練馬・板橋の注文住宅/アセットフォー日記(http://blog.goo.ne.jp/assetfor)

お打ち合わせ、設計、建築中現場、見学会のことなどアセットフォーの注文住宅家造りの日々を皆様にお伝えいたします。

捨てコン、打設しました。

2018年05月27日 12時00分00秒 | 注文住宅/地盤調査・地盤改良・基礎工事

今日は日曜日、現場作業はお休みです。

昨日の様子をアップしたいと思います。

『FPの家 K邸』

朝一番の写真です。

鋤取りが終わっています。

この上に砕石を敷き詰め、転圧。

これ地業と言います。

本来は、基礎下の地盤を突き固め不同沈下を防ぐ重要な作業なんです。

でも、鋼管杭による地盤改良を行っているし・・・。

この場合の目的は何なのでしょうか?

砕石の上に、防湿シートを敷き詰めます。

ジョイント部分も、ガムテ-プを使ってしっかりと貼り合せます。

地面からの湿気が基礎内に侵入する事を防ぐのが目的。

コンクリートがあるんだからいいじゃん!

なんて方も多いと思います。

『防湿コンクリート』っていうくらいですからね。

湿気を通しやすいかどうかは『透湿抵抗』で判断することができます。

この値が高ければ湿気は通りにくく、低ければ通しやすいことになります。

例えば、防湿シートに使う厚さ0.1mmのポリエチレンシートの透湿抵抗は300㎡・h・mmHg/g。

対する、厚さ100mmのコンクリートは70㎡・h・mmHg/g。

ねっ、全然違うでしょ?

いずれにしても、その透湿抵抗は充分大きいんですけどね・・・。

捨てコンの打設風景です。

コンクリートを流していますが、捨てコンは地業の一部。

決して構造ではありません。

単に地業の表面を平らに均し、スペーサーブロックの座りを良くする。

そして、鉄筋のかぶり厚さを確保する。

そのために必要な施工という位置づけになっています。

捨てコン打設完了。

『捨て』なんて言葉がついていますが、要らない訳ではありません。

確かに省略することでコストカットは出来ますが、その分『施工精度』の担保が難しくなる。

私はそう考えています。

砕石をどんなに丁寧に転圧しても、スペーサーブロックに荷重が掛かれば沈んでしまいます。

沈んでしまえば、鉄筋のかぶり厚さ60mmを確保することは出来ません。

でもスペーサーブロックって、鉄筋の下にありますよね。

ネットから写真を拝借しました。

この現場も捨てコン打設していませんね。

この段階では、かぶり厚さ60mmを確保出来ているようです。

1mm下がったらアウトですけど・・・。

ところで鉄筋に載らないで、どうやってコンクリート打設するんだろう?

弊社のコンクリート打ち込みの様子です。

あっ、鉄筋踏んでる。

耐圧盤の鉄筋間隔は150~200mm、場合によっては100mmなんて事もあります。

踏むな!と言う方が無理だと思います。

コンクリート打設しちゃえば、見えなくなるし・・・。

「踏んだって下がらないよ。」

本当でしょうか?

