ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第30節 東京ヴェルディvsアルビレックス新潟

2021-09-22 16:03:03 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回のヴェルディの記事はこちら(27節・京都戦、1-3)
※前回の新潟の記事はこちら(27節・水戸戦、0-4)
※夏の移籍情報についてはこちら

今季中の昇格の望みは既に薄く、また降格の可能性を見ても、危機感を覚えるほどの位置では無い。
そんな心理状況に陥り易い中位をキープしているヴェルディですが、グラウンド外からの大波に呑まれ政変を余儀なくされる事となりました。

中位の位置を3年程続けていた永井秀樹監督が、27節終了後に辞任する運びとなり。
表向きは成績不振が理由(当時は7戦未勝利中)との事ですが、試合と前後して沸き上がった「パワハラ疑惑」が背景にあり、何らかの影響を及ぼしたという事は想像に難くなく。ヴェルディのHP上での声明
臭い物に蓋をするかのような手際の良い監督交代で、突然永井体制は終焉を迎えてしまいます。

その代役を務めたのはコーチであった堀孝史氏で、これが実に3度目のシーズン途中での就任。
永井氏の基本フォーメーションであった4-1-2-3は、2度目の浦和監督時に取り入れた経験があり。(2018年)
その形だけを見れば偶然とはいえ継続性ある交代となりましたが、当時の浦和は全く完成度が高まらず、堀氏は早期解任(5節終了後)の憂き目に遭ったため果たしてどうなるか。
ともあれ、前節(松本戦・2-0)で9試合ぶりに勝利を挙げたヴェルディ。

ともにボールポゼッションに定評あるチーム同士の戦いで、先に仕掛けたのは新潟。
前半3分、左サイドから堀米が斜めの縦パスを入れたのを契機に、高木→早川→三戸と渡って逆の右サイドへ。
受けた三戸がカットインで中央まで流れるという、サイドを激しく振る攻撃の末に三戸のミドルシュートが放たれます。(ゴール左へ外れ)

一方のヴェルディは、最終ラインでの散らしから、アンカーの佐藤優平の長いパスでの組み立てが中心。
新潟のプレッシングに対処すべく立ち回りましたが、序盤はボールロストするシーンが目立ちペースを掴めず。
攻撃権を得てもシュートに結び付かず、再度新潟に攻勢を浴びる事となります。

ファーストシュートを放った三戸は右サイドハーフの登録ですが、この日は3バックの右ウイングバックといったような振る舞いが顕著で、タッチライン際に張ってボールを受ける事数多。
彼がカットインを仕掛けるのがメインの手段で、結果に結び付いたのは14分でした。
最終ラインを経由し右サイドで受けた三戸、中央方面へ流れてからパスを送ったのち、舞行龍ジェームズが前進してミドルシュート。
ブロックされるも堀米が拾い継続し、左サイドでパスワークから高木のクロスが上がり、GKマテウスがパンチングするも右ハーフレーンで拾った三戸。
ここから浮き球をコントロールしつつのカットインで中央へ流れ、先程のように果敢にミドルシュートを放つと、若狭のブロックでコースが変わりゴール左隅へと突き刺さり。
その積極性で先制点を生み、幸先良いスタートを切った新潟。

その後ヴェルディも反撃に出て、最終ラインからのポゼッションで攻撃を組み立て。
この辺りから、通常型である最終ラインを3バックにしてのビルドアップを抑制し、2センターバックによる繋ぎの形が目立つ事となります。
長らくシュートを撃てずに居ましたが21分に決定機が訪れ、自陣左から梶川の斜めの縦パスが石浦に入り、右へと流れて前進したのちエリア内へスルーパス。
走り込んだのはゴールゲッターの小池で、シュートを放ったものの右ゴールポストを直撃してしまい同点ならず。
最初のフィニッシュを惜しい形で逃してしまったヴェルディ、そのまま23分に飲水タイムが挟まれ。

28分、新潟は長短交えたパスを16本繋いだ末に、中央から高がミドルシュートを放つもGKマテウスがキャッチ。
ポゼッションを高めようとする新潟に対し、ヴェルディもプレッシングで対抗して容易にペースを渡さずに推移したブレイク明け。
それでも新潟は32分、最終ラインでの組み立てを経て再び三戸が、早川のスルーパスを受けたのち中央へ流れシュート。
しかしこれもGKマテウスのセーブで防いだヴェルディ。

その後流れを引き戻し、この時間帯は3枚の最終ラインに戻し、ンドカ・ボニフェイスが左に開いて福村が前に出る従来の形で組み立て。
終了間際には、ンドカと若狭の2CBの立ち位置を左右入れ替えるなど、若干の変化を挟みつつ反撃を試みます。
そこから端戸にチャンスボールが出るものの、立ちはだかったのはオフサイド判定。
36分に左サイド裏へロングパスが供給されると、既にオフサイドポジションに居た端戸は走り込むフリをして福村に受けさせたものの、そのフリの部分で笛が吹かれてしまいます。
そして40分には、左→中央→右とパス回しののち、石浦からエリア内右へ出されたスルーパスを受けた端戸。
すかさずシュートを放ち、ゴールネットを揺らしたもののここでも笛が鳴り、オフサイドを取られノーゴール。
振り返れば、第1クォーターの19分にも福村のクロスを端戸がトラップしてシュート、ゴールに入れたもののオフサイドで無効となっていたのもあり。
苛立ちを隠すのが難しい状況になってきたヴェルディ。
逆に新潟は、44分に今度は左から堀米がカットインしてミドルシュートを放つ(エリア内で若狭がブロック)場面を作り、好循環を保ちつつ前半を終えます。

ハーフタイムで新潟が先に動き、谷口→鈴木へと交代。
チーム得点王の谷口ですが、1トップを務めたこの日はやはり新潟というチームの宿命というべきか、三戸の働きに押されてあまり目立たず終わった印象を受けました。

後半も先制攻撃を果たしたのは新潟で、後半3分に敵陣中央で高木がヴェルディ・杉本に反則を受けて直接フリーキックに持ち込み。
これを高木が直接狙い、外側からカーブを掛けてゴール右を襲うも僅かに外れてしまいます。

やり返したいヴェルディ(後半からンドカと若狭は元の位置に戻る)の意識を逆手に取り、再度新潟が決定機を作ったのは7分。
ここも三戸が高の縦パスを受け右サイドをドリブルで抜け出し、エリア手前からグラウンダーでクロス。
ファーサイドでロメロ・フランクが走り込み、合わせてゴールゲット。
早い段階で点差を広げる事に成功します。

