作雨作晴


日々の記憶..... 哲学研究者、赤尾秀一の日記。

 

フラ・アンジェリコ

2006年02月25日 | 日記・紀行


三時から五時までテレビを見た。再放送だと思うけれど、歌伝説「ちあきなおみの世界」は面白かった。ちあきなおみの歌手活動は、青春のころの記憶と重なって懐かしい。彼女が現役で活動していたころは、ファンでも何でもなかったし、特に気にもとめず聴き流していただけだけれど、あらためて彼女の歌を聴いてみると、独自の世界をもった貴重な歌手だったことが分かる。彼女自身もユーモラスなキャラクターを持った女性だった。今頃彼女はどうしているのだろうか。

イタリアの都市、フレンツェの紀行番組を見る。ルネッサンスの花開いた、この美しい偉大な伝統の蓄積された都市は、近世ヨーロッパの原点でもある。ミケランジェロの建築や絵画、ダビデ像などの彫刻、ラファエロの聖母子像、ボッチェルリのビーナス像、レオナルドダビンチの徒弟時代の作品など、世界の至宝がこの都市のいたるところに秘められている。
フラ・アンジェリコの受胎告知などは美術館ではなく、祈りに没頭する修道士たちの暮らした修道院の中の、廊下の壁をもともと飾っていたものだ。伝統と文化遺産が山塊のようにそびえている。

こうしたヨーロッパの都市を見るとき、わが日本の都市の貧弱と醜さを思うと涙が出る。引き続き、「奥能登の冬」を見て、象とカワセミのように、大きいことばかりに価値があるわけではない思って慰める。

荒川静香さんの特別番組とドラマ「氷壁」の最終回がある。女優の鶴田真由さんが魅力的だ。見ようと思う。テレビ浸けの一日になるかもしれない。

音。子供たちが歓声を上げながらボールを蹴っている。乳児の泣き声も聞こえる。

 

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