食べる方も真剣。

ダイレクトに「おすすめ」と書いてるときもありますが、そうではない時も多々。感じとるには、とあるコツがありましてですね…………………それはまた後日にでも。
(^_^;)

真鯖スモーク。

ほとんど生の鯖に、ほどよく薫りが。イタリアンとかでも、こうした軽いスモークの料理が出ますよね。山葵と共にいただきました。

ニセコ産ジャガイモめんたいバター。

秋の味覚先取り。めんたいバターのコクや辛みと、ジャガイモの甘さがよく合います。

で、トマトソースがおすすめと読んで、お願いしたのが…

トマトソースのパスタ。シンプルに。読み通りでした。

天塩産しじみの味噌汁とごま塩お握り。

何とも渋い。素材勝負。名産地である道北・天塩町産のしじみですから、一口啜れば、まあしみじみしてしまいます。五臓六腑に染み渡るとは、まさにこの事。

これと共に戴くのは、これまた素材勝負と言うか、これ以上ないシンプルなごま塩お握り。

噛み締めると塩気と共に米の甘味がじわじわ口の中に広がり、所々でゴマの風味が鮮やかに弾けてきます。これは農家の方に感謝しつつ、噛み締めざるを得ない。再びしみじみ。

ごま塩お握りを見直してしまいましたよ。



聡咲のブログでマスターも書いていましたが、そろそろ、チカの南蛮漬けがお通しに出る季節。

手間のこみ様といい味わいといい、贅沢なお通しだなぁ…と、毎回思うんですけどね。
(^_^;)

しかも、チカはマスター自ら釣ってくるんですから。明け方まで営業した後で。

だからこそ、お通しにもできるんでしょうけど、マスターのサービス精神の結晶のようなものですね。

安いもの、お得なように思えるものには「訳」があって、その訳はとんでもない手抜きだったり、常識では考えがたい事をしていたりと、食べるものに関しての酷いニュースが続く昨今。

聡咲にお越しになったお客さんの中には「この食材でこの安さなのか」と、通常では考えがたい値段に驚く方も多いんですが、前述の「訳」とは全く真逆の訳があるからだと思います。

沢山の手間や様々な創意工夫、寝ないで営業明けに魚釣りをするほどのマスターのド根性…

札幌中央卸売市場で毎朝、仕入れのために奔走されている姿も目に浮かんでしまいます。

そして何より、お客に喜んでほしいと言う一途なまでの情熱。

なので。

聡咲の一皿は舌と心に響くんですね。

だから僕も毎回、目の前の一皿に関わった全ての方々に感謝しつつ、戴いているのですよ。

そして、その代表として聡咲のマスターに「ごちそうさまでした」と告げて店を後にするのです。
コメント
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