マイペースおくやまの進化的考察

進化の研究は楽しい!というわけで、日常の研究生活で考えたこと、感動したこと、あるいは思いつきのネタの備忘録です。

人生4度目のリジェクト

2006-04-11 01:30:48 | 研究
ブログ開始3日目にしてこのタイトル、、、。
なかなか笑えますね。
先週投稿した論文がもう返ってきました。
エディターリジェクト。コメントは8行でした。
簡単に言えば、
なかなか良く頑張っているけれど、うちの雑誌で扱うには少し内容が狭すぎるね。
という厳しいコメントです。
まあこの前は2行だったので少し進歩です、、、ってこれでは参考にもなりません。
やはり何度経験してもリジェクトは辛いものです。

一応研究者ではない方のために、何を言ってるのか
簡単な説明をしておくと、
われわれ研究者の仕事とは、簡単に言えば
研究で得られた知見を学術論文という形で発表すること
というひと言に尽きます。
ただ研究してるだけではダメなのです。
研究というのは世界中の研究者による共同作業ですから、
他人の仕事があってはじめて自分の仕事に価値が生まれます。
完成の見えないパズルをみんなで組み上げているイメージを想像すれば良いでしょうか。
ゆえに、自分の研究成果は迅速に他の研究者の目に触れるようにしなければならないのです。

しかしこの論文を発表するというのが、実は困難を極める作業なのです。
論文は普通、学術雑誌(ジャーナル)という学会や専門家の組織が出版している本に投稿することで発表されます。
しかしこの学術雑誌、投稿したら必ず掲載してくれるわけではもちろんありません。投稿された論文は、まずその雑誌お抱えの編集委員(エディター)という専門家によってチェックされます。
この編集委員が、「この論文は結構おもろいかもしれん」という評価をすれば、その原稿は次にその論文の内容を専門とする一流の研究者2、3人に送られます。これを査読(レビュー)といいます。
この研究者達がそれぞれ一定の高い評価をして、はじめて論文は掲載される可能性が出てきます。
当然彼らは論文に対して様々な批評をして、原稿を返却してくるので、今度はそれにうまく対応、修正して行かなくてはいけません。
こういう長い道のりを経て、論文はようやく発表されるのです。

ここで科学に関心の有る方ならば、おや?と思ったかもしれません。
そうです、実は論文が発表された時期と、実際にその研究成果が出た時期では、普通数ヶ月、長い時では一年以上のギャップがあるのです。
ですから、研究が発表された時点では、すでにその発表者達ははるか先を行っていることになります。

そうそう、私の論文のようなケースは、編集委員が「こんなのは査読に回すまでもねえ」と判断したということです。門前払いというやつです。

たくさんある学術雑誌には歴然とした格付けがあります。
この格の違いは、主にその雑誌を出版する学会の権威や、これまでその雑誌で発表された研究成果の質、そして歴史などによって決まります。
良い雑誌ほど、多くの研究者が読む機会が多く、研究を宣伝する良い機会になります。
特に、世界中の研究者の目に触れる一流誌は、誰もが憧れるので競争率は高くなります。
生物学ではネイチャー、サイエンス、(分子生物学では)セルといった雑誌が有名ですが、この辺り(超一流誌)になると普通の研究者は一生に一回載せられるかどうかといっても良いくらい険しいハードルなのです。

確かに私も少し背伸びしすぎました。一流誌は、また次の機会に頑張ります。
たしかに自分で内心「この雑誌にふさわしい」とは信じていない論文が掲載されるのは、けっこう心苦しいものです。

さて、これからアメリカにいる協同研究者の先生にダメでしたと報告せねばなりません。つらいところっす。
そして次の雑誌こそ何とか載せてもらえるように、もう一度文章を練らなければ。
あ~あ。

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5 コメント

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Unknown (mika)
2006-04-11 22:15:53
もう報告のメールは送ったかい?残念な報告をする時はちょっと文章書くだけでも面倒に感じるよね。次は良い報告を待っておるぞ!



そして、本文の漢字が間違っていると思う。協同研究者?
Unknown (mika)
2006-04-13 22:58:06
ちゃんと更新するのじゃぞ!

このままでは本当に三日坊主ではないか!
いやいや (おくやま)
2006-04-13 23:56:07
ちゃんと更新しました~!!
Unknown (M)
2010-09-20 04:26:00
投稿論文の英文校正なら値段的にも質的にも
http://www.uni-edit.net/
がよかったです。
何回か再校正もお願いしたのですが無料で見てくれ、親身になってくれて気持ちよくやり取りができましたよ。
Unknown (uni-edit)
2019-12-10 00:11:47
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