またまた、ネットから拝借。

完全に沈んでいます。

こんなケースが極めてレアであることを願うばかりです。

ネットから拝借したイラストです。

こちらの現場は捨てコンを打設しているようですね。

スペーサーブロックの役割が良くわかると思います。

厚さ50mmのコンクリートがあれば、載ったって沈むことはありません。

捨てコンの省略、間近で施工を見ている私としては、省いていい施工とは思えないんですけど・・・。

捨てコンがあれば、そこに鉄筋の墨を入れる(配置を書く)ことも可能です。

当然、間違いも減るでしょう。

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断熱と空気

2018年05月27日 08時00分00秒 | 省エネ住宅の基本

静止空気は熱伝導率0.022W/m・Kと低く、この性質を利用して断熱材は作られています。

断熱材内部にできるだけ小さな空隙が出来るように加工してある訳です。

木材も、その樹種によって熱伝導率が異なります。

スギなどの比重が小さい木材は、その中に空隙が多いことから熱伝導率が小さくなります。

壁内に密閉された空気層がある場合、その層も断熱性能を見込むことが可能です。

空気には若干の粘性がある為、垂直方向で2.0cm以下の層であれば対流は起こりません。

逆に通気層を設ける場合には、この粘性によって通気が妨げられるので、2~3cm以上確保した方が効果的です。

空気層の熱抵抗は以下の表を使って計算できます。

例えば8mmの中空層であれば、

0.09㎡・K/W×0.8cm=0.072㎡・K/W

となります。

密閉空気層が対象のため、通気層を含めることはできません。

最近の複層ガラスの空気層は1.6cmですから、この計算によれば熱抵抗は0.144㎡・K/Wとなります。

これって、熱伝導率0.018W/m・Kの断熱材でも2.6mmにしか相当しません。

えっ、そんなもんなの

って、感じですよね。

でもこの計算式、意外と使えるかも知れません。

厚さ105mmの壁の中に熱伝導率0.020W/m・Kの断熱材を充填し、その内側に30mmの中空層を設けた場合の熱抵抗を計算してみましょう。

中空層の厚さが20mm以上ありますが、躯体なので0.09×中空層の厚さとなります。

0.105m/0.020W/m・K+0.09×3cm=5.52㎡・K/W

これを一般的に使われているグラスウール16Kに換算すると、24.8cm分になります。

中空層の分だけでも12mm分です。

凄いでしょ?

でも、気密施工をしっかりとしなければ『密閉中空層』にはなりませんよね。

施工時には、充分な配慮が必要になると思います。

省エネエコ住宅

設計究極マニュアル

増補改訂版

野池政宏 編・著

エクスナレッジ 刊

より、一部を抜粋させて戴きました。

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出窓造作

2018年05月26日 16時33分24秒 | FP工法/屋根・壁・床断熱材・断熱サッシ

雲行きが怪しくなってきました。

雨が降らないといいんですけど・・・。

『FPの家』

造り付の出窓が少しづつ出来てきました。

内側から見ると、こんな感じ。

出窓の床・壁・天井すべてをFPパネルで作っています。

外から見ると、こんな感じです。

後は樹脂サッシを取付けるだけ・・・。

色々と難しいんですよね、造作出窓って。

でも、需要があるんだから仕方ありません。

どうせ作るなら、しっかりとしたものを作らないと・・・。

何だかわかりますか?

