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DAZN観戦 2022年J2リーグ第35節 FC町田ゼルビアvsレノファ山口FC

2022-09-12 16:01:02 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の町田の記事はこちら(31節・千葉戦、2-1)
※前回の山口の記事はこちら(32節・水戸戦、1-0)

<前節からの変更>

町田=2人を変更、ボランチの一角が安井→長谷川アーリアジャスール・1トップの鄭大世(チョンテセ)→ヴィニシウス・アラウージョ。前節途中交代の深津、インアウトの山口一真も立場は変わらず、前者はスタメン・後者はベンチ入り。

山口=町田と同じく2人変更、3バックの中央(リベロ)が菊地→生駒・1トップが岸田→梅木と、最前線と最後尾の選手を代えて来た。前節ベンチ外の渡部が復帰・ベンチに控える。

スタメン

敗戦がかさみ、プレーオフ圏内からはじき出された状態となった町田。
これ以上星を落とす事は許されないという状況で、ホームに山口を迎えました。
前節(岡山戦、0-2)深津を57分で交代させ、その時投入された山口一をインアウト(28分間出場)と、ビハインドを取り返さんと藻掻いたものの結果を出せず。
しかし層の薄さから大きく動かせない故に、出来る事は子飼い的な存在の長谷川アーリアをスタメンに組み込むぐらい、といったこの日のスタメン。
彼をボランチに入れ、平戸がシャドーという配置で挑んだ町田。

ともに3-4-2-1のフォーメーションで、果敢にプレッシングにいくというスタイルも変わらず。
そのため両チームとも、高目の最終ラインの裏を突くロングボールが目立つ事となりました。
それでシンプルにフィニッシュまで持っていければ万々歳、たとえ繋がらなくても、相手を押し込んだ状態でセカンドボールを拾えれば攻撃チャンスが生まれるという試合展開に。

しかし山口は前半6分にゴールキックからショートパスで繋ぐ立ち回りを見せると、ポジションは大きく変動。
ボランチの佐藤謙介が最終ラインに降り、両センターバック(右=高橋秀典・左=前)がサイドに開くという、いわばミシャ式の形を取ってのビルドアップを敢行します。
攻撃的サイドバック(3バックではウイングバックですが)の橋本が常時前線に居るというスタンスで、前節から復帰した橋本を組み込んだ末に辿り着いたという感じでもあり。
ただし大きく可変するが故に、オリジナルであるミハイロ・ペトロヴィッチ氏(現札幌監督)が率いるチーム宜しく、守備面に課題を残す事となったでしょうか。
前節(横浜FC戦・3-3)は結果的に首位相手に勝ち点1を得る激戦となったものの、3失点を喫したのは褒められたものでは無く。
リスク管理が今後の課題、といった状況でしょうか。

可変により町田のプレスの気勢を削ぎ、そのうえで裏へロングパスを送る攻撃を見せる山口ですが、オフサイドを量産する結果に終わり。
対する町田も、元からオフサイド数リーグ2位(放送席の談)という属性を持っているので、裏へのパスがオフサイドとなる事数多。

そんな中、ショートパスで繋ぐ割合の多い山口の方が組み立てで勝負。
21分、最終ラインで佐藤謙がボールを持つ所、町田・長谷川アーリアが前に出た所を突く縦パスで前進。
吉岡のフリックを経てこぼれ球となるも、成岡が繋いだボールが梅木に収まり、中央突破からシュートに繋げます。(ブロックに当たり枠外)
ミラーマッチ故に相手ボランチをチェックするのはボランチであり、この場面はそれに従って長谷川アーリアがプレスにいったものの綺麗に裏目に出る事に。
可変してのビルドアップの威力が見られた、といった感じでしょうか。

そんな流れで飲水タイムを挟む(25分、ただし後半は無し)と、町田もボランチが最終ラインに降りる(主に高江)ビルドアップを見せ始め。
相手の長所をすかさずコピーするという柔軟な発想を取り入れたものの、その後も裏へのロングパスがオフサイドになるという場面は依然目立つ町田。
前半追い風だった影響もあり、ロングボールの制御が難しいといったこの日の立ち回りで、結局オフサイドは(前後半合わせて)8度を数える始末となりました。

