都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

愛宕

2007-05-10 | 港区   

 東京は10年もすると全く異なる街が出現する。

青松寺近くの木造モルタルアパート(愛宕荘)
所在地:港区愛宕2-6
Photo 1994.6.24

 愛宕山の東側には山を背にして青松寺という大きなお寺がある。大きな境内地の一部は住宅地として賃借され、木造住宅やアパートが何軒か建ち並ぶ静かな一角になっていた。1981年の住宅地図で確認したら、写真の木造モルタルアパートは、愛宕荘という名で、青松寺の南側にあったことが判った。

 アークヒルズの完成以来、80~90年代に、都心に近い港区では、既に次々に大型再開発の計画が発表されていた。後に愛宕グリーンヒルズとなったこの地区でも、写真の94年当時、既に森ビルによる再開発計画が始動していたようで、周辺の建物は老朽化したまま新築されることがなく、また、空き家も目立ち始めていた。住人が少なくなりひっそりとした町で、撮影がなんとなくためらわれてしまう気配も漂っていた。

 この当時、私はまだ学生だったのだが、何故この写真を撮ったのか、正直なところ記憶にない。恐らく、その古びた姿、打ち捨てられた感じ、失われゆくかもしれない気配、などなどが気になったのだろうとは思うのだが、実は自分でもこの写真が手元にあるのがちょっと不思議でもある。

 愛宕グリーンヒルズの完成は2001年だというから、写真の建物は撮影後2~3年の内に取り壊されたのだろう。ぼんやりしている内に再開発プロジェクトは進行し、青松寺は本堂その他の建物が全て建て替わって真新しくなった。門の両側には、オフィス棟(MORIタワー)と住居棟(フォレストタワー)、2つの42階建て超高層ビルができた。愛宕トンネルの脇には山の頂上に至るエレベーターも設置された。

左:愛宕グリーンヒルズ(手前:住居棟、奥:オフィス棟) Photo 2006.4.15
右:オフィス棟壁面 Photo 2001.9.24

 今、愛宕荘が建っていた場所には、オフィス棟がそびえ立っている。現在の様子からは、昔の町の姿は全く想像できない。日々の建設活動は、真新しい街を出現させ、キラキラして清潔な空間、快適で分かり易い都市空間を増やしている。その一方で、たかだか30年程度前からの生活空間が、次々と消えて行き、街並みの記憶でさえも、どんどん消去され、更新されて行く。

 だからといって、都市開発という行為や、開発業者が悪であるというわけではない。需要があるから供給がある、というのが道理。世間が、人々が、東京が、超高層のオフィスビルや住宅を求め続け、清潔で快適なオフィス環境や、小綺麗な住環境を希求してきた結果が、現在の東京なのだろう。街並みをどんどん更新しながら、変化していくことを、結果としてこの街の人々は求めている。

 でも、街並み自体を更新するだけでなく、記憶からも消し去るというのには疑問を持つ人が少なからずいるだろう。また歴史資料は、現在を相対化し、定位すること、客観視することに役立つのではないだろうか。だから、わずかではあるが、写真や言葉で記録に残し、記憶に残して行きたい。

 もし、みんなが都市開発を求めていないのに、開発が続いているのだとしたら、それは状況を変える努力が足りないか、変えたくても変えられないという不幸な状況に追い込まれているか。ただ、街の変化には時間差がどうしても生ずる。人々の欲求が形になり、街並みにまでなるには10年単位の時間を要する。だから、長い時間をかけてできた頃には、ずれてしまうということは、ままあるかもしれない。そこまでの開発は求めていないよと考えても、しばらくは勢いが止まらないのも事実だろう。

 20年後、東京の都市開発はまだ続いているだろうか? 都心部の街並みはどうなっているだろうか? 想像できないと言われるかもしれないが、そこは努めて想像すべきなのだろう。都市の姿は、そこに関わる人々の欲求の結果として創られているのだから。

#失われた建物 港区  #新しい建物 港区  #街並み 港区 
#高層ビル  #オフィス  #住宅系 
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初日

2007-04-01 | 港区   

なぜか初日に行ってしまった。

東京ミッドタウン西側から
Photo 2007.3.30

 桜が咲いている階段の写真を撮りに六本木に行ったら、東京ミッドタウンへ沢山の人が向かっていた。わざわざ混雑するオープン初日に行かなくてもいいやと思っていたので、最初は入ってみるつもりは全然なかった。だが、歩いていたら近づいてしまったので、ついでにちょっとだけ冷やかしてみることに。 なんでもいいけど、おおきいなあ、やっぱり。

ビッグ・キャノピー

 ビッグ・キャノピーと名付けられた大屋根もなかなか魅力的な空間。同様の空間はあちこちにあるが、ここの柱は樹木のように枝分かれしながら屋根を支えていて格好いい。でもその上の屋根部分のフレームは、ちょっとグチャグチャしていて、ややスッキリしない感じ。

ガレリア内の吹き抜け

 意匠デザインとかインテリアデザインの専門家じゃないので、細かいところは分からないが、内観も外観も全体に比較的上品な印象。

 素人の一見の比較だが、六本木ヒルズと東京ミッドタウンを較べてみると、前者はどちらかというと攻めの形で大胆な造形で、ちょっと濃いというかバタくさい気がする。これに対して後者は、繊細であっさりしている。

 六本木ヒルズは、外観がメタリックで、鎧兜をモチーフにしたとも言われる。平面形も楕円形で、超高層ビルとしてなかなか斬新な形をしていて、ややアクが強く、建設当初は目を惹いた。だがよく見ると、意外に大雑把なデザインだなと思われるところも。