防水バルコニーの床に施工する『FRP』の材料です。

ガラスマットを敷き込み、これに樹脂を含浸させ、ローラーで空気を抜きながら平らに均します。

この作業を2回繰り返した状態を撮りました。

そして、その上にトップコートを上塗りすれば完成です。

FRP防水施工も無事終わりました。

玄関ドアも取付完了。

外壁下地のハイベストウッドも張り終わり、防蟻処理も完了です。

今回は、天井にセルロースファイバーによるブローイングを行います。

吹込み施工は当分先ですが、その為の準備は既に始まっています。

写真は屋根垂木の内側に貼られた隔紙を撮ったもの。

天井下地から400mm以上の高さに吹込まれたセルロースファイバーが、タルキ間から零れないようにしています。

そしてこの後は、天井野縁を組み、防湿・気密シートを丁寧に貼らなければなりません。

床の気密処理も進んでいます。

配管廻りに充填されたウレタンを平らに削り

その上に丁寧にアルミ気密テープを貼ります。

玄関ドアと壁パネルにも、アルミ気密テープが貼られました。

樹脂窓と壁パネルも同様です。

先日吹かれたウレタンを平らに削り、そこにアルミテープを貼っている様子です。

まだ半分しか貼られていませんね。

細かい仕事なんですよ、実際。

地味ではありますが、その後の暮らしやすさに確実に効いてくるんです。

2階床や梁と壁パネルや柱の接合部にもテープが貼られています。

この後も、地味な作業が続くんです・・・。

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建物解体中です。

2018年05月26日 08時00分00秒 | 注文住宅 その他

解体工事が始まりました。

道路から高低差のある敷地の為、1階部分が車庫になっています。

この車庫が問題なんですよね。

配筋の具合など構造が全くわかりません。

よって安全を確認できない・・・。

古くなった建物を解体して、新しい建物に建て替えようとすると色々と余計なことを行政から指導されます。

当然費用も嵩みます。

色々と検討した結果新築を諦め、車庫はそのままにして耐震&断熱リフォームを行うことになりました。

『リボーン・A邸』

外階段をエッチラ・オッチラ登って建物に辿り着きます。

解体工事も大変です。

でも、ドンドンと内装が剥がされていきます。

凄いペースです。

構造材をそのまま活かす所謂『スケルトンリフォーム』となります。

まずは骨組みの状態にして、構造をしっかりと把握。

その後、構造計算に基ずいて耐震補強を行います。

もちろん基礎の補強も行います。

断熱材が出てきました。

カビている様子はありません。

室内側に意図しない通気層が出来ていました。

この位の築年数の建物には多いんですよね、この『意図しない通気層』。

床下の冷気が壁の石膏ボード裏を通り、天井から外に抜けていきます。

だから、壁がスースーして寒い。

シングルガラスの窓や壁から冷輻射がヒシヒシと伝わってくる家です。

足元も冷たいんですよねー。

今回は、断熱&気密工事も行います。

暖かい家になりますよー。

楽しみにお待ちください。

写真は、洗面所に設置してあった洗面化粧台の洗面ボールです。

お隣の方が譲って欲しいというので、取外してお届けしました。

ホーロー製なので、綺麗に磨けばまだまだ使えそうです。

なんとなくかわいいし・・・。

こうしたリサイクルもいいですよね。

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余分な土を捨てています。

2018年05月25日 17時39分16秒 | 注文住宅/地盤調査・地盤改良・基礎工事

今日の練馬・板橋も蒸し暑いですよー。

現場廻りの際、作業着を脱いでTシャツになってしまいました。

『FPの家 K邸』

今日から基礎工事を行っています。

まずは、根切り・鋤取り&残土搬出からスタートです。

残土を近くの処分場に運ぶために、4t車×1台と2t車×2台そしてユンボを用意しました。

先日設置した遣り方を活用して、地面にチョークで墨を引きます。

これを目安にユンボで大まかに掘削、余分な土を集め、ダンプに積み込みます。

敷地の端にオートレベルを据え付け、地盤レベルを確認しながら根切り底の微調整を行います。

この手の細かい作業は、やっぱり手作業です。

剣スコップ・角スコップや鋤が大活躍。

根切りが進むと、鋼管杭の先端が姿を現しました。

キャップを用意し、金づちで打ち込めば杭頭処理完了です。

基礎伏図を確認しながらの作業です。

何故なら地中梁や高さの異なる耐圧盤があるから。

ベタ基礎と云えば、すっきりとしていて布基礎よりも工事が簡単そうなイメージがあると思います。

でも、そんな事はありません。

許容応力度計算による安全確認の結果は、意外と複雑です。

当初の予想よりも、時間が掛かってしまいました。

平らに見える敷地ですが、意外と高低差があることが判ります。

写真は遣り方貫から900mm下の根切底を掘ったところを撮ったもの。

本来であれば300mm程度掘れば済むところが、500mmほど掘る羽目になってしまいました。

カースペースの下の耐圧盤レベルを下げる設計となっている為、掘削及びダンプへの積み込みにも時間がかかります。

結局、4t車×4台+2t車×8台。

搬出した残土の量は、なんと40㎥でした。

お金を掛けて捨てるなんてもったいない・・・。

でも、道路斜線やアプローチの事を考えると止むを得ないんです。

根切り・鋤取りを終わらせて、砕石地業を行い、防湿シートを敷き並べ。

出来れば、捨コンの打設まで行いたかったんですけど・・・。

結局、鋤取りだけで終わっちゃいました。

砕石地業・防湿シート敷き・捨てコン打設は、天気が良ければ明日行います。

そうそう、施主であるK様より大事なものを預かっていました。

ジャーン!

何だと思いますか?

