浅井久仁臣 私の視点「災害」

地震などの大災害が起きるごとに危機対応の遅れを指摘されます。戦争取材と被災地救援体験をもとに「私の視点」をお届けします。

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赤十字 ひし形マークを追加

2005-12-08 18:03:18 | Weblog
 日本では赤十字が広く使われていますが、この十字形を宗教的に相容れないシンボルだとして使わない国があることをご存知でしょうか。
 赤十字活動は、1859年、フランス・サルディニア連合軍とオーストリア軍の間で行なわれたイタリア統一戦争を目撃したスイス人、アンリー・デュナンが、近隣の人たちに呼びかけて負傷者の救出活動を行なったことをきっかけに始まったと言われています。そして、その活動に使われる白地に赤い十字のマークは、活動の創始者であるデュナン氏がスイス人であることから、祖国スイスに敬意を表して、スイス国旗の配色を逆にしたものだそうです。
 ところが、この十字のマークがキリスト教を連想させるとして、イスラーム諸国とイスラエルでは使われませんでした。イスラーム圏では赤十字に対抗して、赤い新月をシンボルとしたマークが提唱され、1929年、ジュネーブ条約でその使用が認められました。今ではイスラーム圏においては広く赤新月のマークが使われています。そのマークの使用に際しての条件や効力は赤十字と全く同じです。
 そうなると、2つのマークの使用を拒絶したイスラエルの扱いが微妙になってきました。また、イスラエルのようにはっきりと声を上げないものの、「第3のマーク」を求める国も出てきました。そこでこの度、国際赤十字締約国会議は、宗教的に中立な「赤いひし形」を救急活動の第3のマークとして承認したというわけです。イスラエルと政治的に対立するシリアが全会一致の承認を拒んだために、同会議では異例の投票という形に持ち込まれました。


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