糸井重里、NHKの震災番組に苦言「音楽もナレーションも暗い。こういう撮り方は、地元の人はやめてくれと言っている」(ハフィントン・ポストの記事より)
シリーズ物のアニメには『誰得シリアス』といいわれる回があります。
例えば、中盤くらいまではコメディ調で楽しくパートが進みます。
ところが、終盤間近になると、急にキャラの過去のトラウマ話とかをやり出します。
物語に深みや展開を持たせたいのでしょうけど、率直に言って面白かった試しがありません。
コメディ風だったから笑って許せた拙い部分も、シリアスになると急に気になってきます。
そもそも、女の子がパンツ姿で空を駆け回って敵と戦う話なんて、正気じゃ観れません。
でも、やっぱり大抵のアニメは終盤にかけて誰得シリアスになります。
それは作り手のプライドに関わっていることなのかもしれません。
さて、上記事の糸井さんの意見には僕も大賛成です。
とにかく、NHKのドキュメンタリー系は救いがないくらいにどれも暗いです。
気分が悪くなるだけなので、随分前から一切見なくなりました。
深刻な問題を扱っているから暗いのは当然だろうと言われるかもしれません。
でも、例えば暗く重たいシリアスなストーリーの映画でも、二通りに別れます。
ひとつは、ただ作り手の厭世を感じるだけの嫌な気分になる作品です。
もう一つは、暗く重苦しい中にも生きる人間の実存を問うような作品です。
二つ目なら、身が引き締まる思いがしても、決して嫌な気分だけが残るようなことはありません。
どんな悲惨な状況でも人間が生きている以上、そこには喜怒哀楽があるはずです。
そして、ほんの僅かでもそこで見つかった希望の芽から、次の道が見つかることもあります。
ただ暗く深刻に撮れば番組に深みが出ると局が思っているとしたら、それは誰得シリアスです。
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