Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

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終戦記念日の特別番組に思うこと

2016-08-12 23:23:33 | コラム

稲田防衛相 終戦記念日の靖国参拝を見送り 13~16日に外遊 中国や韓国の反発を避ける狙いか(朝日新聞の記事より)

去年のちょうどこの時期、神奈川県の寒川神社に行った時のことです。
終戦を記念した展示会が開かれており、出征の際の寄せ書きなどが飾られていました。
そのほかにも実際に使われた軍服やハチマキ、モンペなどの現物を見ると、こみ上げてくるものがあります。

それは一言でいえば「身の引き締まる思い」です。
不遇にも厳しい時代を生きた先人の方達に恥じないよう生きねば、という思いに駆られます。
当然すぐに忘れてだらだら過ごすわけですが、そう思ったのも正直な感想です。

さて、個人的にこの時期NHKで流れる「終戦記念番組」が嫌いです。
おどろおどろしいBGMとともに悲惨な映像や証言を流し、ただただ気分が悪くなります。

確かに戦争は悲惨なものですから当然です。
しかし、これを何も知らない子どもに見せたらどうでしょうか?
こうなった時代背景も理解できないまま、ひたすら悲惨な映像を見せられるわけです。

まともな感性なら戦争より人間自体が嫌いになり、生きる力がなくなります。
間違っても「身の引き締まる思い」なんて感じることはないでしょう。

こうした番組はひたすら悲惨さを強調するだけで、それでも希望を失わず生きた人たちの姿を描こうとしません。
そして、自ら望まず若くして死んだ人たちへの崇敬の念を忘れています。

過去の戦争の教訓を今に生かすためには、そういった要素こそ取り入れるべきです。
決してただただ戦争の悲惨なイメージを伝えて済むものではありません。


偶然立ち寄ることになった靖国神社で飾られていたイラスト。ネコの兵隊は子どもを抱いています。