『鎮物』と書かれた封筒のようなもの。

これ、地鎮祭の時に土地の神を鎮めるために建物の中央部分にあたる地中に埋めるものなんです

でも最近は、工事関係者が基礎工事の際に『工事の安全を願って』埋めるのが一般的。

ちなみに箱の中身は人型・盾・矛・小刀・長刀子・鏡水玉の七つとの事。

これらを鎮めることで、建物完成後に暮らすご家庭に安穏と幸福をもたらすと考えられているそうです。

これを建物の真ん中に埋めさせて戴きました。

どうか、工事が安全に進みますように。

そして、K様のご家族がいつまでも健康で安心して暮らせますように・・・。

現場にいる者一同でお願いさせていただきました。

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樹脂窓、入りました。

2018年05月25日 08時00分00秒 | FP工法/屋根・壁・床断熱材・断熱サッシ

最近、現場が増えてきました。

1件/日のペースでは、現場の状況をご紹介できません。

方法を考えないといけませんね・・・。

『FPの家 Y邸』

樹脂窓が入りました。

弊社が標準的に採用している樹脂窓。

樹脂窓の優位性は、今更語る必要もないと思われます。

でも、単なる樹脂窓ではありません。

防火設備として認定されている樹脂窓なんです。

防火設備(防火戸)が必要な開口部について書きたいと思います。

建築基準法では、防火・準防火地域に建てられる建物の外壁に設置される開口部のうち、『延焼の怖れのある部分』には『防火設備(防火戸)』を使用するように定めています。

また同法では、耐火・準耐火建築物の場合には防火・準防火地域以外に建設する場合にあっても、建物の外壁に設置される開口部も同様にするよう定めています。

延焼の怖れのある部位については、上図の通りです。

狭小地の多い弊社の商圏では、ほぼ全ての開口部がこれに当たります。

防火設備(防火戸)って、そうでない開口部に比べて相当高いんですよね。

そのくせ断熱性能は低い・・・。

どうにかして欲しいと思いませんか?

今回採用した防火樹脂窓は、エクセルシャノンのシャノンウインドです。

硝子はアルゴンガス入りLow-E複層となっています。

U値は装飾窓で1.63W/㎡・K、シャッター無しの引違窓で1.80W/㎡・Kです。

防火シャッター付引違窓であれば、1.5w/㎡・K。

防火窓としては、中々の性能だと思いますよ。

もちろん防火設備として国土交通大臣認定を取得しています。

この認定を取得するためには、指定性能評価機関の耐火試験に合格する必要があります。

全ての窓ごとに試験を実施し、合格した窓だけが防火設備になる訳です。

試験内容は以下の通りです。

試験体を壁炉前面に設置し、20分の加熱試験を行います。

加熱温度は、上図のように最高781℃に達するようですよ。

また判定方法は以下の通り。

加熱時間中、非加熱側に火炎を出さないことが条件です。

具体的には以下の3つをクリアする必要があります。

①非加熱側に10秒を超えて継続する火炎の噴出がないこと。

②非加熱面で10秒を超えて継続する発炎がないこと。

③火炎が通る亀裂等の損傷および隙間がないこと。

樹脂サッシの素材は『ポリ塩化ビニール(塩ビ)』です。

意外と思う方も多いと思いますが、これは燃えにくい素材で発火温度は450℃程度と言われているんです。

さらに酸素指数が空気中の酸素濃度である21%を上回るため、自己消化性(火元を遠ざけると空気中で燃えない)を持つ素材でもあります。

一般的に燃焼性は『可燃性(燃焼する)』・『 難燃性(燃焼し難い)』・『 不燃性(燃焼しない) 』の3種に分類されます。

難燃性を示す指標としては様々ありますが、『酸素指数』を使うのが一般的。

酸素指数とは、材料の燃えやすさの指標です。

材料の燃焼を維持しうる酸素と窒素の混合物における酸素の最低濃度を表します。

酸素指数が空気の酸素濃度21%より大きい材料は、通常の空気中では燃焼が続けられないと判断できます。

樹脂窓って火に弱いイメージありますよね。

そんな事無いようですよ。

むしろアルミの方が熱で曲がってしまい、火の侵入を早く許すケースもあるようです。

固い話はここまでです。

開口パネルに樹脂窓を取付けたところを撮りました。

外から見ると、こんな感じです。

フレームを接写!

ゴツいフレームが特徴です。

でも、このフレームが熱を伝えないんですよ。

ガラスに貼られたラベルを撮ってみました。 

ちゃんと『ガス』と書かれています。

そして『A16』という文字も見えます。

これ、ガラスとガラスの間の空気層を表しているんですよね。

昔の複層ガラスの空気層は6mmが一般的でした。

ガラスの高性能化が進み、12mmとなり、今は16mmになっています。

これ以上広くしても、ガラス内部で対流が発生してしまい性能が上がらないようですね。

パネル開口と樹脂窓の間には10mmの隙間を設けるようにしています。

写真でわかるでしょうか?

