脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

両者譲らぬ攻防戦 -地域決勝 松本山雅VS金沢-

2009年12月04日 | 脚で語る地域リーグ
 決勝ラウンド1日目第2試合は、まさに今大会の本命同士の直接対決となった。北信越リーグから全社経由でこの舞台の切符を勝ち取った松本山雅と金沢の対戦は90分で決着がつかず、PK戦の末に5-4で金沢が勝利を手にした。

 

 第1試合が終わった途端に松本山雅、金沢の両サポーターが慌ただしく応援の準備を始める。特にホームでJFL昇格を目指す松本山雅サポーターのその人数は、アルウィンの北側スタンドを瞬時にガンズ(松本山雅の愛称)グリーンに染めてしまった。この試合の入場者数は4,293人。平日の昼間とは思えないそのスタジアムの光景に心を奪われる。気付けばメインスタンドもぎっしり人が埋まっていた。

 
 リーグではまさかの4位に終わった松本山雅。
 全社優勝からここへ辿り着いた執念の集大成を見せる時が来た。

 
 リーグでも戦い慣れたアルウィン。金沢に恐いものはない。
 リーグでは1勝1敗。初挑戦の地域決勝で結果を出したい。

 両チームとも現状のベストメンバーを揃えた試合は松本山雅がペースを握る。金沢は時にクリゾンや古部がゴールへ向かうものの、先々週の高知での1次ラウンドから比べるとその戦い方は慎重そのもの。堅実にボールを回しリスクはかけずに守備からまず徹するのだった。

 
 金沢は前半から堅実な守りを披露。
 むしろ松本山雅にボールを回させていた感すらあった。

 
 松本山雅・FW小林と金沢・MF三原が競り合う。
 スピードが売りの小林を金沢はしっかり封じる。

 
 しかし一筋縄ではいかないのが地域決勝。
 松本山雅は開始早々の阿部の負傷で金澤が緊急出場。

 
 43分、クリゾンが長い距離を単独ドリブル突破してシュート。
 なかなか決定機を作り出せない金沢。

 
 松本山雅・MF今井と金沢・DF根本がマッチアップ。
 息をもつかせぬ激しい攻防が続く。

 
 ラスト10分で金沢の猛攻。
 しかし、松本山雅のゴールをこじ開けられない。

 
 
 高い集中力でファインセーブを連発した両チームの守護神。
 原(上)と木寺(下)がこの試合の主役となった。

 後半には金沢も猛攻を仕掛ける時間帯はあったが、結局90分間を終えて試合はPK戦へ。こうなれば高知で三洋洲本を退けた試合のイメージそのままに、木寺が松本山雅5人目の坂本のキックを完全に読み勝ち。金沢は5人全員が成功させて勝利を掴んだ。

 
 木寺の好調ぶりは高知での戦いから不変。
 彼なくして金沢のJFL昇格はならないと思わせてくれる。

 
 戦い方からすれば想定内の勝利か。
 勝点3ポイントゲットならずも大一番に勝てたことは大きい金沢。

 
 敗れはしたが、90分負けではない。
 明日以降全て90分でケリを着けたい松本山雅。
 何よりも地元の大声援がかけがえのないパワーになる。

 両者が一歩も譲らなかった試合内容はもちろん、アルウィンの雰囲気が素晴らしかったことは言うまでもない。しかしながらこれはまだ序章にすぎないだろう。休日を迎える2日目以降更なる声援が松本山雅を後押しするであろうからだ。この決勝ラウンドの行方はこの2チームがPKでの決着となったことで面白さを一層増してきた。

強かに逆転 -地域決勝 Y.S.C.C.VS日立栃木-

2009年12月04日 | 脚で語る地域リーグ
 長野・松本はアルウィンにて幕を開けた今季の全国地域リーグ決勝大会決勝ラウンド。Y.S.C.C.、日立栃木ウーヴァSC、松本山雅FC、ツエーゲン金沢の4チームが自動昇格2枠と入替戦への出場枠を懸けて3日間連続で戦う過酷な舞台が始まった。

