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芦田の里と美味しい蕎麦を訪ねて 11/15

2008年11月20日 | Weblog
さて翌朝、ホテルのカーテンを開けて景色を眺めると雨模様。しかし山のガスも昇り始めていて、これからお天気は回復基調の兆し。ラッキーです。夜中に相当降ったのか、道路も草木もクルマも濡れそぼっていました。ホテルで朝食を済ませた後、和田山を後にして、丹波市青垣を目指しました。

青垣は以前、氷上郡青垣と呼ばれたところで、市町村合併によって丹波市の一部となりました。実は小生のルーツがこの地にあって、地名にも東芦田や西芦田があり、芦田小学校や芦田郵便局などもあります。この一帯の住民の苗字も芦田が圧倒的に多く、次いで足立と言う姓が目立ちます。芦田と足立はこの地において何世紀にもわたって互いに協力関係を結び、栄えてきました。そのことは竹内正道著「家族の源流 足立氏ものがたり」や丹波の古城と深草少将悲恋の由緒を秘めた芦田の里に見ることが出来ます。

青垣では道の駅あおがきに立ち寄った後芦田製菓で栗饅頭を買おうと交番の側の店舗に伺ったのですが、生憎定休日でシャッターが下りていました。残念ながらお菓子は諦めて今度は紅葉狩りに「高源寺」へ向かいました。









正式には西天目瑞巖山 高源寺といい、臨済宗中峰派の総本山です。青垣町山垣城主足立遠政の孫光基の三男の遠谿祖雄(えんけいそゆう)禅師によって1325年開山されました。後醍醐天皇より「高源寺」の寺号が下され、後に後柏原天皇の代に勅願寺になりました。当時は末寺3000を有する丹波屈指の名刹でした。美しい紅葉を現在に伝える天目楓は、この寺の開祖遠谿祖雄禅師が修行した中国の杭州天目山から持ち帰ったもののだそうです。天目楓は葉が小さくて切れ目が深く、色鮮やかな紅葉を風に揺らせていました。



幸い高源寺には売店が出ていて、ここで芦田製菓のお菓子を買うことが出来ました。

そしてその後は舞鶴若狭自動車道を春日ICまで車を飛ばし、このたびの最後のハイライトであるユニークな蕎麦屋さん「そばんち」
へ向かいました。予約していたのは13時でしたが春日ICを降りたところにある道の駅に着いたのは12時過ぎ、電話をして1時間はやめていただきました。





この店のことを知ったのは食べログで蕎麦だけのレビューを載せておられる kazutan.comさんのレポートに興味を覚えたからでした。
なんと1日に2~3組しか予約を取らないという方針と、蕎麦を食べながらゆったりとした時間を楽しんでほしいというご主人の心意気に触れてみたくて田中の一本道を進みながら目指すお店に到着しました。
古い民家と納屋がセットになった外観はいかにものどかで、雨上がりの雲間にさす日差しに映えてとても絵になります。家の前は見渡す限りの田園風景(ありていに言うと田んぼ)。そしてその向こうには丹波の山並みが連なっています。
この風景が本領を発揮するのはこの店の座敷に上がって、どっこらしょっと胡坐をかいて窓の外を眺めたときです。



ご主人は定年後に独学で蕎麦打ちにのめり込み、研究と研鑽を重ねて店を出すまでになったとか。お聞きすると、他店で修行をしてないのでまったくの我流だそうです。そのため本格的に修行をされた蕎麦職人から見ると考えられないようなそばの打ち方を編み出されたようで、それも一興です。決まりごとや作法にとらわれることが無い分独創が生きるというものです。



さてラッキーだったのは小生が伺う前日の夕方、 TV朝日系列の人気番組「人生の楽園」でこの店を含め、丹波の蕎麦屋さん3店が紹介されたとのこと。今後はきっと予約を取るのが難しい店の一つになってしまうのでしょう。ご主人は有名店になっても店の方針は変えないとおっしゃっていましたから。