これで新潟は幾ばくか楽になると思われましたが(10分に高木→福田に交代)、その意識が隙となってしまったのか、11分に佐藤優のスルーパスで決定機を得るヴェルディ。
エリア内左への浮き球に杉本が走り込んだ所、追走した新潟・早川の足が掛かり、倒れ込むと審判の笛が鳴って反則・PKを得ます。
キッカーはチーム得点王の小池が務め、中央へ蹴り込んでゴール。
すかさず1点差をキープするヴェルディ。

その後は佐藤優が最終ラインに降りる、ヴェルディらしからぬ(?)ビルドアップの形も見せ。
この光景が堀監督の目に焼き付き、試合終盤の交代策に繋がったのでしょうか。

15分に端戸が若狭のロビングに合わせヘディングシュート(ゴール左へ外れる)、22分に新井(杉本と交代で出場・21分)の左からのクロスに再度端戸が合わせシュート(枠外)と、前半同様果敢にフィニッシュを務めた端戸。
それでも同点ゴールは奪えず、直後に新潟・堀米が足を攣らせたタイミングで後半の飲水タイムへ。

ブレイクが明け、選手達が散ったというタイミングで交代を敢行した新潟。
堀米・ロメロ→藤原・本間へと2枚替え、早川が右サイドバック→左SBへとシフトします。
直後の26分にコーナーキックを得た新潟ですが、そこからヴェルディがカウンターを浴びせた(シュートには繋がらず)のを契機に、ヴェルディの一方的な展開へと突入。

両SBを高い位置へ上げ、そのうえでサイドに人数を増やしてボールを支配し、圧力を掛けて攻撃していきます。
33分に左CKを得ると、クリアされたボールを尚も左サイドで繋ぎ、新井のクロスが新潟ディフェンスにより上空へとこぼれ。
ンドカが合わせにいき、こぼれたボールを小池が強烈なシュートを放つもブロックに当たって跳ね返り。
あまりの熱量故か、タッチライン際にこぼれたボールを、割る前に堀監督が飛び出して抑えるという珍プレーも生まれてしまいます。(新潟のFKに)
直後に深澤・福村→持井・浜崎へと交代。

同点への雰囲気が高まりつつあり、それに後押しされるように38分にさらに交代を敢行するヴェルディ。
ンドカ・石浦→阿野・佐藤凌我と、CBを交代して前目の選手を投入する手を打った堀監督。
ンドカの穴には佐藤優が回りましたが、その急造的な最終ラインが最後の最後で墓穴を掘る事となります。
尚も攻め上がるヴェルディ、42分には佐藤優ミドルパス→新井受けてスルーパス→佐藤凌で左サイドを突破。
佐藤凌のクロスを端戸が合わせヘディングシュート、しかしこれもゴール左へと際どく外れてしまいます。

アディショナルタイムも目前になった45分、再度GKから繋がんとする所を、新潟・鈴木がプレッシング。
これに慌てたのかGKマテウスがパスミスを犯してしまい、掻っ攫った鈴木が悠々と無人のゴールへ流し込み。
みすみす決定的な追加点を献上してしまい、万事休すとなったヴェルディ。

尚も敢行されるヴェルディの攻撃をいなし、最後はパスワークで時計を進める体制へ突入した新潟。
最終ラインを中心にどんどんパスを繋いでヴェルディ選手を走らせる、至福の時を描いた末に、本間がボールキープする最中に試合終了の笛が鳴り。
マイボールのまま試合を壊しきり、勝利の運びとなった新潟。

3点目のシーンに佐藤優は直接絡まなかったものの、最終ラインの安心感の喪失による悲惨さを感じさせる絵図なのは変わらず。
監督経験の薄い堀氏の攻めっ気が裏目に出たようでもあり、もっと言えば最近のゴシップ的な話題で揺らいでいるヴェルディ全体の余裕の無さのようでもありました。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第30節 モンテディオ山形vs京都サンガFC

2021-09-21 16:04:50 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の山形の記事はこちら(22節・松本戦、1-0)
※前回の京都の記事はこちら(27節・ヴェルディ戦、3-1)
※夏の移籍情報についてはこちら

永らく続いていた、ピーター・クラモフスキー監督の不敗神話が12試合で途切れた山形。
しかもそれを境にして、一気に不調のサイクルへと突入してしまうのまでは予想外で、日に日に昇格圏が遠くなり。

何が切欠なのかを想像してみると、傍らからでは要因が複数あって解り辛い。
連勝が続いていた時に、大雨で25節が順延となったのが第一の引き金だったでしょうか。
その後FWのヴィニシウス・アラウージョが27節でスタメン復帰したものの、ここから敗戦がスタートする事となり、サッカーの質が微妙に変わってしまったのか。
また、初敗戦ののちの28節(水戸戦・0-1)で加藤が故障離脱する事態も発生し、固定メンバーで不敗神話を作ってきただけに影響は甚大なのか。
まあこれらが複合的に合わさっているのだとは思いますが。

そんな状況故、移籍期間が過ぎてから獲得したマルティノス(仙台を契約解除となってフリーだった)が、救世主としてこの日初のベンチ入り。
正直な所、少し前は「好循環を保っているチームが、ムラッ気激しい助っ人を加えて大丈夫なのだろうか……」という不安で一杯でしたが、チーム状況は急変。
停滞するチームに喝を与える存在となるでしょうか。

前の試合は、中止となった25節(長崎戦)がウィークデー(9月14日・火曜日)に行われ、その影響でスタメンを入れ替え。
松本怜・熊本・堀米と、久々のメンバーが名を連ねたものの、結果は1-5の惨敗に終わり。
そして上記3名は揃ってベンチ外になり、序列を上げる事は叶いませんでした。(半田・林はベンチスタート)
前半2分、試合前の雨によるスリッピーなピッチの影響で、野田が転倒した所を突かれてこぼれ球を京都・川﨑が縦パスを送り。
そしてピーター・ウタカを経由してエリア内左の荒木に渡り、シュートが放たれる(ゴール右へ外れる)という、いきなり不運によるピンチを招いてしまった山形。

悪循環は続くかと思われましたが、続く3分にやり返し。
左サイドバック・吉田が左ハーフレーンをドリブルで進み、中央へ送ったのちヴィニシウスがシュート。(GK若原セーブ)
さらに4分には、左サイドのスローインで南・藤田・山田康太のパスワークから、山田康のクロスが上がり。
京都はヨルディ・バイスがクリアしきれず、中央のヴィニシウスに収まると、切り返しののちゴール左へシュート。
しかし戻ったバイスがゴール寸前でブロックで防ぎ、先制とはいかなかった山形。
目下5試合連続で先制点を奪われている現状だけに、是が非でも先制したかった所でしょう。

このままペースを握るかと思われた山形ですが、7分にパスミスを京都・ウタカに掻っ攫われて再度危機。
左サイドにウタカが流れて前進したのち、戻しを受けた荻原がエリア内左を突いてシュート。
先程の荒木のシュートと同様にゴール右を襲いましたが、僅かに外れて命拾い。

