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DAZN観戦 2023年J2リーグ第26節 ロアッソ熊本vs大分トリニータ

2023-07-20 16:01:04 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の熊本の記事はこちら(20節・清水戦、0-1)
※前回の大分の記事はこちら(17節・長崎戦、1-1)

<熊本スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 天皇杯3回戦(J1・鳥栖戦、4-3)はほぼガチメンバーで挑んだため、変更は大本→阿部1人のみ。
  • 酒井が(J3・FC大阪から)レンタルで加入決定。選手登録は7/21以降。

<大分スタメン>

  • 羽田が前節(清水戦、1-2)退場となったため出場停止。
  • 前節の3-4-2-1から布陣変更。
  • 鮎川が(J1・広島から)育成型レンタルで加入、前節から登録されて早速途中出場を果たす。
  • 15節以降ベンチ外の長沢の負傷が発表される(5/29)も、発生日・全治ともに未発表。24節(町田戦、0-3)に復帰・途中出場も、以降再びベンチ外が続く。
  • 茂の負傷が発表される(6/8)も、発生日・全治ともに未発表。
  • 宇津元の負傷が発表される(6/8)も(以下同文)
  • 香川の負傷が発表される(6/14)も(以下同文)
  • 梅崎の負傷が発表される(6/14)も(以下同文)
  • 町田の負傷が発表される(6/14)も(以下同文)
  • ペレイラの負傷が発表される(6/27)も(以下同文)
  • 屋敷の負傷が発表される(7/6)も(以下同文)
  • 高畑の負傷が発表される(7/10)も(以下同文)
  • 2025年に加入内定している有働(中京大)が特別指定で22節より登録。

個人的に、評価が乱高下しているのが大分。
今季初めて観た際(5節・千葉戦)には、非常に完成度の高いビルドアップにより内容で相手を圧倒しており、これは自動昇格争いは文句無いと思えたものです。
しかし続いて観た11節・水戸戦では、時間が進むにつれてロングボールへの傾倒具合が増していき、緻密ぶりが雲散霧消していたかのようなサッカーに見え。
その後も観た試合は壮絶なる撃ち合い(14節・金沢戦、4-3)や、数的優位にも拘らず勝ちきれず(前回)といった、不安の影を残す内容であり。
それでも上位を維持しているものの、ここに来て連敗を喫したとあり、その不安要素が大波となって襲い掛かりかねない状況に。

内容よりも結果を重視、つまりJ1昇格をマストとしている故に起こっている現象なのか。
それとも続出する故障者故に、中々サッカーの基盤を固められないのか。
それでも待ったなく進んでいるシーズンの中、フォーメーションも4バックと3バックを使い分け、前節の3-4-2-1からこの日は4-2-3-1へとシフト。
果たして「相手に合わせた策」と評価されるのか、「迷走の始まり」と揶揄されるのか、全ては結果次第といった所でしょうか。

連敗とはいっても上位クラブが相手(町田・清水)故に、気を落とすよりは割り切りの方が強かったように見えた大分の入り。
熊本の3バック+アンカーでのビルドアップに対し、しっかり4対4の同数で嵌めにいき、前半1分に早くも野村のパスカットから好機。(中川がエリア内へスルーパスもサムエルには繋がらず)
かと思えば5分には、サムエルがアンカー上村を切る位置に留まり、中川が一列下がってのミドルプレス。
前に出された所を保田が奪って再びショートカウンター(右から松尾がクロスもフィニッシュには繋がらず)と、熊本のサッカーを多彩な対応で封じ込めていきます。
その流れの中で、10分にはゲーゲンプレスにより保田がボール奪取、こぼれ球を藤本がダイレクトでミドルシュート(枠外)とファーストシュートに辿り着き。

そんな大分のプレッシングにより、ボールを運ぶのに難儀する熊本。
裏狙いのロングボールへと狙いを切り替えると、16分に左サイドでロングパスを受けた粟飯原を起点とし、松岡のカットインを経て竹本がミドルシュート。(GK西川セーブ)
竹本はその前の13分にもミドルシュートを撃っており(枠外)、これが大分の警戒対象となったでしょうか。

20分以降の大分はプレッシングの形を変え、右サイドハーフの松尾が引き気味となり、サムエル・中川・藤本の3人で規制を掛けるスタイルに。
中々降りて来ず、嫌な位置を取る竹本への対策だったでしょうが、逆に竹本にピン止めされているようにも映るその姿。
これを境に好循環が途切れる大分。
自身の攻撃ターンでもパスミスが目立ち、22分にはそこから島村に拾われ運ばれた末に、ペナルティアークからシュートを浴びます。(GK西川キャッチ)