座敷と思われる席に案内していただきました。後ろには床の間があってそこに無造作に生けられた花が野趣あふれていて、とても素敵でした。
席に着くとお絞りと伴に蕎麦茶と揚げ蕎麦が供されます。この揚げ蕎麦が結構太めで香ばしくてポリポリと楽しめます。ビールのつまみにお土産に持ち帰りたいほどでした。







次に出てきたのはきれいな出汁巻きでした。出汁と言っても蕎麦出汁の香りがほんのり香る上品な出汁巻きです。蕎麦にはお酒とばかりお願いすると丹波のしずくという地元でしか手に入らない銘柄を出していただきました。これでちびりちびりやっていると、ご主人がニコニコしながら、温かい蕎麦を供してくれます。暖かいのが先というのも珍しいですが、供されたものはもっと珍しいものでした。何と蜆出汁のお蕎麦でふのりが浮いています。磯の香りが爽快で田舎蕎麦の素朴な味わいを引き立てています。


柚子かけ Befor 左下のおろし大根の色が紫

次に供されたのは辛味大根蕎麦、まずその蕎麦の色に驚かされます。まるで中華料理の翡翠麺のような鮮やかな緑色をした蕎麦です。その秘密は早稲です。収穫が早く乾燥する前に刈り取るため、歩留まりが悪く、コンバインが故障したり、乾燥に燃料代がかかったり大変だと聞きます。美味しいのは分かっていても、なかなか農家がやりたがらないものだそうです。写真のように蕎麦の実そのものが緑がかった色をしています。
柚子かけ After 左下の下ろし大根が紅色に変色





この緑色の蕎麦の上に載せられているのが緑色と紫色の大根おろしです。これも大根そのものの色なのだそうです。そして紫色の大根おろしに添えられた柚子を絞ってかけると何と紅色に変わりました。三色辛味蕎麦のマジックショーです。そばつゆを掛けていただくと、つーんと爽快なからさと共に蕎麦の馥郁とした香りが追いかけてきて、つゆの旨味と共にあっという間にいただいてしまいました。







その後に来たのが蕎麦掻です。とおる蕎麦のむっちりとした蕎麦掻も美味しいですが、ここのはふんわりとソフトです。なんでも中に空気の気泡を無数に混ぜ込むのがコツらしいです。木の葉型をした蕎麦掻の上には梅肉と山椒の実の佃煮が添えられていて、それだけでも十分に美味しいのですが、さらにつゆを作るかえしがお手塩で添えられます。これをつけて食べる蕎麦掻の美味しいことと行ったら。箸休めの奈良漬けも良いアクセントを添えてくれます。



続いて供されたのが山掛け蕎麦、普通のとろろかと思いきやとろろの中に先ほどの蕎麦掻のさらに柔らかいものが混ぜ込んであるとか。実にまろやかな舌触りと蕎麦の香りが口の中に広がります。
これは更科系の蕎麦でしたが、大将自らが栽培されている蕎麦と更科系の蕎麦を配合されているとお聞きしました。風味のある素晴らしい出来栄えでした。





さらにさらに、今度は鴨なんば蕎麦がやってきました。賀茂は脂身を落としてしっかりと煮付けられた旨味のあるものなんばは細い白葱をしっかりと焼いて焦げ目を付けたもの、お腹一杯なのにするっと入ってしまいました。それぞれに蕎麦の種類が違うせいか飽きが来ないのです。途中勧められた
自家製の泡盛唐辛子エキスを一滴加えると香りも味も一段とアップします。



最後にそば粉入りアイスクリームのデザートがやってきました。ざらつきや粉っぽい食感は無くほとんど甘みも抑えているため、甘いもの苦手な小生もぺろりと平らげました。

そして締めくくりはとろりとした美味しい蕎麦湯です。もう身も心もとろとろです。

たっぷり2時間以上ゆったりとした蕎麦の時間を味わいました。なんと粗挽きのいいのが出せるときは、それも一品加わると聞いて仰天してしまいました。そしてこれだけの贅沢を味わいつくしてお値段は2500円プラスお酒代700円、仰天というより驚天動地でした。
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