この部分に現場発泡ウレタンを充填します。

写真は従来のウレタンフォームの場合です。

でも、今回から新しいフォームを使う事にしました。

ピン!と来た方もいるでしょう。

そう、エライティックフォームです。

どんなフォームなのか・・・。

窓廻りの断熱処理および気密処理についてブログを書く際にでも、ご紹介したいと思います。

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23年目の真実

2018年05月24日 16時27分52秒 | メンテナンス

いゃー、暑かったですね。

今日の練馬・板橋は暑くってもう・・・。

『FPの家 U邸』

築23年目の弊社OB宅です。

木造軸組み工法3階建て。

換気風量の測定を行いました。

実は先日お電話を戴き、換気システムの更新を依頼されたんです。

その後、日本住環境㈱(以下NJK)の依頼を受け

「どうせ更新するならば、現状の風量を測定してみませんか?」

思い切って、お願いをしてみた結果です。

U様のありがたいご厚意で本日換気風量測定の運びとなりました。

 メンバーは計7名。

 NJKが5名(但し途中で3名が抜け、最終的には2名)。

 そして私。

 日経BPのA記者も同行してくれました。

なんたって築23年のお宅です。

当然、設計図書は保管しています。

でも、換気システムに関する図書だけがないんです。

残念ながらU様もお持ちではありませんでした。

よって事前に下調べを行いました。

その時にわかった事は、以下の通りです。

①ナショナルの第1種熱交換型換気システムと個別換気扇で構成された24時間換気システムである。

②換気システムとは別に熱交換式の天井扇×1台が、ご主人の喫煙用に設置してある。

③1・2階トイレの換気扇は感知式になっていて、使用時にのみ作動するようになっている。

④お風呂の換気扇はスイッチのオン・オフで作動するようになっている。

⑤給排気口の位置は確認出来るが、ダクトルートを確認する事はできていない。

⑥全体風量や吸排気の個々の設計風量は未明である。

ちなみに

Q値は1.652W/㎡・K

C値は0.47㎠/㎡

延べ床面積は31.0坪

となっています。

奥様のお話を聞かせて戴きました。

「気になる所の給排気口に付いたフィルターは、時々清掃しました。」

「でも、全然掃除していない所もあるんですよー。」

「汚いから、恥ずかしいわ。」

全然、そんな事ありません。

予想を大きく裏切られました。

もっと汚いと思っていたのに・・・。

写真はトイレの壁付パイプファンの風量を測定しようと準備している担当者の後ろ姿です。

グリルは確かに汚れていました。

1・2階で風量に大きな違いがあったんですよね。

奥様に聞いてみると、最近壊れて片方だけ交換したそうです。

なるほど・・・。

道理で風量に大きな差があった訳です。

ご主人が電気関係の仕事をされている関係で、この手の更新は弊社では行っていません。

またお風呂の換気扇に至っては、壊れて風量0となっていました。

脱衣室の天井に設置された換気システムです。

フィルターを外すと埃で目詰まりしていました。

中蓋を開け、熱交換素子を外してみました。

思ったほど汚れていません。

でも足元には黒い埃がたっぷりと落ちていました。

OA

RA

EA

SA

全てのダクトを覗いています。

やはりダクト内は汚れています。

フィルター清掃って重要ですよね。

でも、簡単に清掃出来る訳ではありません。

実際に外していた方も

「これじゃー、大変です。」

脚立に立つだけでも大変なのに、どうしたら掃除できるかがどこにも書いてありません。

もちろん取り扱い説明書には書いてあるんでしょうね。

でも20数年も経てば、無くなっていても仕方ありません。

本体に書いてあれば、楽ですよね。

留め付け方法も面倒です。

ネジやバネをいくつも外す必要があります。

ウェザーカバーを覗いてみると、案の定虫や埃で穴が小さくなっていました。

当然、風量も随分と小さくなっています。

室内全ての給排気口の風量も確認しました。

グリルやフィルターはそれほど汚れていません。

でも、グリル&フィルターを外した場合と付けた場合の風量の差は3~20と大きく異なりました。

どうやら汚れ具合が関係あるようですね。

また、グリルの羽根の向きを変えるだけでも風量に違いが出ることもわかりました。

以前に受講した田島先生の換気に関するセミナーでは、第1種換気システムは第3種換気システムに比べて、フィルターの汚れによる風量低下の割合が大きいと教わりました。

だからフィルターの付いたグリルは、簡単に取り外し出来る場所につけなければならない。

ウェザーカバーも同様に、定期的に清掃出来る構造とすべきである。

