美容外科医の眼 《世相にメス》 日本と韓国、中国などの美容整形について

東洋経済日報に掲載されている 『 アジアン美容クリニック 院長 鄭憲 』 のコラムです。

カリスマの誕生と凋落

2009-02-12 11:30:51 | Weblog

 

カリスマの誕生と凋落

 カリスマ(charisma)とは古代ギリシア語で「寵愛」「恵み」「贈り物」などを意味することから 神から与えられた特殊な能力を持つ人、大衆を惹きつける教祖的人物を指す言葉です。一時 流行語として、カリスマ美容師から始まり、塾のカリスマ講師、女性服店のカリスマ販売員と何にでも 接頭語のようにつけられてしまい言葉のカリスマ性?がなくなってしまいました。これは、ここ数年の日本社会が比較的平和で、強烈な個性や 強い指導力を求めるより、手の届く身近な案内人を望んでいるとも考えられえます。

 一方、社会が不安定な時期には 人々は 将来への方向性やビジョンを明確に示してくれる本来のカリスマ的人物を嘱望するようになります。韓国での今回の「ミネルヴァ騒動」はまさに経済不況に恐れおののく国民心理と、情報網としてインターネット依存度の高い生活環境から生まれた社会現象でした。昨年9月に「ミネルヴァ」というハンドルネームでネット上の掲示板のせられた書き込みが、その5日後のリーマンブラザースの破綻を予見したことが全ての始まりでした。掲示板へのアクセス数は4000万を超え、ネットユーザーやマスコミは「インターネット経済長官」「経済大統領」と持ち上げ書き込み内容に注目したのです。しかし、政府の経済政策に関して虚偽の情報を流したということで今年110日に31歳の無職の男が逮捕、起訴されました。彼は理工系大学出身で、ネット上や本で経済知識を勉強したということでした。実際書き込み内容も他の論文や情報の引用が多かったようです。一部のマスコミ、経済学者そして前経済主席秘書官までが経済の師とまで持ち上げた結果としては寂しい気がします。

 この事件は ネットの発達により誰でも独学で専門的知識を得られる時代であると肯定的に捉えたいですが、それだけに膨大な知識をどう判断するかが、結局より重要であることを問われているのでしょう。ちなみに「ミネルヴァ」はローマ神話に出てくる知識、工芸、医学、戦争の女神です。残念ながら経済、商売の神ではありません。

 『東洋経済日報 2009.2掲載』

 アジアン美容クリニック

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