その後は一進一退の攻防。
山形の攻撃は、不敗を続けていた頃のものに、ヴィニシウスのポストプレイという要素も加わり。
手数を増やしたような印象でしたが、それでも得点には辿り着けず。
この日は京都を押し込み、コーナーキックも多く得た前半でしたが、そこでやや工夫が足りなかったような気がしました。
キッカーは全て中原が務めていましたが、ニアサイドへのクロスが京都のストーン役にあっさりクリアされるシーンが目立ち。

25分に山形の攻撃、ヴィニシウスがエリア内からシュートするもブロックに阻まれ。
26分には京都のカウンターから、ウタカがエリア内右で拾ってシュートするもこちらもブロックに防がれ。
両チームの助っ人が互いにフィニッシュを見せる流れを経て、飲水タイムが挟まれます。

ブレイク明けは山形が主導権を握る展開となり。
エリア内へ切り込む所に山田康がバイスの肘打ちを喰らって負傷したり(2分程倒れ込むも無事復帰)、京都のプレスをGKを含めたパスワークでかわして前進したりと、注目ポイントを数多作って攻撃権を支配。
そして前半も終盤を迎えます。

運命の分かれ目となったのはトランジションの部分だったでしょうか。
44分、中盤での山田康のカットからショートカウンターを仕掛けた山形、そのまま前進からミドルシュートを放った山田康。
しかしGK若原にセーブされると、跳ね返りを右サイドで拾った飯田から逆に京都のカウンター。
そして飯田のスルーパスが一気に裏を取り、抜け出してウタカが受けると、飛び出して来ていたGKビクトルをかわしてゴールは空っぽに。
サイドから放たれたウタカのシュートこそ山﨑がブロックで防ぐも、詰めた宮吉がビクトルが抑えるより早くスライディングでシュート。
ゴールへと吸い込まれ、カウンターのカウンターという形で京都が先制。
攻撃権を握っていた故の落とし穴に嵌まった感があった、このシーンの山形。
その後アディショナルタイムに、山形は中原・京都は荒木がたがいにシュートを撃ち合った末に、京都がボールを握ったまま前半終了となります。

リードしている京都が先に動いたハーフタイム。
荒木→武田へと交代し、松田が左インサイドハーフ→左ウイングへとシフトして後半に臨みます。

その後半1分にいきなり、山田康が右サイドをドリブル突破する所、京都・麻田が後ろから倒してしまい反則・警告。
第2クォーター同様に山形ペースを予感させる入りのシーンで、その通りの絵図を作り上げていく山形。

主にサイドでボールを運んだのち、奥での仕掛けをメインにして、カットインを頻繁に見せていく攻撃。
京都の中央の堅さ故、単純にクロスを上げただけでは通用しないと判断しての事だったでしょうか。
何度か際どいシーンを見せていきますが、シュートは7分に樺山が左からカットインして放ったもののみに終わり。(ブロックされCKに)

一方の京都、攻撃では裏狙いのロングパスを多用。
前半の先制点もあり、露骨なカウンター狙いへとシフトしていた感のあった後半立ち上がり。
また10分には、敵陣で三沢(福岡と交代で出場・8分)がボール奪取してから攻撃を展開、左サイドでの繋ぎから中央へミドルパスが送られ。
エリア手前で受けたウタカが、宮吉のポストプレイを挟んでシュートするもゴール左へと外れ。
山形の攻撃の勢いを吸収しつつ、ゴールを脅かす事でプレッシャーを与えていた節がありました。

山形がフィニッシュに辿り着けずにいると、迎えた15分の京都の攻撃。
右サイドで飯田・宮吉・ウタカが三角形を作ってボールを回し、そこに三沢が加わったのちダイレクトパスを繋いで前進。
最後に受けた三沢がエリア手前・右ハーフレーンから思い切ってミドルシュートを放つと、ブロックに当たってコースが変わったのもありゴールネットを揺らし。
貴重な追加点を得た京都。

以降も山形は主体的な攻撃を敢行するも、その後は京都のプレスに苦しみ。
18分と19分に立て続けに敵陣でボールカットし、好機に繋げた京都。
ペースを逆転させつつあった所で、後半の飲水タイムが挟まれます。(24分)
そして明ける際に双方選手交代、京都は荻原・宮吉→本多・白井。
一方山形は山田康・樺山→木戸・マルティノスと、ビハインドを跳ね返すべくマルティノスを初出場させる事に。(中原が右サイドハーフ→左SHへシフト)

仙台時代と同様に、右SHに入ったマルティノス。
しかし京都は最終ラインに対してはプレスを掛けるものの、自陣では素早く戻って守備ブロックを作るスタイル。
2点リードもあり、時間が進むにつれてこの傾向が強まり、結果敵陣でスペースが生まれない状況となり。
マルティノスを活かすという攻撃は既に難しく、またチーム全体も、京都のブロックの外側でパスを回す事を強いられた第4クォーター。
何とかエリア内を突かんとするも、京都の寄せの前にフィニッシュは遠く。
33分に右CKから、野田のヘディングシュートが放たれるも惜しくもゴール上へと外れてしまいます。

37分にヴィニシウス→林へと交代した山形、直後にマルティノスが右サイドからエリア内右奥へと切り込んでクロス。
流れた所をエリア内左で吉田が受け、シュートするもブロックに遭い、尚も南が追撃しますがこれもブロックに阻まれ右CKに。
そのCKから、キッカー中原のファーへのクロスにGK若原が飛び出すもこぼれ、マルティノスが中央で拾ってシュートしますがこれもブロックされてゴールは奪えず。
ここからCKを連続で得たものの、どうしても京都ディフェンスを破る事が出来ない山形。

そのCKの最中に、飯田→イスマイラへと交代した京都。(39分)
4-4-2へとフォーメーションを変え、ウタカ・イスマイラの2トップへと変更して終盤に臨み。(白井が右SBへに回る)

時間が進むにつれて厳しくなる山形。
右サイドでマルティノスにボールを持たせ、そこから彼の仕掛けから何とか紛れを生まんとします。
ATに入って最初の攻撃、ボールを持ったマルティノスが細かいタッチでのキープからエリア内右奥へと切り込み、マイナスのクロス。
京都・バイスに当たったボールが右ポストを叩き、さらに拾った中原がシュートを放つもブロックに阻まれ。
その「紛れ」により際どいシーンになりましたが、運も味方せずゴールとはなりませんでした。

尚も攻め上がる山形でしたが、最後は川﨑のドリブルを吉田が反則で止めたのが切欠で、京都に右サイド奥でボールをキープする事態に持ち込まれて万事休す。
そこから脱出する事が出来ず、京都のCKとなった所で試合終了の笛が吹かれ。
0-2で勝利した京都、磐田をかわして首位へ再浮上の運びとなりました。

