脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

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スコア以上の快勝劇 -MIOびわこ草津VSV・ファーレン長崎-

2009年10月26日 | 脚で語るJFL
 JFLは後期第13節を迎え、今季は残り5試合となった。滋賀・皇子山では上位進出をを窺う9位・MIOびわこ草津が7位のV・ファーレン長崎と対戦。予想以上に連動したサッカーを見せたびわこが3-0と完勝を収め、長崎を抜いて7位に浮上した。

 

 スコア以上の圧勝劇となった。前半から優勢に試合を組み立てるびわこが攻守で長崎を圧倒する展開。特に中盤のプレスが大変機能していたびわこは、高い位置でボールを奪うと、アラン、木下、安里と前線の選手たちが躍動する。前半こそスコアレスで折り返したが、後半に効率良くびわこは得点を重ねた。

 
 自身の得点こそ無かったものの、縦への突破力は脅威。
 びわこはアランがボールを持てばスタンドが沸いた。

 
 びわこはMF浦島を中心に中盤の守備が機能。
 自身も前後半で3度の決定機に絡むなど攻撃でも貢献。

 
 前線にボールを運びたい長崎。
 しかし、DF畑、谷口で固められたびわこの守備を崩せず。

 
 攻め続けるもゴールが遠かったびわこは52分に先制。

 
 MF中濱が中央へ入ったボールに瞬時に食らいついた。
 これで俄然盛り上がるMIOびわこ草津。

 
 64分にはMF安里が一人で持ち込み追加点を決める。
 5ヵ月ぶりの皇子山、スタンドの盛り上がりは最高潮に。

 
 びわこは更にパス能力に長けたMF田中を投入。
 長短織り交ぜたパスで長崎の守備網を混乱させる。

 
 攻撃の止まらないびわこ。
 84分にFW木下が持ち込みシュート。

 
 これに安里が滑り込んで3点目を挙げる。
 まさに試合を決定づける1発だった。

 
 長崎は途中から佐藤を投入して反撃に転じようとするが・・・
 びわこの前にほとんど何もできず、完敗を喫した。

 
 好ゲームを演じて前節から完封勝利の2連勝を果たしたびわこ。
 前回の皇子山開催より遙かにスタンドの観客は多かった。

 中位チーム同士、実力的にはほとんど差はないかと思われたが、びわこが攻守に非常に機能されたサッカーを見せての圧勝であった。現在得点ランキング2位につけるFW木下を中心に、総得点ではリーグでも3位タイの攻撃力はいかんなく発揮されており、守備でも細貝、谷口、畑、桝田のDF陣がボランチとの隙間を埋めるハイラインぶりでチームのプレッシングサッカーに大きな貢献を果たしていた。
 加えて、子供たちから年配の観戦者まで多くの観客で埋まった皇子山のスタンドもホームチームを後押ししたのではないだろうか。物販スペースも充実しており、「滋賀からJリーグへ」という機運は2年目のJFLで健闘を続けるMIOびわこ草津によって徐々に盛り上がりを見せている。

 Jリーグ準会員ではないので、現実的な目標とはならないが、今季びわこが4位以内に食い込む可能性はまだ十分にありそうである。少しでも順位を上げて、県内だけでなく国内全域にその力をアピールできるか。間違いなく総合力を上げつつあるびわこにとってはそれは難しいことでもなさそうだ。


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