歯無しの話

2009-11-25 14:42:11 | 折りに触れ思うこと
親は、下の前歯は自分の歯だけれど上は無い。 義歯があるのだけれど合わなくなりずっと使っていない。 何度も歯科通院を勧めたけれど行く気にならない。 それならとポリグリップで装着しようとしたけれど駄目だった。 そんな歯で噛めるわけが無いのだけれど、本人は〝噛めるよ〟と言うし、痩せたのは食べないからだと言うと〝食べてるショ〟と言ってきかない。

もともと食べると言うことに無頓着な人だった。 そして偏食、充分に栄養がとれていないから今現在体重30㌔、補食として病院からエンシュア・リキッド(経腸栄養剤)を依頼して出して貰っている。 他に市販の緑黄野菜ジュース、ポカリスエット、ゼリ状ーの「鉄」というのを購入して飲ませている。 血液の電解質のバランスが悪いと云われているので、不足の栄養素が入った物を買ってくる。

向き合って食事をしていると面白い。 うどんや蕎麦は噛みきれるけれど、冷や麦、ソーメンは、ズルズルとすすり、噛みきろうとするけれど切れない。 すすりきるには多すぎる、結局は下に引っ張って口に入っている物を戻す。 見ていて吹き出しそうになる。 残っている下の歯もリアス式海岸のように入り組んだ並びの悪い歯だ、当然上の歯がないから、かみ合わせも何もあったもんじゃない。 そしてせっかち、かき込む様に食べる、かつ手数が多い、茶碗に箸がカチカチカチカチと急わしくあたる。 小皿叩いてチャンチキおけさだ。 あ~気忙しいと思う。 正に箸の上げ下げまで・・・になってしまうから言わないけれど。

以前、王理恵さんが婚約者の蕎麦の食べ方云々で話題になったけれど、食べる仕草というのは結構重要なポイントだと思う。