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監禁致死事件について 

2006-05-17 14:20:18 | Weblog
【訂正とお詫び】 名古屋で起きた引きこもり更生支援施設「アイ・メンタルスクール」における監禁致死事件について、私はこのブログで、「勘が当たってしまった」と、以前NTV系列で紹介された施設「長田塾」と勘違いしてお伝えしてしまいました。

 その点については、間違いであったことを認め、読者の皆さんにお詫びいたします。


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 ただ、基本的に、ブログで書いたことが間違っているとは思っていない。あのような施設(長田百合子氏の長田塾や杉浦昌子容疑者のアイメンタルスクール。長田氏と杉浦容疑者は実の姉妹だとのこと)のやっていることを認めるつもりはないし、それを褒め称えるようなTV報道については今後も厳しく論評をしていきたいと思っている。NTVの内部でも、今回の事件の第一報を聞いた時、長田塾と勘違いした人たちがいて、肝を冷やしたとのことだ。聞くところでは、局の中でも放映後、賛否両論があったという。

 私は、何の裏付けもなしにこんな論評をしているわけではない。これまで何人もの引きこもりの子供や若者と付き合ってきたし、家庭内暴力にも立ち会ってきた。その実態は筆舌に尽くせないほど関わる者全てにとってつらくて重いものである。私の元には、年を追って深刻な相談が増え続けている。一昨日も、中学生の息子がひどいイジメに遭っていると駆け込みがあった。私が相談を受けるケイス全てを明らかにするわけにはいかないが、子供たちの「切実な声」を世の中に伝える義務はあると考えている。

 「何だよ、自分が間違えたことを謝罪するふりをして結局は自分の正当化をしているだけではないか」
 と思われるかもしれないが、私は皆さんに間違った情報を提供したことに対しては真摯に謝罪をしなければならないと思うが、自分のこの問題に対する視点にはいささかのぶれも生じていない。

 長田塾は今回の事件の主役ではなかったものの、この種の事件を引き起こしかねない団体であることには違いない。調べてみると、実際には死に至らないものの問題を起こしており、裁判で訴えられている。

 長田塾もアイメンタルスクールも共通したやり方を取っている。まあ、両者が実の姉妹で交流があったとのことだからそれは当然といえば当然の話かもしれない。

 両者共、親の“洗脳”から始める。子供たちを引きこもりにしてしまったという負い目を持つ親たちの洗脳は簡単だ。周囲から冷たい目で見られ、子供たちからも責められてきた親達にとって、長田氏や杉浦容疑者のように罵倒しながらもぐいぐい引っ張って行ってくれる存在は救世主に見えてくるに違いない。

 親の洗脳が済めば、今度は子供たちを引きずり出す作業だ。この作業は、徹底して非情だ。そこには子供の人権はない。大人しくいうことに従わなければ、罵倒され続け、体の自由も奪われる。それまでいわばぬるま湯に浸かっていた子供たちは事態の急変に驚き戸惑う。ただひたすら貝のような状態になる子供たちに親は容赦しない。ちょっとでも子供に憐憫の情を見せようものなら背後から怒声が飛ぶからだ。長田氏や杉浦容疑者の支援を受け態度を急変させて迫る親達の表情に子供たちは驚く。そして、親たちから家の中に居場所のないことを宣言された子供たちは、しぶしぶ施設に入ることになるのだ。

 ひと言で言えば、ショック療法というつもりかもしれない。だが、こんなやり方に教育だの療法だのといった言葉を付けるからおかしくなるのだ。これは、教育や治療に名を借りた虐待である。

 このような施設でも治るからいいではないかとの向きもある。だが、治ったと言うが、引きこもりであった子供や若者が、表面上は“普通”に見えたとしても心の中はどのような変化をしたのか、読み取れているのだろうか。中には、施設から出たいがために演技をする者もいるかもしれない。そんなゆがめられた心を持った人が社会生活をどうやって営んでいくか…。想像するだに恐ろしい。

 長田氏のホームペイジを見ると、講演先に教育委員会の名がずらりと並ぶ。知事委嘱の「愛知の教育を考える懇談会」委員にも名を連ねたとある。つまり、彼女のやり方が、多くの不登校やいじめに自信を失った教育界から注目されているのだ。

 子供が引きこもりになる原因はいろいろ考えられる。その原因は、当然のことながら社会の現実を複雑に反映して、「こころ」「からだ」「人間関係」「家庭・学校環境」など幾層にもわたって根を張っている。だから、引きこもりになった子供や若者のある一部分をつまんで切り取ったところで、根本的な解決には遠く及ばない。このようなやり方は、かつて権力者が障害者を切って捨てたやり方に相通ずるものと感じるのは私だけだろうか。

 いずれにしても「心の問題」に時間の制約や焦りがあってはならない。心が長い年月をかけて傷つけられたことを考えればそのあたりのことは分かるはずだ。このような短絡的なやり方に眼を奪われることなく、現在引きこもりに苦しむ若者たちや子供たちの適切なケアを行なう態勢作りを急がねばならない。それと同時に、これ以上引きこもりになる子供たちを生み出さないよう、社会全体で取り組む必要がある。それにはやはり、マスコミの力は欠かせない。間違っても、私が取り上げた番組のように、こんなまがい物を礼賛するような報道を行なうべきではない。


 
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