脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

17年目のJリーグ開幕<J2編>

2009年03月06日 | 脚で語るJリーグ
 17年目のJリーグが今週末に開幕される。J1だけでなく、9ヵ月で51試合という長丁場を戦うJ2も目が離せない。今季は、栃木、富山、岡山の3チームが加わり、18チームになったJ2の戦いは今季どんなドラマが繰り広げられるのだろうか。

 もちろん、C大阪を筆頭に、来季のJ1昇格を狙う実力派チームは注目だが、個人的にはなぜか昇格争いよりも、これまで下位カテゴリーで戦っていたチームが参入を果たして1年目、どこまで戦えるかに注目している。やはり岡山と富山が気になる存在だ。
 
 選手層はかなり厚い岡山。岡山県社会人リーグで「ファジアーノ岡山ネクスト」なるリザーブチームの参戦を表明するなど、その多くの在籍選手に経験を与えるための策を試みている。確かに突出した実力派の選手が在籍している訳ではないが、つい2年前まで地域リーグを戦っていた彼らが、もうJの舞台に立てていることは感慨深い。しかも当時から指揮を執るのは手塚監督。“継続は力なり”を夢の舞台でどこまで実践できるかが注目。クラブ運営の面でも、全国の地域クラブのお手本。栃木も含めた彼らの躍進は非常に楽しみだ。
 同じく富山は、これといった補強もなく、現状維持で初のJリーグの戦いに挑む。JFLに比べても遙かに厳しい戦いの長丁場に、元C大阪コンビの楚輪監督、副島ヘッドコーチがどんな戦い方を見せてくれるだろうか。
 前述の2チームに比べても、新体制で面白いメンバーになった栃木。堅実に他チームの退団選手で有力選手を補強。監督には松田浩氏が就任し、本気度は伝わってくる。“関東地方唯一のJ無し県”だった栃木の挽回劇が期待できそうだ。

 各チームが始動した時期に、京都とのTMを観戦して、かなり充実していたFC岐阜も気になるところ。クラブの経営面が落ち着かないため、ベテラン選手が抜け、新卒選手主体のメンバーになったが、それが逆に功を奏していた。筑波大から加入したMF永芳や四日市大から加入の佐藤など、若手がチームの主力として元気にプレーしている姿が印象的だった。今季は難しいが、なんとかJ残留を果たして、この生え抜き選手が軸になっていけば、岐阜は面白くなっていくのだろうと思う。

 これらの新参チームを迎え撃つのは、手強い屈強チームばかり。おそらく安定すれば群を抜くC大阪に、再起を懸ける東京V、1年で復帰したい札幌にリベンジの仙台、反町監督が加わった本気の湘南に、岸野体制3年目の結束で勝負する鳥栖と、昇格候補の戦いは序盤から目を離せない長丁場。まもなく幕は開かれる。


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