今回の建物では、天井に全ての給排気口が設置されていました。

中々掃除できないですよね。

そしてウェザーカバーは、長梯子を使わなければ掃除出来ません。

清掃は全て業者に依頼するしかありません・・・。

現在標準的に採用しているものであれば、どちらも中から掃除することが可能です。

そして床から1.9mの高さに設置しているので、手も届きます。

メンテナンスの容易さって、本当に重要ですよね。

でも、第1種換気システムの場合はちょっと違います。

システム本体と外気採入口の間のダクト内清掃ができないんです。

排気口とシステム本体の間のダクトについては、第1種・第3種ともにこれと同様です。

でも排気であれば、多少汚くたって気になりません。

なにしろ捨てる空気ですから。

でも、給気は困りますよね。

長期に渡り空気の質を向上させるのが、換気システムの本来の役割です。

その為にはメンテナンスを容易に行う必要があります。

また更新の際の費用だって重要です。

換気システムの選定の際に比較するのは、初期費用・運用費用そして空調費用と言われています。

「換気システム自体が高くても運用費用が少なかったり、冷暖房費用が少なくなったりします。」

とか

「初期費用と運用費用の安さで、冷暖房費用の分なんて簡単に回収できますよ。だって、夏は温度差が少ないし冬だって4か月しかないんですから。」

なんて言って、それぞれの良さをアピールしていますよね。

そこに更新費用やメンテナンス費用を加えたらどうでしょうか?

色々と考えさせられる、今回の測定でした。

たぶん、ダクト内の様子も誌面に載ると思います。

見たら、少し引くかも・・・。

詳しい測定の様子や考察は、日経ホームビルダーの誌面で明らかになると思われます。

その瞬間を楽しみに待ちたいと思います。

当然、その際にはアピールさせていただきます。

U様、ありがとうございました。

そして、NJKの方々お疲れ様です。

日経BPのA様、記事楽しみにしています。

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夏の室温は何℃を目指すのが良いか?

2018年05月24日 08時00分00秒 | 健康住宅

先日の自立循環型住宅研究会で野池講師が語られた話のごく一部をご紹介します。

今回のゼミでは快適性ではなく、『熱中症』『カビ』『ダニ』といった健康性を指標に語られました。

熱中症については日本生気象学会が『日常生活における熱中症予防指針Ver.3』において次のような判断情報を出しています。

WBGTと乾球温度および湿球温度との関係は気象条件によって多少異なりますが表1のようになります。

WBGTの測定には次の写真のようなAugust乾湿計と黒球温度計(15 センチ)が用いられます。

WBGT(℃)の計算式は以下の通り。

屋外で日射がある場合: WBGT= 0.7×湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×乾球温度

屋内で日射がない場合: WBGT= 0.7×湿球温度+0.3×黒球温度

WBGTは気温が低くても湿度が高ければ高値を示します。

天気予報では気温と湿度が発表されるので、簡易にWBGT が推定できるようWBGTと気温相対湿度との関係を図2 に示しました。

この図は気温と湿度から簡単にWBGTを推定するために作成したものであり、室内で日射がない状態(黒球温度が乾球温度と等しい)としたため、正確なWBGT値と異なる場合もあることを明記しておきましょう。

ここで野池氏は室内の相対湿度を70%に固定し、屋内で日射が無い場合のWBGTを求め、それが28℃になるような室温として『室温32℃が熱中症から見た上限値である』という考えを「こうした情報は他には見当たりませんが、一定の参考にはなると思われます。」というコメントをつけた上で示しました。

次は『カビ』『ダニ』についてです。

カビは温度が5~35℃前後であれば発育します。

またダニについても、アレルゲンとなるチリダニを対象とするならば、発育可能温度は10~35℃前後となります。

どちらも室温指標を議論することに意味はありません。

そういう意味でカビやダニについては、室内湿度の目標について議論をする方が良いと思われます。

しかしカビもダニも空気中の湿気を利用する訳ではありません。

生育場所の湿気を利用するので、話はそれほど簡単ではありません。

しかも「カビやダニによる健康への影響を低減させる確定的な室内環境の指針」はまだ見当たらない・・・。

これ以上の議論は意味を持ちません。

なんだか後味の悪い結末ではありましたが、イメージや意図的な印象操作を含まない『現在の知見』では、室内湿度とカビ・ダニの発生状況の相関性は認められていないようです。