 1日目第1試合では、関東リーグのライバル同士がマッチアップ。日立栃木がY.S.C.C.に2-1の逆転勝利で幸先良いスタートを切った。

 
 関東リーグの王者のY.S.C.C.。
 狙うはJFL、そしてアマチュア王者だ。

 
 手の内を知り尽くした相手を迎える日立栃木。
 今季のY.S.C.C.との対戦成績は1勝1敗と全くの五分。

 まだ晴れ間の差し込む11時にキックオフされた試合は思いがけない展開で動く。日立栃木DF川瀬のハイボールに対する中途半端なクリアをGK井野がかろうじて弾き出したところにY.S.C.C.は辻が詰め寄って先制点をもぎ取る。しかし、この早い時間帯に先制点を奪われたことによって日立栃木はその後の攻撃姿勢を一層アクティブなものにできた。中盤の前田が不在の中、石川裕、石川大、森田、高橋らでスピードある攻撃を仕掛ける。Y.S.C.C.はリードを守る試合運びを強いられるが、前半こそ集中した守備でこれを乗り切った。

 
 3分にY.S.C.C.が辻の得点で先制する。
 相手のミスを突き、思いがけない時間帯でのリードを奪った。

 
 日立栃木はビハインドを返すべく果敢に攻め込む。
 10分に三輪のヘディングシュート。これは相手GKがクリア。

 日立栃木にとって、不安だったのは守備面で絶対的な強さを見せる栗原が負傷し、26分で交代を強いられたことだった。代役に工藤を同じポジションに送り込む。その心配をよそに試合は徐々に日立栃木がY.S.C.C.を凌駕していくのだった。

 
 10分過ぎ、日立栃木にアクシデント。
 守備の要である栗原がこの直後のプレーで負傷する。

 
 30分、石川大がシュートするも、ここは相手DFにクリアされる。
 日立栃木がチャンスを量産するが、あと一歩で崩せない。

 
 中盤でパスを繋ぐY.S.C.C.に対して激しいチェック。
 徐々に試合の緊迫感は増していく。

 後半に入っても1点を追いかける日立栃木がチャンスを作り続ける。63分に高木のロングボールを三輪が当てて左サイドから走り込んだ森田がシュート。ゴールこそならなかったが、この直後の右CKを森が頭で決めて遂に日立栃木が試合を振り出しに戻した。

 
 Y.S.C.C.は中盤の石川を起点にパスを繰り出す。
 日立栃木のチェックは厳しく、決定的な仕事ができず。

 
 前田不在の中盤を仕切った日立栃木のMF石川裕。
 高橋、三輪と前線の選手を活かし続けた。

 同点に追いつき更に日立栃木は攻勢に出る。71分には左サイドから高橋のアーリークロスに右サイドを走り込んだ工藤が折り返し、そこに石川大が食らいついて逆転となる得点を生み出す。石川大は前後半通して運動量を落とさぬ走りっぷりを見せており、かつ途中出場の工藤が長い距離を走ってファーサイドでフリーになっていたことでこの場面では効果的にY.S.C.C.を左右に揺さぶってゴールを陥れた。

 
 90分で勝つ!そんな力強さを見せてくれた石川大の逆転弾。
 数少ないながらも駆けつけてくれたサポーターのもとへ。

 
 再三厳しいマークに苦しんだ日立栃木の三輪。
 しかし長身を生かしたポストプレーでチャンスを作った。

 関東勢の直接対決は諦めずに攻勢を続けた日立栃木に軍配が上がった。特に後半の運動量ではY.S.C.C.に対して大きな差が見られたが、これもわずかな勝利への執念が現れた証拠だろう。全社でも優勝した松本山雅を大いに苦しめた日立栃木。彼らがこの場にいることは決して偶然ではない。その強かさは2日目以降も発揮されるはずだ。

