大阪から上京してきた母子三人が久し振りに私を訪ねてきてくれた。
子供は高校1年の男子と中学2年の女子。私を「ゴッド・ファーザー」と慕ってくれているから来訪を歓迎しないわけがない。
電話やメイルで時折りやり取りはしているが、彼らに会うのはほぼ6年ぶり。母親とは、今年初め、一度会っている。その時の彼女の使命は、「どうも浅井のおやじが、30歳年下のケバイおねえちゃんにつかまったらしい。母ちゃん、その目でおねえちゃんの品定めをしてきて欲しい」といったもの。
母親は、直子に会って安心して帰っていったが、やはり二人は自分の目で確かめないと納得がいかないのだろう。祖父母の家に来たついでにどうしても会いたいといってきた。
私が先に待ち合わせ場所に行き三人と話していると、しばらくして直子が現れた。
直子の姿を見て、それまでしゃべりまくっていた二人は極度の緊張の面持ちになった。男の子などは、直子を隣に座らせると、目を逸らし、顔を赤くしている。妹に「お兄ちゃん、顔赤い」と言われ、ますます顔を赤らめた。かく言う妹も兄と大して変わらぬ緊張度合いで、正面に座った直子を正視できず、時折りそっと上目遣いに見る。
「会ってどうだった?ケバイねえちゃんだったか?二人に直子を見た印象を言ってもらおう」と私が言うと、
長男は恥ずかしそうに、「清楚」と小声で答えた。長女も「清楚」と続いた。
抱きしめてやりたいくらいその表情が可愛かった。そんな二人を私がからかい、そして、しゃべりやすい環境を作ってやった。すると、二人は普段の「大阪のしゃべくり」を取り戻し、軽妙トークを復活させた。
親子三人のやり取りを見ている内、私は感慨深い想いに浸るようになった。両親のキューピッドであった私は、二人が知り合って結婚した舞台裏を知っている。また子供たちが生まれ、その後、現在に至るまで、母親が苦労しているのを見守ってきた。だから、三人が、口では相手をコケ下ろしたりしながらもいい雰囲気を醸し出している姿を見ていると感慨深いのだ。
彼らがお笑いが大好きで、私たちも同様だと言うと、今度は『花月(大阪の笑いの殿堂)』で会いましょうということになった。何年後になるか分からぬが、その時が楽しみだ。
子供は高校1年の男子と中学2年の女子。私を「ゴッド・ファーザー」と慕ってくれているから来訪を歓迎しないわけがない。
電話やメイルで時折りやり取りはしているが、彼らに会うのはほぼ6年ぶり。母親とは、今年初め、一度会っている。その時の彼女の使命は、「どうも浅井のおやじが、30歳年下のケバイおねえちゃんにつかまったらしい。母ちゃん、その目でおねえちゃんの品定めをしてきて欲しい」といったもの。
母親は、直子に会って安心して帰っていったが、やはり二人は自分の目で確かめないと納得がいかないのだろう。祖父母の家に来たついでにどうしても会いたいといってきた。
私が先に待ち合わせ場所に行き三人と話していると、しばらくして直子が現れた。
直子の姿を見て、それまでしゃべりまくっていた二人は極度の緊張の面持ちになった。男の子などは、直子を隣に座らせると、目を逸らし、顔を赤くしている。妹に「お兄ちゃん、顔赤い」と言われ、ますます顔を赤らめた。かく言う妹も兄と大して変わらぬ緊張度合いで、正面に座った直子を正視できず、時折りそっと上目遣いに見る。
「会ってどうだった?ケバイねえちゃんだったか?二人に直子を見た印象を言ってもらおう」と私が言うと、
長男は恥ずかしそうに、「清楚」と小声で答えた。長女も「清楚」と続いた。
抱きしめてやりたいくらいその表情が可愛かった。そんな二人を私がからかい、そして、しゃべりやすい環境を作ってやった。すると、二人は普段の「大阪のしゃべくり」を取り戻し、軽妙トークを復活させた。
親子三人のやり取りを見ている内、私は感慨深い想いに浸るようになった。両親のキューピッドであった私は、二人が知り合って結婚した舞台裏を知っている。また子供たちが生まれ、その後、現在に至るまで、母親が苦労しているのを見守ってきた。だから、三人が、口では相手をコケ下ろしたりしながらもいい雰囲気を醸し出している姿を見ていると感慨深いのだ。
彼らがお笑いが大好きで、私たちも同様だと言うと、今度は『花月(大阪の笑いの殿堂)』で会いましょうということになった。何年後になるか分からぬが、その時が楽しみだ。