脚
タイミングが良いというか、何というか、ここでサッカーに特化して奈良の現状をいろいろ書く機会があるが、またそれとは違って、いかにも奈良県が全国にアピールできるドラマが始まった。
「鹿男あをによし」
タイトルだけ見てもまさに奈良の色が前面に出ていると言えるだろう。ドラマの内容は奇妙なものであるが、そこかしこに出てくる奈良の風景は、これまでのメジャードラマの中でも突出している。おそらく奈良県民が最もTVにかぶりついてこのドラマを観ていたんじゃないかと思う。
特に北部の盆地地区においてベッドタウン化著しいこの奈良県では、暮らしている奈良のことを意外と知らない人も多いことだろう。そういった意味でも、逆に大阪まで電車で40分、京都までは50分と鉄道アクセスに優れたこの奈良に暮らす多くの県民自体が、もう一度奈良を再認識できればと筆者はこのドラマに思いを馳せている。
住まいの拠点を奈良に長年置いている人に限って、逆に奈良の魅力を見逃していることが多い。筆者も大学時代に京都に2年ほど住み、その後再び奈良に帰ってきた訳だが、現在も仕事は京都でしていることもあって、ここ数年は地元奈良で休日を過ごすことにかつては感じなかった「何か」を感じることがある。
その「何か」とは何だろう。これを読んでくださっている県内在住の方々それぞれが一度じっくり考えてもらえればと思うが、個人的には「ノスタルジア」であると思っている。簡単に言えば人間が「懐かしさ」という感情を最も素直にその情景から焙り出される地ではないかとここ数年強く感じるのだ。
自分が生まれ育った地であるということもあるだろうが、仕事柄、またサポーターというスタンスにおいても全国各地、または海外に行くことが非常に多い自分にとってここまで「帰ってきたな」と思わせる地はない。そのイメージの中では間違いなく「懐古」や「追憶」といった人間がそのイメージの時間軸を過去に置いて、勝手に自分が過ごしたこともない古の時代を思いめぐらせるスイッチがONとなる訳だ。
世界的にも名高い文化財を数多く残す奈良にとって、そのスイッチは観光産業を成立させる重要なファクターをなっているのは言うまでもない。悲しくもそういった面で経済的に繁栄している京都の影には隠れがちであるが、京都にはない「落着き」がまた奈良の良いところだと解釈することもできる。
さて、冒頭にも書いたドラマが今回フジテレビ系列で開始された訳だが、今日は何を言いたいかというと是非、日頃目にすることのない奈良の良さをもう一度感じてもらいたいということだ。あえて東大寺に行ってみるも良し、春日大社にお参りに行くも良し。服を買いに行くにしても大阪まで行かずとも古着屋はもちいどの商店街にもある。明日香村はさらに輪をかけて、かつてその地で栄光を成した先人の知恵や仏教への深い帰依を感じることができる。南部の山間地もそういった意味では神々しささえ感じることができるものだ。天川村や“日本一大きな村”である十津川村など、修験道における山岳信仰のメッカとなったミステリアスな雰囲気を併せ持つ場所も数知れずである。
個人的には、ならまち界隈、談山神社、暗峠、春日山原始林、桜井の笠荒神で食べる笠そばなどがオススメであり、お気に入りのスポットであるが、またそんなことも機を改めてご紹介できればと思う。何せ筆者は、たまに大阪にクルマで出た時はわざわざ車の通行困難な暗峠越えをしながら帰ってくるような人間。春日の原始林の奥で何度かイノシシに遭遇したこともある。どこへ行っても感じるその追憶の彼方に、さらにその深さ、そして新しさを見つけられる奈良。奈良の自慢なら負ける気はしないものだ。
そんなアイデンティティ、つまりは愛する奈良という地への帰属意識を引っ提げて、2008年からは「サッカー」で皆が一つになっていこうではないか。とんでもなく分かり易くドラマでのアプローチが始まった今、タイミングをしては申し分ない訳である。少しでも奈良の皆さんのお力をお借りしていきたいと思う所存である。
タイミングが良いというか、何というか、ここでサッカーに特化して奈良の現状をいろいろ書く機会があるが、またそれとは違って、いかにも奈良県が全国にアピールできるドラマが始まった。
「鹿男あをによし」
タイトルだけ見てもまさに奈良の色が前面に出ていると言えるだろう。ドラマの内容は奇妙なものであるが、そこかしこに出てくる奈良の風景は、これまでのメジャードラマの中でも突出している。おそらく奈良県民が最もTVにかぶりついてこのドラマを観ていたんじゃないかと思う。