残り試合も少なくなり、ペースの落ちない2強(京都・磐田)を前に、3位以下の(昇格を目指している)クラブは悲壮感を漂わせながらの戦いを強いられつつあり。
それでも何が起こるか解らない、という事を信じて終盤に勝利を重ねるしかない。
山形はこの日マルティノスが見せた仕掛けの精神で、何とかリーグに「紛れ」を起こしたい状況でしょうか。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第30節 FC町田ゼルビアvsV・ファーレン長崎

2021-09-20 09:15:05 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の町田の記事はこちら(20節・愛媛戦、5-0)
※前回の長崎の記事はこちら(28節・琉球戦、3-1)
※夏の移籍情報についてはこちら

リーグ再開後暫くはもたついたものの、27節(甲府戦、3-0)に勝利してから目下3連勝中と勢いに乗った町田。

中断期間の補強ではGK増田が再度のレンタルで出戻り加入、さらに田代を加えたものの、両者ともさしたる出番は無し。
おまけに中断前から加入・合流していた安井も、前節を境に出場無しと、軒並み脇に留め置かれ。
前年とは打って変わって上位争いを繰り広げている現状、好循環を保っているチーム内にフィットするのは並大抵の難易度では無い事が伺えます。
それだけ現有戦力で確固たる枠組みが築かれ、目標に向けて揺るぎのない進軍を果たしているともいえますが、この日は同じく上位争いの最中にある長崎が相手。

好試合が期待されたものの、台風の影響で雨が降り注ぐ中、いきなり波乱の展開が描かれる事に。
長崎のキックオフで試合が始まり、カイオ・セザールのロングパスがライナーで前線に送られると、水分の多いピッチで止まり。
そこを澤田が拾いにいきこぼれた所を、植中が拾ってエジガルに渡り、エリア手前からシュート。
町田にとってはいきなりの出来事でディフェンスラインを整える間も無く、エジガルのシュートはあっさりゴールネットに突き刺さり。
開始10秒という電光石火の先制点となりました。

僅かな差を凌ぎ合うゲームになるかと思いきや、フィールドに広がるのは「田んぼサッカー」に近い光景となったこの日。
ビハインドからのスタートを強いられた町田、気を取り直しつつ、ピッチ上を考慮したロングボール主体の攻撃で反抗します。
前半3分、自陣でボールが止まった所をすかさず高橋がエリア内へロングパスを送り、跳ね返りを拾った平戸がエリア内左からクロス。
クリアされたボールを高江がミドルシュートしたもののブロックに阻まれ。

一方の長崎も、普段は最終ラインでの繋ぎの割合が多くなる所を、素早く縦にボールを送る攻撃を展開。
そんな両チームのぶつかり合いの下、どんどん縦に蹴られてボールが目まぐるしく動く、まさにピッチコンディションに相応しい様相となります。

ともにFWを狙ったロングボール攻勢となるも、長崎はエジガルがポストプレイ担当、植中が裏抜け担当と2トップの役割が明白。
一方の町田は、長谷川アーリアジャスールをやや下がり目にした4-4-1-1という布陣の影響か、中島がポストプレイ・裏抜け両方をこなす形。
微妙な相違点ながら、1人の分中島が厳しいチェックに遭う町田の方が若干不利かな……なんて考えを過らせつつ、第1クォーターの時間が進んでいきます。
反則によるセットプレーも多くなる、天候通りの荒れ模様の展開となり。
また20分には倒れた選手が生まれた関係で長崎のドロップボールで試合再開となる所を、山崎が触れる前に町田・吉尾がボールを掻っ攫ってドリブルを仕掛けようとする珍妙な場面も生まれます。(当然やり直しに)

飲水タイムが挟まれた後の27分、長崎・植中の反則で町田のフリーキック。
右サイドからエリア内中央にクロスが放り込まれると、高橋がヘッドで前へ送ったボールを深津が合わせにいき。
バイシクルのような恰好で足を振りにいった深津でしたが、植中を蹴ってしまい反則に。
ロングボールを蹴り合い、運を天に任せるといったようなスタイルの応酬故、どうしても珍妙な場面が目立ってしまう展開となっていたでしょうか。
尚、その後の29分に再度深津が、敵陣で右からカットインを仕掛けた植中に対し後追いの反則で警告を受ける破目に。
前半終了間際には長崎陣内でのボールの奪い合いのなか、倒れた鍬先があろう事かボールを手で叩いてしまいハンドの反則。
意図的との判定で警告を受ける、といった具合。

試合展開としては、30分過ぎから町田ペースとなるも、ラフに前へボールを蹴るという攻撃の連続。
フィニッシュに結び付けられず時間を浪費すると、長崎へと流れが移り変わります。
町田陣内の方が水分が多いピッチ上、止まるボールで惑わされる町田ディフェンスに対し優位に進め。
41分には右サイドのスローインからの攻撃、植中がエリア内を突いて横パス、中央からカイオがシュートするもGK福井がキャッチ。

長崎ペースのまま終わるかと思われたアディショナルタイム、上記の鍬先のハンドで得た町田のFK。
その二次攻撃で平戸がエリア内へロビングを送り、クリアボールが上空へ舞い上がったのち深津が落とすと、エリア内中央で長谷川アーリアが受ける絶好のチャンス。
しかし放たれたシュートは僅かにゴール左へ外れてしまい。
この決定機をモノに出来なかった町田、結局ビハインドのまま前半を終えました。

終了間際の決定機逸に嫌な流れをベンチも感じていたのでしょうか、ハーフタイムで早くも鄭大世(チョンテセ)の投入(土居と交代)に踏み切ったランコ・ポポヴィッチ監督。
それだけに止まらず、フォーメーションも3バックへ変更するという手も打ちます。
奥山が左センターバックに入り、ウイングバックは右=吉尾・左・平戸、トップ下に長谷川アーリアが回る3-4-1-2の布陣で後半に臨んだ町田。

試合後のポポヴィッチ監督のコメントは、「サイドからボールを入れる」という意図の下の布陣変更との事で、実際左サイドから平戸のロングパスを中島が落として鄭に繋げる(オフサイド・後半4分)場面もあり。
しかしその効果が行き渡る前に、長崎の攻勢を浴びてしまいます。

6分には再び植中のカットイン(今度は左サイド奥から)を、吉尾が後ろから倒して反則・警告を受けてしまい。
そのFK(左サイド最奥から)で、クリアされたボールを逆サイドからクロス→江川ヘディングシュート(ブロック)→新里シュート(枠外)と連撃を浴びせ。
これで勢いづいた長崎は続く7分、山崎の左→右のサイドチェンジから、受けた澤田のスルーパスに追い越した毎熊がクロス。
クリアされるも尚も澤田が再度右サイドからクロス、ニアで収めた毎熊がシュート。
ブロックされて右コーナーキックとなり、キッカー山崎のクロスに合わせたのはエジガル。
町田・高橋のマークを巧に外してボールを捉え、綺麗に決めてこの日2点目を上げました。