26分に飲水タイムが挟まれるも、流れは変わらず熊本の攻勢。
29分に最後列の大西が一気にスルーパスを左ポケットへ通し、受けた粟飯原が奥へ切り込み、GK西川は前に出てそれを阻みにいくも果たせず。
そしてクロスが送られ、誰かが触ればゴールという場面となるも、クリアして何とか命拾い。
直後にも粟飯原のポストプレイをデルランが反則チャージし、拾われてアドバンテージとなり続行と目も当てられない展開に。
そして大西の縦パスをエリア内で受けた松岡がシュート(枠外)と、フィニッシュで終わったのちデルランに警告と、退潮著しいといった大分。

これを救ったのは、直後のゴールキックでのロングフィード→サムエルフリック→藤本と、この日の黄金連係というべきでしょうか。
ここから藤本が左ポケット奥を突いてマイナスのクロス、中央でサムエルが合わせにいくもその前でクリアされ。
しかしこれで流れを取り戻す大分、34分には右スローインから中央→左へとサイドを変え、左ポケットへのスルーパスに走り込む野村。
ヒールパスで繋がんとし、ディフェンスでこぼれた所を再度拾ってクロスを送ると、中央でデルランがジャンピングボレーでシュートするもゴール左へと外れ。
ターゲットとフィニッシャー双方で、サムエルが機能し始めます。

しかし流れを完全に変えるまでには至らず。
直後の35分、熊本の攻撃はコーナーキック(左)に持ち込まれると、キッカー平川はここでサインプレー。
ライナーで上がったファーサイドへのクロスが完全に大分の意識の逆を突き、フリーの黒木がボレーシュートで仕留めます。
綺麗に左サイドネットへと突き刺さり、先制点は熊本に入りました。

これを機に流れを取り戻す熊本。
散々攻勢を掛けたかと思えば、40分には大分のビルドアップを最終ラインで粟飯原が遮断する(こぼれ球はダイレクトでゴールラインを割る)など、立ち上がりの大分のお株を奪ったかのような展開に。

しかしここでも、40分にゴールキックから、ロングフィード→サムエルフリック→藤本で流れを反転させにかかる大分。
野嶽のクロスはGK田代にパンチングで防がれるも、直後の熊本の前進を右サイドで阻んで再度攻撃し、サイドを変えて左からの攻めへ。
藤本のスルーパスを受けた野嶽が低いクロスを送ると、大西の後方からサムエルが足を伸ばして合わせゴールネットを揺らします。
ようやくの今季初ゴールを挙げたサムエル、流れを変えるべくの貴重な同点弾となり。

しかしその後も、トランジションの応酬のなか警戒すべき竹本をフリーにしてしまい受けられる(44分)など流れは依然として熊本にあり。
45分には押し込まれた状態でのミドルパスを竹本にカットされ、そこからパスワークでエリア内に運ばれた末に島村のシュート。
GK西川がセーブと、崩された末に辛うじて防ぐという具合に苦戦を強いられる大分。
それでも何とか1-1のまま前半を終わらせました。

ハーフタイム、ともに1人ずつ選手交代。
熊本は粟飯原→伊東、大分は松尾→渡邉へと代えて後半に臨み。

やはり大分は黄金連係(サムエルに合わせるロングボール)を決めて好機を作った(後半4分)のに対し、熊本は前半の通り長短を使い分ける攻撃。
5分には江崎のロングパスを安藤がクリアミスして伊東に渡り、中央でパスを受けた島村がエリア内を突いてシュート。
これもGK西川がセーブと、守備面の不安定さは拭えない大分。
続く左CKでも、ファーサイドでどフリーになった阿部がヘディングシュート(ゴール右へ外れる)と、失点しなくて良かったというべき流れだったでしょうか。

流れを作り辛い状態で、迎えた8分の大分。
最終ラインから例によって左サイドで前進を図り、戻しからデルランが一気にエリア内へロングパスを通し。
左ポケットで収めたのは渡邉で、囲まれながらもスイッチ気味に藤本に託すと、GKの眼前に迫った藤本はフェイントで田代を釣ったのちにシュート。
シュートを、というよりはフェイントを決めたという表現がピッタリなゴールで、大分が勝ち越しに成功します。

この日初めてリードされた熊本、以降流れが悪くなり。
焦ってダイレクトパスを連発してはボールロスト、という具合に巧くいかなくなる攻撃。
やはりサッカーは、1点の重みが段違いなスポーツである事を再確認させるに至ります。