もちろん、カビ・ダニによる健康被害は認められています。

なんとなく高湿はカビ・ダニの繁殖を促し、健康に影響を与えるように思うんですが・・・。

是非、調査・研究を続けて戴きたいと思います。


建築を通じて健康を謳うためには、根拠をしっかりと明示する必要があります。

中途半端な根拠を自分の都合に合わせて『いかにも本当らしく』伝えることがあってはいけません。

今回のセミナーを通じて、強く感じました。

伝えるって本当に難しいですよね。

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温熱環境における話題を整理

2018年05月23日 08時00分00秒 | 講演会・展覧会・勉強会

いゃー、難しかった。

昨日の『自立循環型住宅 関東ゼミ2018(第2回)』。

事前に資料を戴いていたので、覚悟はしていったんですけど・・・。

さすが、野池先生です。

いくつかのテーマを先生なりに整理して、説明していただきました。

どれも、常に悩んでいる事ばかり・・・。

弊社では創業以来居室に設置したエアコンを夏・冬連続運転をすることで全館連続冷暖房を実現しています。

お客様にも大変喜んで戴いていますが、当初に比べると設置する台数はずいぶんと減りました。

場合によっては各階に1台なんてこともあります。

昔は各居室に1台づつ設置していたんですよね。

たしかに計算によれば、1台の小さなエアコンで済んでしまいます。

これも、外皮性能を高めたお蔭。

そして日射取得&遮蔽のお蔭。

弊社では窓開け通風はお勧めしていません。

だって、都会の空気は臭いし窓を開ければプライバシーも守れない・・・。

そもそも隣の家と1.0mも離れていないんですから。

でも、開けるのはお施主さまの自由。

「温度&湿度の良い状況の時だけにしてくださいね。」

釘だけは刺しています。

省エネだけを考えれば、1階に暖房用のエアコンを1台。

そして最上階に冷房用のエアコンを1台。

夏冬にそれぞれのエアコン1台稼働するのが理想的でしょう。

でも、温熱環境的にはどうでしょうか?

快適さをとれば、もう少し台数を増やして個々の体感に合わせて微調整を図るのが理想的なのでは?

とも思います。

省エネをとるか、快適をとるか・・・。

充分根拠を説明しご理解いただいた上で、最終的にはお施主様の判断を仰ぐことになります。

セミナー中では、エアコンによる連続冷房とカビ・ダニの関係も語られています。

残念ながらエアコンで連続冷房をして湿度を下げても、カビ・ダニの発生数は変わりません。

だからといって、不用意に窓開けをすれば大量の湿気を室内に引き入れてしまうことになります。

窓開け=カビ・ダニが増えるというのは正しくはないけど、正しい認識をもって窓開けを行わないとその危険性は高まることを知っておいた方がよいでしょう。

そして、セミナーで語られなかった真実。

エアコンの連続冷房はフィルターのカビを確実に減らします。

間歇冷房のスイッチをオフする際には、送風運転を30分程度しなければフィルターについた結露水がカビを招きます。

これを乾かすための送風運転だって、それなりに電力を消費します。

確かに外皮性能の高い家であれば、短時間エアコンを切っても室内温度はそれほど上昇しません。

送風運転を行い、電源をオフにして、必要になったら電源をオンする。

この時に起動電力が大きく必要となります。

連続暖房はともかく、冷房に関しては連続運転の方が良いと思うんですよね。

28℃位に設定すれば、それほど電気代掛からないし・・・。

懇親会の席で訪ねてみると、この点に関して先生は

「エアコンメーカーになんとかしてもらいたいよね。」

「フィルターがかびないようにするための送風運転なんてばからしい・・・。」

「居住者には責任ないでしょ。」

と仰っていました。

確かにそうですよね。

世の中には様々な意見が飛び交っています。

正しい知見によるもの、誰かの勝手な思い込み。

それらが混じったもの。

中には巧妙に操作されたものだってあります。

まさに玉石混じった状態です。

正しい知識を選び、きちんと整理して採りこむ。

そうした行いが必要な世の中なんですね。

改めて実感できたセミナー&懇親会でした。

野池先生

関係者の皆様

そして参加者の皆様

ありがとうございました。

 