ここで町田は再度決断し、フォーメーションを元の4-4-2(正確には元のものは4-4-1-1ですが)へと変更。
土居が既に居ないので、左サイドバックに吉尾を流用する苦し紛れの布陣となります。(長谷川アーリアが左サイドハーフ・平戸が右SHにシフト)
それでもキックオフから圧力を掛けて攻勢に出る町田。

11分・13分とCKを得て、結果に結び付けたのは後者の方でした。
左からキッカー平戸がクロスを入れクリアされるも、エリア内で吉尾が拾ってシュート。
これを軌道上に居た佐野がコースを変え、GK富澤の逆を突いてネットを揺らす事に成功。
1点を返し、望みを繋いだ町田。

点差を詰められた長崎ですが、すかさず直後の14分、鍬先のロングパスに裏へ抜けた植中がエリア内右からシュート。(サイドネット)
町田の勢いを逸らすと、16分には敵陣でカイオ・鍬先のドイスボランチでのパス交換から右へ展開。
澤田が受けたのちカイオの下に戻されると、エリア内右へスルーパスを供給、走り込んだ毎熊からマイナスのクロス。
そしてエジガルが仕上げのシュートを放ち、ゴールネットに突き刺さりこれでハットトリック達成となったエジガル。
突き放しに成功した長崎、再び2点差となりました。

この得点直後に双方選手交代の運びとなり、長崎は山崎→亀川へと交代。(米田が左SB→左SHへシフト)
一方の町田は3枚替えと大胆な策を敢行し、中島・長谷川アーリア・高橋→ドゥドゥ・太田・岡田。
CBの高橋が退いた事で、奥山がCBへと回って岡田がその穴の右SBへ。
平戸が元の左SHへと回り、太田が右SHと配置転換もせわしなく。

後半の時間も進み雨脚が弱まりを見せたものの、依然として画面から右側(後半は長崎陣内)の水分が激しく。
19分に長崎がパスワークで攻撃、カイオ縦パス→エジガルポストプレイ→受け直したカイオがエリア内へ前進(奪われて撃てず)という流れる攻撃を敢行。
一方の町田は20分にロングボールから好機を作り、太田のクロスがブロックされ、拾い直して繋ぐも水で止まってしまい岡田には渡らず終わり。
依然として水の影響を考えなければならず、ビハインドの町田にとっては逆風に。
前半は守備で、後半は攻撃で水に苦しめられるという泣きっ面に蜂状態となります。

それでも25分、左から吉尾のロビングがエリア内中央に送られ、ドゥドゥが合わせにいった所GK富澤の飛び出しでこぼれ。
これを太田が繋ぎ、エリア内から鄭がGK不在のゴールにシュート、しかし長崎・毎熊が滑り込んでブロック。
さらに太田がシュートを放ちましたが、今度は長崎・亀川にヘッドでブロックされ、寸での所でモノに出来ない町田。

飲水タイムが挟まれ(26分)、総攻撃に出るしかない町田。
ロングボールを(主に鄭をターゲットとして)蹴り込むパワーサッカーを継続。
これがかえって良かったでしょうか。
31分、GK福井からのフィードが鄭の頭を越えてバウンドすると、拾った太田がエリア内中央へと流れてシュート。
ゴール右隅へと突き刺し、縦ポン一発の攻撃を得点に繋げて1点を返した町田。
その後もパワーを持って攻め込む町田、33分にはドゥドゥのドリブルを止めにいった長崎・カイオが倒してしまい、反則・警告を受け。

長崎が一転して反撃に出たのはその直後で、35分に左サイドで亀川が左サイド奥へ進入。
一旦カイオに預け、リターンを受けてエリア内へ進入、そして放たれたシュートはGK福井の股を抜いてゴールネットを揺らし。
再び2点差かと思われましたが、カイオのリターンを受けた所がオフサイドとなり無効となります。

直後に長崎は澤田・江川→加藤大・二見へと2枚替え。
守備的な2選手の投入で逃げ切りを図りにいったものの、再度町田の攻勢に突入してしまい。
そして迎えた41分、佐野の左サイドへのロングパスから、吉尾がドリブル突破で奥へ進入してクロスがファーサイドへ上がり。
岡田が合わせにいき、足下にこぼれたボールをポストプレイで繋ぐと、太田がダイレクトでエリア内右からシュート。
斜めからのシュートが見事に左サイドネットを捉え、とうとう同点に追い付いた町田。
泥仕合の絵図の中、好試合へと色を変える事に成功します。

直後に長崎はエジガル・植中→都倉・玉田へと交代するも、キックオフ直後に更なる悲劇が襲います。
ボールカットしたドゥドゥがドリブルに入った所に、カイオがスライディングで止めに入ると、激しく転がるドゥドゥとともに審判の笛が鳴り響き。
2枚目の警告を受けてしまったカイオ、あえなく退場となり数的不利の戦いを余儀なくされてしまいます。

勢いに乗る町田(43分に平戸→水本に交代、吉尾が左SB→左SHへシフト・奥山がCB→左SBへシフト)、45分に左CKのチャンス。
二度のクロスがクリアされたのち、拾った奥山のロビングをエリア内左で深津が折り返すと、中央でドゥドゥが収めて至近距離からシュート。
しかしブロックに阻まれ、その後の佐野クロス→深津ヘディングシュートも外れて勝ち越しならず。

7分というATに突入し、今度は長崎がセットプレーから決定機。
GK福井がパンチングで掻き出し、(長崎から見て)右サイドへこぼれた所に自ら抑えに行きましたが、加藤大が拾って福井をかわしてクロス。
これを都倉が合わせてヘディングシュート、GKも居らず決まったかと思われたボールは、ライン寸前で水本がブロックで防ぎ。
こちらも勝ち越しとはいかず。

最後は町田がカウンターを浴びせ、スルーパスに鄭が抜け出し、エリア手前でキープしたのち中央へ横パス。
受けた高江がエリア内からシュートするも枠を捉えられず。
結局3-3のまま、引き分けで勝ち点1を分け合う結果となりました。

前半色々可笑しなシーンが目立ったうえ、後半には退場者も生まれるなど天候通りの荒れ模様となりましたが、終わってみればスコアが示す通りの熱戦と表現される展開になったでしょうか。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第25節(順延) レノファ山口FCvsツエーゲン金沢

2021-09-16 16:41:18 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の山口の記事はこちら(28節・栃木戦、2-3)
※前回の金沢の記事はこちら(23節・千葉戦、1-2)
※夏の移籍情報についてはこちら

