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住宅の隙間

2019年10月06日 16時34分49秒 | 気密処理・気密(C値)測定・Q値

雨が止みました。

『FPの家 H邸』

お施主様にも立ち会って頂き、予定通りに『気密性能測定』を行いました。

気密性能測定とは住宅の隙間の大きさを把握するための測定です。

建物全体にある無数の隙間の合計面積を測定し、これを床面積で割った『C値(相当隙間面積)』を算出。

この数値が低いほど気密性が高いことになります。

例えば、床面積100㎡の住宅に1.0cm×1.0cmの隙間が30個あると仮定します。

この時の隙間の合計面積(総相当隙間面積)は30㎠となります。

床面積は100㎡ですから、C値は30㎠÷100㎡=0.3㎠/㎡となる訳です。

C値が0.3㎠/㎡って、かなり優秀だと思います。

先日、話を聞いた古い知り合いによれば、自社が建てる住宅のC値は2.0~3.0㎠/㎡くらいとの事。

これだと、床面積100㎡の時の隙間の大きさは200~300㎠になってしまいます。

「えっ!まだそんな『スカスカ住宅』を作っているの?」

思わず聞いてしまいました。

「C値って、どの位が適正なの?」

という話を、時々耳にします。

皆さんは、どうお考えでしょうか?

例えば、こんな考え方があります。

熱交換換気システムを採用するならば、C値は1.0㎠/㎡以下にしなければならない。

第3種換気を採用するならば、C値は2.0㎠/㎡以下にしなければならない。

これは、換気を有効に行うために必要な気密性能です。

でも隙間って、換気だけの問題ではありません。

冬季の話がわかりやすいと思います。

暖かい空気は上に上がります。

だから家の中を暖めれば、暖かい空気は上に上がります。

高い所に隙間があれば、暖房で暖められたはそこから外に出ていきます。

この時、家の中の空気は外よりも薄くなります。

気圧が下がる訳です。

隙間があれば、外の冷たい空気が入って来ます。

冷たい空気は下に溜まります。

家の中に上下の温度差が生まれ、上昇気流が発生し、益々暖かい空気の排出と冷たい空気の流入は盛んになります。

隙間が少なければ、こうした動きは少なくなります。

つまり漏気による熱ロスが少なくなる訳です。

どの位の隙間なら、良いのか?

色々な意見があるようです。

でも弊社では、C値0.6㎠/㎡以下をひとつの目安にしています。

経年による性能低下を加味すれば、0.3㎠/㎡以下が適正というところでしょうか?

サッシのパッキンが劣化したり、地震で建物が歪んだり・・・。

気密性能って、悪くなるんですよね。

予め、この分を見越しておく必要もあるのでは・・・。


いよいよ、気密測定が始まります。

完成時気密ですから、基本的には目張りを行いません。

排水トラップに水を張り、レンジフードの給排気シャッターを閉じます。

換気システムの給排気口も塞がなければなりません。

今回の場合は、それぞれ1箇所づつ。

建物外側のパイプフードに目張りをしました。

念のため窓・玄関ドアの鍵を確認して、準備完了です。

気密測定器の設置も既に完了しています。

気密測定技能者の紹介後、簡単な説明を行ってもらいました。

いつもなら、ここで食いついてくる方が多いんです。

でも、イマイチの反応でした。

仕方ないですよね。

実は建て替える前の建物もFPの家でした。

だから、23年前に気密測定に立ち会っています。

11年前の増築時にも、気密測定に立ち会っています。

今回で3回目、しかも3回とも同じ技能者だったそうです。

さすがに感動は薄いですよね・・・。

あっという間に測定完了です。

測定結果は以下の通りです。

①総相当隙間面積αA=36㎠

②隙間特性値n=1.36

③50pa時の確定風量=173㎥/h

建物の規模は、こうなっています。

④相当床面積=162.74㎡

⑤気積=393.53㎥

C値は①/④で算出します。

36㎠/162.74㎡=0.22㎠/㎡

小数点第2位以下を四捨五入するので

C値=0.2㎠/㎡

となりました。

隙間特性値も重要です。

n値=1.36

n値は、建物の気密施工の状況を表しています。

どんな隙間の空き方をしているかを知る手掛かりになるんです。

高いレベルの高気密住宅では、ひとつひとつの隙間が非常に細かくなります。

空気の通る穴のひとつひとつを丁寧に塞ぐ施工をしているわけですから当然ですよね。

でも、隙間はゼロにはなりません。 

無数の小さい隙間が集めると、当建物の総相当隙間面積は36㎠あった訳です。

一方、気密の低い住宅の隙間は大きい傾向にあります。

ようするに、隙間の塞ぎ忘れがある訳です。

気密性を高めるためにはひとつひとつの隙間を小さくする必要があります。

n値が2に近づくほど、ひとつひとつの隙間は大きいことを意味してます。

反対に1に近づくほど、ひとつひとつの隙間は小さいことを意味しています。

高気密住宅を意識するなら、n値は1.0~1.5以内に収めるようにした方が良いそうですよ。

ついでにACH(50pa時の漏気回数)も算出してみましょう。

③50.0Pa時の確定風量は173㎥/hとなっていますね。

当該建物の気積は393.53㎥となっていますから

ACH=0.43回/h

となります。

これは家が時速35~40kmで走った位の風に当たっている時に、自然に換気が行われる回数をあらわしたものです。

相当凄い台風でもないと、こんな状況にはならないと思います。

そんなレベルのお話です。

代表的なACHの値は

スウェーデン建築基準では3.0回/50Pa

カナダR-2000住宅基準では1.5回/50Pa

パッシブハウス基準では0.6回/50Pa

となっています。

今回の値も、まあまあの結果だと思います。

この後、2回目・3回目の測定をしましたが測定値はほぼ同じでした。

3回分の平均を実測値にしますが、決局0.2㎠/㎡という値に変わりはありませんでした。

「C値と言われても、よくわからないわよ。」

「結局、何なの?」

「数字が小さい方が良いんです。」

「あら、凄いじゃない!」

もしかして、気密の有難みを理解してくれてなかったのかな・・・?

ちょっとだけ、心配になってきました。

簡単に説明します。

隙間が少なければ、冷暖房が効くようになります。

当然省エネです。

換気システムも機能するようになるので、室内空気環境を整えることが出来ます。

臭い残りの心配もありません。

気密って、建物にとって重要なんですよ・・・。

 

posted by Asset Red 

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