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キーボックス

2018年05月22日 10時22分53秒 | 注文住宅/木工事

今日も良い天気、暑いですよー。

でも、明日は雨になるとか・・・。

勘弁してほしいよ・・・。

『FPの家 Y邸』

玄関ドアが納品されました。

早速取付を行い、戸締りをしたいのですが・・・。

まだ樹脂サッシが届いていません。

納品予定は明日です。

その前にハイベストウッド(耐震MDF)を張らないとなりません。

柱脚金物の為に切り欠いた部分には

現場発泡ウレタンを充填しました。

もう硬化しているので、表面を平らになるよう切削し、その上にアルミ気密テープを貼ります。

玄関ドアの近くに『キーボックス』を設置しました。

ダイヤルの番号を合わせると、中に収納された鍵を取り出すことが出来る仕組みになっています。

そして、この中に『コンストラクターキー』を収納します。

コンストラクションキー(略してコンスキー)とは、工事者用ののこと。 

工事中の建物と言えども、防犯や防火対策として玄関扉などの鍵を閉めて戸締まりをする必要があります。

でも、引渡前に正式な鍵(本キー)を使うのは気分的に良いものではありません。

本キーは、お施主様が初めて使うべきだと思います。

鍵の入った袋の封だって、それまでは開けたくありません。

万が一、落としたりしたら防犯上大問題だし・・・。

そこで、工事中だけ使える鍵=コンスキーが用意されているんです。

現場に携わる人たちはこの鍵を使って戸締まりをしています。

コンスキーは引き渡し後に使われる本キーよりも短くできています。

そして一度でも本キーを使うと、それ以降は本キー以外では開閉できなくなるんです。

これなら落としたり、鍵をコピーされても大丈夫でしょ?

安心して戸締りすることが出来ます。

そしてコンスキーを入れておくのがキーボックスです。

番号を知っているのは弊社社員と協力業者のみとなっています。

家の中では、細かい部分のウレタン処理も行われています。

床合板と水道配管の間の隙間です。

建売住宅等では、このまま仕上げ床を張ってしまう事が多いようですね。

でも弊社では隙間に現場発泡ウレタンを充填し、平らに切削した上でアルミ気密テープで丁寧に塞ぐのが標準施工となっています。

床合板と柱の取合い部に出来た隙間も同様です。

基礎から土台を貫通しているアンカーボルト『A70』の場合は、少しだけ違います。

イラストの中央にある灰色のJ型をした金物がA70、太さ16mmの鋼材です。

鋼の熱伝導率が大きいことはご存知だと思います。

冬季にA70が埋め込まれている基礎が冷たくなった場合、当然A70も冷たくなります。

土台を貫通したA70には、柱脚金物(ホールダウン金物)が取り付けられ、柱に緊結されるのが一般的。

断熱施工の行われた家にあって、壁の中の温度は室温と大差ありません。

冷たくなったA70が温かい室温と接触すれば、結露を引き起こします。

これを内部結露もしくは壁内結露と言います。

結露水は土台を濡らし、腐朽菌の繁殖を許してしまうかもしれません・・・。

そこで、弊社ではこの部分全体をウレタンで包んでしまいます。

写真中央の金物がA70とホールダウン金物です。

取り敢えず、床合板に開いたA70の廻りの穴に現場発泡ウレタンを充填しました。

この後、金物全体にウレタンを吹きつけます。

でも金物が見えなくなってしまうと、瑕疵保険会社による金物検査で確認できなくなってしまいます。

無事検査に合格したら、この続きを行います。

金物が見えなくなるまでウレタンを吹きつけ、各柱状に加工しアルミ気密テープで覆う訳です。

その様子は、来るべき時にご報告したいと思います。

以前のブログで、発泡プラスチック系断熱材における『スキン層』の重要性について書かせていただきました。

スキン層は食パンで言えば廻りの固い部分、いわゆる耳にあたります。

現場発泡ウレタンの表面にある固い部分がこれに当たります。

つるつるとしていて、きめが細かくなっています。

そしてこれが切断面です。

パンの白い部分に当たります。

FPウレタンパネルと違い、自由発泡のため気泡が大きいですね。

表面は穴だらけで、つるつるしていません。

キメもこまかくないようです。

両者の『置換』による経年劣化には大きな差が生まれます。

実物を見ると、なるほど納得。

だから、切断面には蓋をしなければなりません。

空気や湿気の侵入を防ぐ工夫が必要です。

最後に豆知識!

ウレタンを吹いたら、すぐにアルミ気密テープを貼ってしまう。

そうする事で、アルミ気密テープに抑制されたウレタンは穴の隅々まで行き渡ります。

当然大きな気泡も出来にくくなる筈。

スキン層をカットする必要もないので、経年劣化も防ぐことが出来ます。

凄い、完璧・・・。

でも、ウレタンを吹く量をうまく調整しなければなりません。

少なければ意味ないし、多過ぎてしまえばテープを押し出してしまいます。

こんな施工を行うことができればいいんですよね~。

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