19節以降未勝利と、長いトンネルに入ってしまった金沢。
おかげで11位だった順位(18節終了時点)は、とうとう降格圏の19位にまで転落と、残留争いにどっぷり浸かる羽目になってしまいました。
10戦で引き分けすら2度あるのみ(8敗)と、深刻さが伺える星取り。
順延のため、中2日でウィークデーに開催となったこの試合。
そのためスタメンを5人入れ替えて臨み、その中には育成型レンタルで加入した平松の名前もありました。

一方の山口は、金沢以上にコンディションに気を遣い、8人入れ替えという大処置を敢行。
金沢同様に、育成型レンタルで加入した桑原が左ウイングバックで初のスタメンとなり。
こうした状況下で、普段通りのサッカーを貫けるかどうかが注目となるでしょう。

金沢ボールのキックオフで試合が始まり、その最初の攻撃で藤村の大谷狙いのロングパスが巧く繋がり、嶋田のシュートが生まれます。(GK吉満キャッチ)
しかし山口は前半3分右サイドから高木がサイドチェンジ、受けた桑原が手前からクロスを入れると、こぼれ球を拾った大槻から受けた高井がシュート。(ブロック)

普段よりも3バックの左右の上がりは自重気味で、上記のシーンのようにWBへとボールを送ったのち、長いパスを使っての攻撃が目立った山口。
桑原の他、戦線復帰を果たして実に15試合ぶりのスタメンとなった高木が右WBを務め。(出場自体は12試合ぶり)
両翼がフレッシュな顔ぶれだったため、立ち上がりに出来るだけ多くプレーに関わらせる配慮があったでしょうか。

そんな中で迎えた10分、ここも最終ラインから右で受けた高木が中央へ縦パス。
大槻のポストプレイは繋がらずも、奪い返した池上がそのままエリア手前中央からシュート。
グラウンダーでゴール右へと突き刺し、先制に成功した山口。

幸先良い立ち上がりとなり、尚も11分に高井が中央をドリブルでエリア内を伺い、左へ展開されたのち桑原のクロスが上がり。
これを大槻がバイシクル気味にシュートしますが、枠を捉えられず。
ここまでは盤石と言って良かった山口の流れ。

一方の金沢、立ち上がりはひたすら大谷の裏抜けを狙った攻撃を繰り広げるも有効打とはならず。
その間にスコア的にもビハインドとなってしまいましたが、15分に大橋の縦パスを受けた大谷から左へ展開し、長峰のクロスが上がり。
丹羽の折り返しから、大谷がボレーシュートを放ちましたが僅かにゴール右へと外れ。

大谷を使った攻撃は変わらずも、狙いを微調整して掴んだ好機。
ここから金沢は、裏抜けを他選手(丹羽・平松)に狙わせる手法が多くなり。
21分には右サイドで松田がボール奪取、パスワークを経て中央の大谷がドリブルで前進、左に叩いたのち平松がエリア内に進入しシュート。
しかしゴール右へと外れてしまい、1-0のまま23分に飲水タイムが挟まれます。

ブレイク明けは再び主導権の掴み合いとなり、27分にはGKのスローからお互い好機を作り。
その内訳は、山口は池上の左からのクロスを大槻が受けにいくも、金沢・石尾に倒され撃てず。(反則無し)
一方の金沢、平松→大谷→大橋→丹羽と繋ぎ、丹羽がエリア内右からシュート(ブロック)とフィニッシュまで持っていきました。

そんな両者の結果が影響したか、以降山口は攻撃権を握るも、シュートまで繋げられずに時間を費やし。
逆に金沢は40分過ぎからペースを掴み始めます。
42分に大橋の左サイド裏へのロングパスが大谷に通り、カットインを仕掛けるも山口・高木に倒され奪われ。(反則無し、このシーンの影響か44分に異議で嶋田に警告)
その直後にも嶋田の裏へのロングパスを大谷が折り返し、丹羽がヘディングシュート。(GK吉満キャッチ)
アディショナルタイムには、藤村のロングパスを大谷が落としての好機となり、嶋田のミドルシュートがブロックされたのちも尚大谷がエリア内で拾い継続。
右から横パスを入れた大谷、これを藤村が合わせますが枠を捉えられず。
最後に流れを掴んだ金沢でしたが、同点には追い付けず前半を終えました。

共にハーフタイムでは交代無く、前半のメンバーを継続して後半に臨み。

入りの後半1分、金沢は左サイドの長峰(特別指定)・平松の初スタメンコンビの関係性で好機を演出。
2人のパスワークで前進したのち、大橋からクロスが入り中央で大谷が合わせにいくも撃てず。
ここからペースを掴み、6分には松田のボール奪取から、大谷がエリア内右へと進入してシュート。(枠外)

一方、前半立ち上がりに見せたWBを使っての好機は影を潜めつつあった山口。
高木が故障明けという要素もあり、徐々に体力が落ちて来たような印象でした。
9分河野が右→左へサイドチェンジを送り、受けた高井がエリア内左へ進入しクロス。
前半の高木・桑原の役割がシャドーに移ったかのようなシーンが描かれると、これをファーサイドで合わせたのは高木でしたが、枠には飛ばず。
チーム事情による方針転換が伺えたものの、迎えた12分に左コーナーキックの好機。
キッカー池上のクロスをニアサイドで高木がフリックすると、中央で高井が合わせゴールネットに突き刺します。
高木のアシストで追加点を得た山口。

しかし高木はこれがこの日一世一代の仕事だったようであり。
また15分にはこぼれ球の処理を桑原がミスし、大谷が拾って金沢に好機を作られます。(大谷→平松へのミドルパスが繋がらず終了)
こうした状況で、17分に山口は高木・桑原→川井・石川へと2枚替え。
当然過ぎる動きでしょうが、WBにレギュラー2人をあてがい残り時間に挑みます。

早めに1点を返したい金沢。
ボールを握らされる展開も増えていき、22分には山口のプレスを浴びつつ最終ラインでの繋ぎを余儀なくされるシーンが。
ここは必死に左右にサイドを振り何とか脱出し、長峰がクロスを上げる攻撃に繋げたものの、続く23分。
楠本の反則気味のチャージで敵陣で奪った山口、右→中央→左へと動かし、エリア内左から高井がクロス。
クリアされるも、楠本がダイレクトで送ったボールをエリア内右で河野が入れ替わりで収め、そのままシュート。
ゴールに突き刺さり、決定的といえる3点目が山口に入り、同時に(足を攣らせた河野とともに)飲水タイムへ突入します。

明ける際に山口は再度2枚替え、大槻・河野→草野・島屋に交代と、レギュラークラスの選手を逐次投入していきます。
逆に中々手が撃てずにいた金沢、既に3点差となってしまい。
28分にようやく平松・嶋田→大石・金子へ交代と動きます。