【速報】松本山雅FC VS ツエーゲン金沢 試合終了

2009年12月04日 | 脚で語る地域リーグ
第33回全国地域リーグ決勝大会決勝ラウンド1日目第2試合

松本山雅FC0(PK4-5)0ツエーゲン金沢

松本山雅5人目坂本のキックを金沢GK木寺が止め、金沢は5人目の斉藤が落ち着いて決めて勝負は決した。

金沢は勝点2ポイント、松本山雅は勝点1ポイントを獲得。これが2日目以降にどう影響するか。

【速報】松本山雅FC VS ツエーゲン金沢 後半終了

2009年12月04日 | 脚で語る地域リーグ
第33回全国地域リーグ決勝大会決勝ラウンド1日目第2試合

松本山雅FC0-0ツエーゲン金沢

後半も攻める松本山雅、守る金沢の構図は変わらず。しかし、徐々に金沢もチャンスを作り出す場面が増えてくる。互いの集中力が高いレベルで持続された緊迫感ある好ゲームとなった。

ラスト10分を切ってから両チーム共にビッグチャンスを迎えるが、松本山雅GK原と金沢GK木寺が互いにファインセーブを連発。試合は90分で決着つかず、この2人が主役となるPK戦へ突入。

【速報】松本山雅FC VS ツエーゲン金沢 前半終了

2009年12月04日 | 脚で語る地域リーグ
第33回全国地域リーグ決勝大会決勝ラウンド1日目第2試合

松本山雅FC0-0ツエーゲン金沢

松本山雅が地元サポーターの大声援を背に試合のペースを握るが金沢の守りを崩せず。鐵戸や大西が再三サイドから攻撃を作っているこの形を後半も続けたい。

金沢はクリゾンがドリブル突破からチャンスを作る。守備で集中できているだけに攻撃では1発を狙いたい。このまま松本山雅を焦らせていけるか。

【速報】Y.S.C.C.VS日立栃木 試合終了

2009年12月04日 | 脚で語る地域リーグ
第33回全国地域リーグ決勝大会決勝ラウンド1日目第1試合

Y.S.C.C.1-2日立栃木ウーヴァSC

前半にも増して日立栃木が攻勢に出る。64分に右CKから森が合わせて遂に追いつくと、71分には石川大が決めて逆転に成功し、Y.S.C.C.の守備を崩す。
リードから一気に劣勢に立たされたY.S.C.C.も辻、平田、途中出場の伊吹らを中心にゴールを狙うがわずかに力及ばず。手の内を知り尽くした関東リーグ勢の直接対決は日立栃木に軍配が上がった。

まもなく始まる第2試合も北信越リーグのライバル同士。松本山雅と金沢が直接対決。大会屈指のゴールデンカードの火蓋が切られる。

【速報】Y.S.C.C.VS日立栃木 前半終了

2009年12月04日 | 脚で語る地域リーグ
第33回全国地域リーグ決勝大会決勝ラウンド1日目第1試合

Y.S.C.C.1-0日立栃木ウーヴァSC

開始3分に辻のゴールでY.S.C.C.が先制するが、その後は日立栃木がボールを回して試合を進める。何度か決定的な場面を作るが気迫溢れた守備を見せるY.S.C.C.の前に日立栃木は得点が奪えない。

日立栃木は守備の要である栗原が26分に負傷交代。これが試合にどう影響するか。Y.S.C.C.はこのまま貴重なリードを守りたい。

ここはアルウィン、ターミガンズの城

2009年12月04日 | 脚で語る地域リーグ
決戦の朝を迎えた松本。
冷たい風が吹くが青空が広がる晴天。

この素晴らしいスタジアムからホームの利を得られるか松本山雅。今日の第2試合でいきなりツエーゲン金沢と対戦。

第1試合はY.S.C.C.と日立栃木ウーヴァのマッチアップ。

1日目の勝者が一気に勢いに乗るか。はたまた波乱があり得るか。3日間の激闘が幕を開ける。