大分は渡邉に代わった右SHも、前半と変わらず守備時は右サイドで下がり目に位置するスタイルを維持。
しかし今度は竹本へのチェックはしっかりなされていたようで、攻めあぐねた熊本が下げた所に前に出る渡邉、という具合に機能不全に陥らせ。
今度は窮地に陥ったのは熊本の方となり、対処策として島村を下ろしてビルドアップの脱出を図る立ち回りに移行します。
しかし大分はプレスを嵌められなくとも、自陣ではしっかりブロックを構築して熊本のパスワークを防ぎに掛かり。

一向にゴールに迫る事が出来ない熊本。
21分には中盤の位置で大分のクリアボールを拾った島村、そのままハーフレーンをドリブルで持ち上がり。
しかしエリア手前で奪われると大分のカウンターが発動と、結局焦りからの持ち運びにしか映らない結果に終わり。
このカウンターで、野村縦パス→サムエルダイレクトで裏へ浮き球→藤本前進から(左から)グラウンダーでクロスとエリア内へ運ぶ大分。
ファーに走り込む渡邉の前で遮断されるも、それを拾い直してシュートを放った渡邉でしたがGK田代が足でセーブと辛うじて防ぎ。(その後渡邉拾ってバックパス→中川シュートもブロック)

大分のCKというタイミングで、島村→道脇へと交代する熊本。(3トップは右=松岡・中央=島脇・左=伊東の並びに)
CK攻勢となるも、2本目のCKを跳ね返してカウンターに持ち込み、平川が中央をドリブルで突き進んだ後左の伊東へ。
しかしこのパスを伊東は収められず、絶好機を逃したという印象を残してしまい飲水タイムに入ります。

明ける際に大分ベンチが動き、サムエル・中川→伊佐・鮎川へと2枚替え。
すると再びゴールキック→伊佐フリック→藤本という、サムエルと変わらない黄金連係に関わる伊佐、受け直して左奥からマイナスのクロス。
その後中央でのボールキープからシュートまで放った伊佐、阿部にブロックされるも左CKでチャンス継続となり。
キッカー野村のクロスが中央に入ると、またもマークを外した伊佐が跳び込んでヘディングシュート。
GK田代がセーブするも、眼前の藤本に当たって右へこぼれた所、詰めたのは上夷。
ブレイク明け最初の攻勢をモノにし、リードを広げた大分。

2点ビハインドの熊本、窮状は変わりませんがとにかく攻めるしか無く。
31分に竹本→田辺へと交代するも、渡邉・伊佐が活躍する大分と比べベンチの駒が薄いのは否めません。
直後に、投入された道脇が反則気味にボールを奪い、キープする所野村に倒されると反則の笛が吹かれ。
これで判定に納得出来ない大分サイドをヒートアップさせる、といったシーンが精々だったでしょうか。
結局このフリーキックからの好機もモノに出来なかった熊本。

一方ゾーンディフェンスの色を濃くして逃げ切りを図る大分。
道中34分に野村が足を攣らせてしまい、担架で運ばれて交代。(池田を投入)
もう片方のボランチである保田も、38分に倒れて動けなくなり(攣らせたか痛めたかは若干不透明)再び担架の出番となり、弓場と交代します。

大分の途中出場の選手が活躍するなか、見せ場を作りたいのが加入したての鮎川で、44分に決定機が訪れます。
池田のパスカットから右サイドで繋いでいき、スルーパスに綺麗に抜け出した鮎川、GK田代が前に出たのを見てダイレクトでループシュート。
ボールは無人のゴールへ、と思われましたが威力が足りず、失速した所を黒木に拾われて惜しくもゴールはなりませんでした。

一方ゴールの可能性は殆ど消え失せた状態の熊本。
そのままアディショナルタイムに突入し、平川のミドルシュートがブロックに当たって枠外となり、左CKを獲得。
時間も少ないなかGK田代も上がりを選択し、最後の望みという体勢を取ると、流れも熊本に味方しここから4本も続くCK攻勢に。(キッカーは全て田辺)

1本目、クリアボールを上村が拾って再度田辺に繋いで低いクロス、ニアでの伊東のフリックがこぼれた所を大西がシュート。
しかしデルランが頭部でのブロックで防ぎ、ゴールラインを割り。
2本目もファーサイドで阿部が叩き付けるヘディングシュート、ワンバウンドしてゴール上部を襲うもGK西川が枠外へ逃げるセーブで防ぎ。
3本目も、クリアボールを拾った上村がミドルシュート、これもGK西川のセーブに阻まれ。
3連続でフィニッシュに結び付けるも、得点には辿り着けなかった熊本。

結局1-3のまま、目安の5分が過ぎて吹かれる試合終了のホイッスル。
大分がスコアとともに流れも逆転させたという試合となり、これによりリーグ戦の流れも変えて昇格に向かいたい所でしょう。

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