自陣から組み立てての攻撃は左サイドが多かったこの日の金沢、平松が退いた後でもそれは変わらず。
32分には左サイドで長峰がスルーパスを送り、クリアされるも丹羽が拾い、大石が奥へと切り込むもクリアされタッチを割り。
そのスローインから、中央の藤村へと渡りミドルシュートが放たれますが、ブロックに当たりゴール左へと外れ。
これまで4戦連続で無得点という現状を打破する事に目標を絞り、望みを捨てずに攻撃します。
33分には丹羽・大谷→瀬沼・力安へと交代と、2トップを入れ替え。(金子がFWへと回り力安が左サイドハーフ、大石が左SH→右SHへシフト)

一方の山口、金沢の反撃をいなしつつ、最終ラインからのロングボールにより組み立てるという余裕を持った攻撃。
しかしその形から、ロングパスを収めた草野が金沢・大橋に反則を受けてフリーキックを得たのが39分。
中央やや右・かなり手前という位置でながら、キッカー石川は低いボールで直接蹴り込み。
ボールはエリア内でバウンドし、そのままゴール左へと突き刺さるロングシュートとなります。
これで4点目を挙げた山口、3点ですら今季最多得点でしたが、早くもそれを更新する事となります。

お祭り騒ぎになっても可笑しくない(実際になっては駄目ですが)山口のホーム・維新みらいふスタジアムでしたが、そんな空気が悪影響となったのか。
直後の40分、自陣で川井がパスミスしてしまい、中央で大石が拾って金沢の攻撃。
パスを瀬沼に送ったのち、エリア内へのリターンに走り込んでシュート。
完全に裏を取った形となり、ゴールネットを揺らした大石、これでようやく5試合ぶりの得点を挙げた金沢。

その後も諦めずに攻め込んだ金沢でしたが、以降シュートまでは辿り着けず。
山口も44分に高井→田中渉へ交代(池上がボランチ→シャドーへシフト)と、守備へと傾倒するカードを切った事もあり、無理にフィニッシュを狙わず。
結局4-1のまま山口が逃げ切り、シーズン8勝目を挙げて勝ち点を30台に乗せました。

4枠が降格の残留争いですが、中断前は降格圏に居たクラブが揃って勝ち点を徐々に積み上げている再開後のJ2リーグ。
おかげで金沢がその波に呑まれ、山口も危険な状況になりつつありましたが、無事に一息付けたこの日。
中断前は金沢と山口が同じ勝ち点(26)だったという事もあり、蹴落としに成功したという表現がピタリと嵌ったでしょうか。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第29節 愛媛FCvs大宮アルディージャ

2021-09-15 16:54:32 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の愛媛の記事はこちら(25節・北九州戦・2-2)
※前回の大宮の記事はこちら(26節・岡山戦、0-1)
※夏の移籍情報についてはこちら

降格圏同士の直接対決という重要なカード。
特に愛媛にとっては、リーグ再開後から続いていた「残留争いのライバルが相手の試合」は、この試合でひとまず終わり。
30節以降は上位・中位との対戦ばかりとなるので、是が非でも勝ち点3が欲しい試合になるでしょう。
重要な一戦を迎える中、茂木と近藤の2人がベンチ外となり、西岡と榎本が再開後初スタメンを果たすなど若干再編成気味なメンバーに。
移籍加入してきた高木をメンバーに加えた事で残留へのピースは揃ったようですが、その一方で流動的な構成を余儀なくされているのでしょうか。

一方の大宮、前回の記事で「2勝しないと追い付けない」と書いたのですが、その途端に連勝してあっさりビハインドを跳ね除け。
得点力がついに爆発し、成績的には愛媛と同じ勝利数(5勝)ながら、意気は軒昂といった様相が伺えます。

立ち上がり、キックオフからの攻撃を大宮がエリア内で河田がボールを持つ好機に繋げるも、その後愛媛が押し返し。
右サイドのスローインで前進していき、前半4分に奥からのスローインを受けにいった石井がスルーし、後ろから大谷が走り込んでシュート。
ブロックされ中央へこぼれた所を、榎本が右足アウトサイドでシュートしますが、GK南が何とかセーブ。
技ありのシュートで先制パンチを浴びせました。

しかし6分に大宮は、その出鼻を挫く事に成功します。
奥抜が左ハーフレーンをドリブルで持ち上がり、彼から受けた河田が右へ展開し、馬渡が手前からクロス。
これを奥抜がヘディングシュートで捉え、ゴール右へと突き刺し。
長い離脱期間を経て後半戦は全試合スタメン出場している奥抜、早速その攻撃力を発揮して先制点を齎しました。

これで流れは大宮へと傾き、最終ラインからじっくりと繋ぐスタイルで攻撃権を支配。
三門が最終ラインに降りる「丁の字型」でのビルドアップから、主に対角線のミドルパスで攻撃を組み立て。
愛媛のプレッシングが嵌らないのもあり、面白いようにこのパスが通り、クロスを入れるシーンを作り上げます。
逆に愛媛の攻撃は、大宮のプレッシャーで思うように繋げられず、16分にはGK岡本のキックミスでみすみすコーナーキックを献上してしまうなど奮いません。

25分に飲水タイムが挟まれたのちも、概ねその流れは変わらず。
31分には三門から右サイドへ展開し前進、黒川がカットインからエリア内右へスルーパスを送り、走り込んだ菊地がシュート。(ブロック)
攻撃権を支配し、着実にシュートを重ねていく流れを作った大宮。
しかしそれが油断に繋がったでしょうか。

38分の愛媛の攻撃、実に28分以来の攻撃機会(自分の集計)となり、最終ラインから作っていくという大宮のお株を奪う攻め。
栗山から左へ展開し、左サイドから攻める素振りを見せたのち、再び栗山の下へと戻してから右へロングパス。
これを受けた忽那からクロスが上がると、藤本が中央でヘディングシュートを放ち、ゴールネットを揺らします。
サイドを揺さぶった事以外は極めてオーソドックスな攻撃だと感じましたが、防げず試合を振り出しに戻された大宮。
直後に再び奥抜のドリブル突破から好機を作るも、シュートまでは持ち込めず。

逆に、シンプルながらも主体的な攻撃を結果に結び付けた愛媛。
キックオフからの大宮の流れを切ると勢い付き、41分には敵陣左サイドで榎本が拾ってからの攻撃。
藤本が石井とのワンツーで中央へ切り込み右へ展開、受けた小暮が前進してシュート。
ブロックされて右CKを得ると、キッカー川村はニアサイドへ低いクロスを入れる、フリックさせる事を選択。
これに入り込んだ西岡が足で合わせると、擦らされたボールはそのまま左サイドネットへと突き刺さり。
短い時間で逆転に成功した愛媛。