特に北部の盆地地区においてベッドタウン化著しいこの奈良県では、暮らしている奈良のことを意外と知らない人も多いことだろう。そういった意味でも、逆に大阪まで電車で40分、京都までは50分と鉄道アクセスに優れたこの奈良に暮らす多くの県民自体が、もう一度奈良を再認識できればと筆者はこのドラマに思いを馳せている。
住まいの拠点を奈良に長年置いている人に限って、逆に奈良の魅力を見逃していることが多い。筆者も大学時代に京都に2年ほど住み、その後再び奈良に帰ってきた訳だが、現在も仕事は京都でしていることもあって、ここ数年は地元奈良で休日を過ごすことにかつては感じなかった「何か」を感じることがある。
その「何か」とは何だろう。これを読んでくださっている県内在住の方々それぞれが一度じっくり考えてもらえればと思うが、個人的には「ノスタルジア」であると思っている。簡単に言えば人間が「懐かしさ」という感情を最も素直にその情景から焙り出される地ではないかとここ数年強く感じるのだ。
自分が生まれ育った地であるということもあるだろうが、仕事柄、またサポーターというスタンスにおいても全国各地、または海外に行くことが非常に多い自分にとってここまで「帰ってきたな」と思わせる地はない。そのイメージの中では間違いなく「懐古」や「追憶」といった人間がそのイメージの時間軸を過去に置いて、勝手に自分が過ごしたこともない古の時代を思いめぐらせるスイッチがONとなる訳だ。
世界的にも名高い文化財を数多く残す奈良にとって、そのスイッチは観光産業を成立させる重要なファクターをなっているのは言うまでもない。悲しくもそういった面で経済的に繁栄している京都の影には隠れがちであるが、京都にはない「落着き」がまた奈良の良いところだと解釈することもできる。
さて、冒頭にも書いたドラマが今回フジテレビ系列で開始された訳だが、今日は何を言いたいかというと是非、日頃目にすることのない奈良の良さをもう一度感じてもらいたいということだ。あえて東大寺に行ってみるも良し、春日大社にお参りに行くも良し。服を買いに行くにしても大阪まで行かずとも古着屋はもちいどの商店街にもある。明日香村はさらに輪をかけて、かつてその地で栄光を成した先人の知恵や仏教への深い帰依を感じることができる。南部の山間地もそういった意味では神々しささえ感じることができるものだ。天川村や“日本一大きな村”である十津川村など、修験道における山岳信仰のメッカとなったミステリアスな雰囲気を併せ持つ場所も数知れずである。
個人的には、ならまち界隈、談山神社、暗峠、春日山原始林、桜井の笠荒神で食べる笠そばなどがオススメであり、お気に入りのスポットであるが、またそんなことも機を改めてご紹介できればと思う。何せ筆者は、たまに大阪にクルマで出た時はわざわざ車の通行困難な暗峠越えをしながら帰ってくるような人間。春日の原始林の奥で何度かイノシシに遭遇したこともある。どこへ行っても感じるその追憶の彼方に、さらにその深さ、そして新しさを見つけられる奈良。奈良の自慢なら負ける気はしないものだ。
そんなアイデンティティ、つまりは愛する奈良という地への帰属意識を引っ提げて、2008年からは「サッカー」で皆が一つになっていこうではないか。とんでもなく分かり易くドラマでのアプローチが始まった今、タイミングをしては申し分ない訳である。少しでも奈良の皆さんのお力をお借りしていきたいと思う所存である。
コメントありがとうございます。
先日、靖国神社に初めて行ったときに、全く心が揺さぶられませんでした。都会に住んでいる首都圏の人ならば、また受け止め方が違うのでしょうが、やはり奈良で生まれ育ったことはそんな所にも影響しているのかなと思います。
個人的に、日本人としてのナショナリズムやアイデンティティを揺さぶられるのは、やはり奈良の情景。京都や伊勢神宮なども共通して言えると思います。
是非、山の辺の道を歩きましょう。
筆者は少年時代によく万葉集研究などの第一人者である犬養孝さんのラジオウォークに参加して、平城京まで歩いてました(笑)
失われた昔の良き日本の情景が、そのまま残っているところですね。
いつか「山の辺の道」をおにぎりを持ってピクニック気分で一緒に歩きたいですね。(笑)
コメントありがとう。
関東地方の方が視聴率良かったんやね。
なんとかこのドラマも奈良の活性化に一役買ってもらいたいもんです。
関東地方が13.0%、関西地方が12.4%らしくて、あれっ?って感じですが。
地元の人間には身近な場所が映ったり、かなり楽しめました。
春ごろには、鹿みたさに奈良ブームが来るのでは なんて思ったりしてます。