停滞気味の相手を尻目に得点したい山口。
39分に半ばラッキーな形(高井のラフな蹴り出しがDFに当たったという判定)で右コーナーキックを得ると、キッカー田中のファーサイドへのクロスを生駒がヘディングシュート。
巧く対角線を突いたものの、ゴール右へと外れてモノに出来ません。

流れの悪い町田は、この後平戸と長谷川アーリアのポジションを入れ替え、平戸がボランチに回ります。
前述のシーン然り、長谷川アーリアが前に喰いつく傾向が強かった故の判断でしょうか。
そしてその効果か、残り時間は町田にペースが傾き。
44分高江のパスカットから中央を素早く運び、一旦は長谷川アーリアのヴィニシウスへのパスがカットされるも、相手のミスを経ての再度のパスが繋がり。
そしてヴィニシウスのミドルシュートが放たれるもGK関がキャッチ。
アディショナルタイムには最終ラインでの繋ぎから、前に出た奥山がミドルパスを前方へ落として好機。
そして戻しを受けた高江が右サイドからクロス気味のミドルシュート、GK関がセーブしたこぼれ球を翁長が繋ぎにいくも、味方には合わず。
山口ゴールを脅かし続け、前半を終える事となりました。

オフサイドが目立った事から、裏抜けよりもポストワークの方が良いとランコ・ポポヴィッチ監督は判断したでしょうか。
ハーフタイムで早くもヴィニシウス→鄭へ交代と、1トップを代えて後半に臨んだ町田。

それでも後半3分、その逆を突くように鄭がエリア内へのミドルパスに対して裏に走り、受けようとするも山口・高橋秀に倒されて受けられず。
反則も無かった事でやや逆上したのか、直後の山口のビルドアップに対し、エリア内で足下でキープするGK関に対しプレスにいった末に反則を犯してしまう鄭。(カードは出ず)

入りこそそんな珍妙なシーンを作ってしまった鄭ですが、ターゲットとして構える事で他の選択肢も有効になり。
向かい風となった事もあり、ショートパス主体での攻撃(主に斜めの縦パス)も活用し押し込んでいく町田。
劣勢となった山口は、9分には自陣中央で佐藤謙がボールキープするも、パスコースを探している内に長谷川アーリアに奪われてしまいショートカウンターに。
エリア内右を突いた太田からマイナスのクロスが入り、中央の長谷川アーリアには合わずも、こぼれ球を拾った鄭が勢いのまま右へと流れシュート。(GK関セーブ)
ポゼッションで一息つく暇も中々与えられません。
12分にはゴールキックでロングフィードというターゲットを活かした攻撃、セカンドボールを拾った奥山がエリア内左へミドルパス、鄭が折り返したボールに中央で長谷川アーリアが走り込み。
シュートにいくために足を振ったものの、山口・前の決死のブロックに阻まれて撃てず。

このシーンで、交錯した長谷川アーリアと前が倒れ込んでしまう事態となり(両者とも無事)、やや流れが途切れた感があった町田。
一気呵成に前線からプレスを嵌めようとするも、山口もGK関を使ってのビルドアップで数的優位を確保するため中々敢行出来ず。
下手にプレスにいけば関のフィードを利用した疑似カウンターに持ち込まれるため、勢いは削がれた格好となります。
その間に攻撃を敢行する山口、19分に決定機が訪れ成岡・橋本の2人で左サイドを崩し、成岡のグラウンダーのクロスにニアサイドへ走り込んだ梅木が合わせシュート。
GK福井がセーブし、尚も跳ね返りを再度シュートした梅木ですがこれも福井の片手でのセーブに跳ね返されゴールならず。
20分にもGK関のフィードによる疑似カウンターでゴールに迫り、左サイドの前進から左ポケットを突く攻撃、スルーパスを受けた高井がカットイン。
そしてゴールエリアまで入り込んでシュートしますが、これもギリギリまでニアサイドを切った末に飛びついたGK福井が防ぎます。

今度は町田が落ち着かせたい状況になりかけたものの、その後山口は失速。
前半からでしたが、相手の攻撃を切った際クリアにいっても良い場面でも繋ごうとする姿勢を見せるため、それがミスとなって二次攻撃を受けるシーンが目立ち。
また敵陣でボールを奪われた際も、ゲーゲンプレスをかわされて危機を招くなど、課題のリスク管理の面はもう一つといった感じでありました。
何とかネガトラを早め、エリア内でのディフェンスでシュートを撃たせずといったこの時間帯。