その後大宮は完全に流れを失い、好機を作れず。
アディショナルタイムには逆にパスミスから愛媛の好機となり、川村がミドルシュートを放つ(GK南キャッチ)など攻守交替の様相に。
これを何とか凌ぎ、2-1で前半を終えます。

ともに交代無く、迎えた後半。
ロングボールの蹴り合いの入りを経ても、中々主導権は定まらない流れに。

そして後半5分に最初の好機を掴んだのは大宮で、右サイドから馬渡のクロスが入ると、こぼれ球になった所を菊地がシュートにいき。
しかしディフェンスに入った愛媛・川村を蹴ってしまい(笛は鳴らず)、さらにこぼれた所を三門がシュートするもゴール上に外れ。
川村が痛んだため1分程試合が止まり、ファーストシュートは放ったものの流れは得られずといった感じの大宮。

すると愛媛の攻勢が始まり、8分には高木のボール奪取から敵陣で攻撃開始、左からカットインを仕掛ける榎本を小島が倒してしまい反則。
左ハーフレーン・エリアからすぐ手前のフリーキックを得た愛媛、これを石井が直接シュートしますが壁に防がれます。
大宮サイドが安堵したのも束の間、11分には愛媛のカウンターで、クリアボールを拾った藤本が右サイドをドリブル。
対峙する西村をかわして尚も前進する所を、西村が後ろから引き倒す格好となり反則、当然警告の対象に。(カウンターかつエリア目前だったため、一発レッドでも可笑しくなかったが……)
今度は右ハーフレーン・エリアからすぐ手前という、先程と対称の位置でのFK、川村が直接シュート。
壁に当たるもゴール中央を襲い、GK南がパンチングで防ぎます。
菊地のプレーで端を発してしまったのか、反則による危機が続いた大宮。

しかし何とか乗り切った先に待っていたのは幸運でした。
13分、最終ラインからの組み立てで左→中央→右へとサイドを移したのち、ダイレクトパスの連続を経て小島がエリア内へスルーパス。
走り込んで受けた奥抜(セットプレーの流れで右サイドへ移動していた)からグラウンダーでクロスが入り、中央の菊地の下へ。
合わせるものの打ち切れずとなるも、愛媛・大谷に当たってゴールに吸い込まれ、オウンゴールの形となって同点に。
自身の得意な形からの得点を挙げた大宮、スコアの通り試合を落ち着かさんとします。

暫くどちらも攻撃機会を掴めない時間が続いたのち、17分に大宮が(2-2となった後)最初の攻撃。
小島が左ハーフレーンを黒川とのワンツーを絡め前進し、エリア内へとスルーパス。
受けた奥抜が切り返しからシュートするもブロックされ、エリア内右で拾った馬渡の戻しから三門がミドルシュート。
しかしこれがブロックされると、最悪の結果を招く事に。
跳ね返りが直接石井の下に渡って愛媛のカウンターが発動し、藤本がドリブルでエリア手前まで持ち込み。
中央へ流れたのち、左へ叩くフェイントを挟んでエリア内右へスルーパスを供給し、そこに完全フリーで走り込む石井。
そして放たれたシュートが左サイドネットを揺らし、再度勝ち越した愛媛。
皮肉にも大宮最初の攻撃が、愛媛のゴールを呼び込んでしまう事となりました。

自身がペースを掴んだ思ったら失点するという、いかにも下位に沈むチームらしい試合展開を描いてしまった大宮。
3失点目の直後に最初のカードを切り、奥抜・菊地→柴山・イバへと2枚替えを敢行し、ネジを巻き直しに掛かります。

その効果を得るかの如く攻め上がる大宮、19分には河田がエリア手前からシュート。(エリア内の黒川に当たりオフサイド)
続く20分にはエリア内中央でイバが収めて横パスという絶好機も、黒川の前でクリアされCKに。
立て続けにゴールを脅かすと、続く右CKで三度目の正直。
キッカー松本のクロスがニアサイドに入ると、河田がヘディングシュートを対角線に放ち、ゴール左へ突き刺し。
河田の3試合連続ゴールで、またも試合は振り出しとなります。

その後23分に愛媛ベンチも動き、小暮・藤本→忽那・唐山へと2枚替え。
大宮同様に交代効果を得て押し込み、26分にCKから、クリアボールを拾った榎本がシュートした(枠外)所で後半の飲水タイムに。

再開後、4点目を目指さんと両軍前掛かりになるベクトル。
その結果オープンな展開へと移行し、30分には1分間に併せて3度攻撃機会が生まれる(大宮2・愛媛1)といった事態も起こります。

その中で光ったのは愛媛・榎本で、30分には自らドリブル突破で自陣から一気にエリア内へと入るシーンを作り。(シュートまではいけず)
32分には石井とパス交換しつつ前進、左サイドから高木のパスを受け、エリア内からシュート。(ブロック)
両軍疲労感漂う中、突破力が非常に効いていた時間帯でしたが、35分にお役御免となります。(山瀬と交代)

榎本が退いても、尚も攻め上がる愛媛。
36分には右サイドでの攻撃、忽那がドリブル突破から低いクロスを入れると、代わって入った山瀬が合わせるも枠を捉えられず。
38分にはカウンターで忽那がドリブルで持ち上がり、横パスを受けた唐山が左ハーフレーンからミドルシュートを放ちますが、惜しくもゴール右へと外れ。
榎本の代わりに忽那が突破力を発揮した格好となりましたが、肝心のゴールは奪えず。

押され気味となった大宮。
34分に黒川→中野へ、42分に松本→山田へと交代し、交代機会を使い切り。(馬渡が右SB→左SBへ)
それでも再度ペースを握るのは、愛媛が攻め疲れを見せた感のあったATまで待つ必要がありました。

試合終盤でも、最終ライン3枚での組み立てを貫き通す大宮。
それでも櫛引が右サイドを突破してクロスを上げる場面も見られるなど、なりふり構わず攻める姿勢も発揮し、4点目を奪わんとします。
柴山のクロスをイバが収めてシュートにいく場面や、かなり手前からのFKを西村が合わせる場面などありましたが、後一歩足りず。
既に3点奪っている以上、やはりこれ以上得点出来る運が転がり込む確率は低く。
結局3-3のまま引き分けとなり、降格圏を抜ける勝ち点3は齎されずに試合が終わりました。(一応大宮の方は、勝ち点1を得た結果18位に上がりましたが)

リーグ再開後、6試合消化で愛媛は7・大宮は9と勝ち点を少しずつ積み上げる戦いを演じ。
まさに残留争いの渦中のクラブといった歩みですが、とにかくこの戦いを貫き通し、朗報を信じる他ないでしょう。

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