汗と涙の着物生活 

突如着物に目覚め、ついに着物作成に挑戦。着付けに涙し、とどまらぬ物欲に冷や汗の毎日。

まず生地を選ぶ(「伊勢木綿」とは?)

2009-10-31 | 和裁レポ
今回、私は「伊勢木綿」という布素材で着物を仕立てた。伊勢は日本の有名な綿産地の一つだ。メーカーは「臼井織布」さん。実は伊勢木綿のメーカーで残っているのは、この一社だけなのだそうだ。

木綿を織るのは一社しか残っていないという状況は、他の日本の綿産地でも同様で、けっして伊勢が例外ではない。その要因の一つには、日本の綿生産が壊滅的状態ということもあるだろう。日本の綿の自給率はなんとほとんど0%なのである。
臼井織布さんも、綿そのものは海外から輸入し、織ることを伊勢で行っている。つまり、「伊勢木綿」といっても、純粋伊勢製ではないのだ。海外製品の輸入によって、衰退した代表的な農産物といえるだろう。

ところで、伊勢と言えば東海地方。東海地方といえばトヨタ。
実は、臼井織布さんの使っている織機は豊田織機製で、なんと豊田佐吉さん(1860-1930)から購入したものを現在でも使われているとのこと。当のトヨタにもこの織機は残っておらず、譲ってほしいといわれたとか。
きちんと手入れをすれば、100年以上使えるほどしっかりとした機械を作った豊織機もすごいが、ここまでメンテしながら使った臼井織布さんもすごい。日本の職人魂、ここに見たり!


http://www.smmnet.jp/isemomen/oshirase/index.html


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