町田は攻勢に入っていたものの、25分には鄭のポストプレイを受けた高江が裏へスルーパス、長谷川アーリアがエリア内右へ走り込むもオフサイド。
30分にはボール奪取した奥山が山口のゲーゲンプレスをかわし、平戸経由で受けた長谷川アーリアが裏へスルーパス。
しかしこれも走り込んだ鄭がオフサイドとなるなど、地上からの攻めでもオフサイドが目立ってしまった町田。

スコアレスという数字が示すように、ベンチレベルでも中々交代カードが使われない膠着状態に陥っていましたが、31分に動いたのは山口。
高井→沼田へと交代し、シャドーは田中が左に回り沼田が右に入り。

そしてさらに交代の準備を進めていた所、試合は動きます。
35分の山口、左サイドで梅木が持ち運び、対峙する町田・深津の股を抜こうとするもカットされ。
勢い余って深津と激突した梅木が立ち直ってこぼれ球を拾うと、パスを受けた成岡が橋本へスルーパスを通さんとするもこれもカットされ。
しかしエリア内へこぼれた所に梅木が走り込むという、2つラッキーが絡んだ末にクロスが上がると、中央へ走り込んだ沼田が捉えヘディングシュート。
勢いよくゴールネットに突き刺し、投入された沼田がスコアを動かす形となり先制を果たした山口。
それでも交代の変更は無く、再開前に梅木・吉岡→岸田・高木へと2枚替えを敢行します。
一方の町田も同時に深津・山口一へと交代、4バック(4-2-3-1、山口一は左サイドハーフ)へと切り替えました。

リードを得た山口ですが、直後の37分に平戸の右サイド奥へのロングパスが通る町田、奥山からのマイナスのクロスをニアサイドで太田が合わせシュート。
GK関がセーブで防ぐという、試合はまだ終わっていない事を痛感させる危機を招きます。
反撃体制を作り押し込む町田、翁長のロングスローも交えて敵陣深めでのシーンを量産。

迎えた41分に中央から決定機を迎え、長谷川アーリアのポストプレイを受けた平戸が縦パス、これが山口ディフェンスに当たる→鄭フリックという2度のタッチを経て太田に渡り。
そしてエリア内へ切り込む太田ですが、ブロックにいったGK関を勢い余ってチャージしてしまい反則・警告。
山口にとっては一瞬この試合(16節・甲府戦、1-1)を彷彿とさせたでしょうが、幸い退場者は(判定・負傷共に)誰も出ず事無きを得ます。

何とか追い付きたい町田、44分に長谷川アーリア→中島へと交代、2トップ(4-4-2)にして最後の攻勢に。
直後に右サイドから翁長がロングスロー、ニアに入った所を投入直後の中島が合わせるも、放たれたボレーシュートはゴール右へと外れ。
山口・沼田の如く、試合を動かさんとしましたが果たせません。

45分に山口は最後のカードを使い、佐藤謙・田中→渡部・山瀬へと2枚替え。
渡部は最終ラインには入らずボランチに入り、山瀬も下がり気味に位置して3ボランチのような形での3-5-2でATを迎えます。(2トップは岸田・沼田)

中央を固める姿勢は高まった山口ですが、ブロックは5-3-2となるため2列目の脇が手薄となる弱点も生まれるこの布陣。
最初は愚直に鄭・中島狙いのロングボールを送るだけだった町田も、次第にそれを突いてサイドから攻める姿勢へと移っていきます。
そしてCKからの二次攻撃を長らく続け、右サイドから太田がクロスを入れると、菅沼のヘディングシュートがゴールを襲い。
しかしGK関がライン寸前で横っ飛びでセーブ、辛うじて防ぎリードを守ります。

最後の最後に町田は左から山口一がアーリークロス、ファーサイド奥で太田がボレーで合わせましたが、右サイドネット外側に終わると同時に試合終了の笛が鳴り。
ウノゼロで勝利した山口、危ないシーンもありましたが無失点という事で課題はある程度クリアといった所でしょうか。


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