プラザ

 一方、東京ミッドタウンの建物群は、それほど斬新で新しい形をしているようには見えない。流行のルーバーを用いていたりはするのだが、どちらかというとシンプルで、瀟洒なガラス張りの四角い建物。ビッグキャノピーのデザインは比較的大胆だが、他の部分は手堅い。高さは東京一だそうだが、さほど個性的な形ではないので、普通の人では他の建物と見分けがつかないのではないかと思う。でも細かいところのデザインの一つ一つが洗練されていて上品な感じ。

 ただ、高層棟上部のホテル部分のガラスが、斜めになってたり、波打っているようなのだが、施工ミスかと思ってしまうほど、小さなデザインで、あれは意味があるのだろうか? 正直言って、繊細すぎて印象が弱い。

 どちらのデザインが好みかは人によって分かれると思う。乱暴な言い方をすれば、六本木ヒルズは男性的でステーキ味、東京ミッドタウンは女性的で和食、かな?

 さて、見た目のデザイン以外の面で、気がついたことは、全体のプランニングの分かり易さについて。

 東京ミッドタウンの全体レイアウトは、六本木ヒルズに較べると、かなりシンプルだ。外苑東通りを基準にして、これに直行ないしは平行するかたちで建物群が建てられている。わざと少し斜めに向けられているものもあるが、全体としては直行座標系の中に収まっている。芸がないと言えばそうなのだが、初めて来た人にも分かり易い。メインの超高層タワーを中心にして、通り側と公園側、六本木寄りと乃木坂寄り、というように、建物内に居てもおよその方向、位置感覚が知覚できる。

 立体的な構造もシンプルだ。メインになるのは、地下鉄から繋がるB1F、通り沿いの1Fのみ。若干の地形的高低差があるので、B1は公園側で地上階になり、1Fは空中デッキとなるが、せいぜいその程度で分かりにくくはない。

 10分も滞在すれば、全体の様子が把握できてしまうので、最初は、なぁんだ、こんなもんかとちょっとつまらなく思った。だが、分かりにくくて右往左往するよりは全然マシだなと、この後で、六本木ヒルズに行ってから思い直した。

 六本木ヒルズの場合、やや深い谷があった場所を含んでいるので、立体的なフロア構成になっていて、実際かなり分かりにくい。また地形的な制約もあったのか、レイアウトも妙に複雑だ。そして楕円形のメインタワーの周囲にリング状に店舗が並んでいる。知人の多くも、何度行っても迷うと言っており、方向感覚や現在位置がかなり知覚しにくいプランである気がする。

 プランナーは、迷路性が回遊性を生むなどと言っていたりするのだが、分かりにくさが嫌悪感に繋がると、リピーターは増えない。私は個人的には、六本木ヒルズの低層部プランは、成功とは言い難いのではないかと思っている。

 もちろん、地元でしばしばここを使っている人は、慣れてしまっているので恐らくなんとも思わないだろう。関係者のための街ならそれでよい。だが、初めての人を含め、多くの人を外から呼び込もうとするには不利な形だと思う。

檜町公園の桜

 先ほど地形的に複雑と書いたが、森ビルが手がけるヒルズの多くは、もともとは多くの住宅が密集する場所であることが多い。三井不動産が手がけた東京ミッドタウンは、一括して払い下げを受けた広大な土地で、昔から武家地などとして一体的だった場所。これに対して、六本木ヒルズやアークヒルズは、谷地を含み、小さな住宅が沢山集まっていた場所で、もともとは大型の再開発がしにくく、敬遠されていた場所である。森ビルは、三菱や三井のような昔から事業を行ってきた会社ではなく、後発だったため、敢えて他が手を付けない場所で開発を進めたとしばしば言われる。そのような経緯が、立地、更にはプランニングやデザイニングにもそれなりの影響を与えているのかもしれない。

 六本木ヒルズは、建設の際に一つの谷を半分ぐらい埋め、そこに人工地盤を何層も架けている。アークヒルズも谷から丘にかけて人工地盤を造って造られた街だ。地形的な複雑さを逆手にとって、他にはない立体的な空間作りをしたいという意欲が、プランニングに現れ、面白い遊歩空間ができているのだが、初めて来た人には複雑すぎて分かりにくい。デザインの味がちょっと濃いのも、他にはない個性を求め、差別化を図った結果なのかも知れない。

 ミッドタウンは単純なので、迷って遊び歩きたい人にとってはつまらないかも知れないし、一度来れば様子が分かってしまうので、飽きてしまうかも知れない。でもそれは空間に関してであって、コンテンツが魅力的ならば、人々は何度でも来てくれる。何度も訪れる空間には、妙な空間の複雑さは無用だと示している気もする。デザインが繊細であっさりしている気がするのも、無用な主張をしたくないのかなと思った。殊更に目を惹くデザインをせずとも、上品な感じがすればそれで良し、という感じ。

 そのように考えてみると、なんだか、二つとも会社の考え方が現れてるのかもしれないなぁと、素人ながら思ったのでした。

#新しい建物 港区  #高層ビル  #広場 
#吹き抜け・アトリウム  #花・紅葉  #オフィス 
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国立新美術館-3

2007-03-09 | 港区   

 外へ出ると、本館建物の前に小さな3階建ての別館がある。Photo 2007.2.11

 実はこれが旧陸軍歩兵第三連隊の庁舎の一部。昭和11年の2.26事件の際、ここから反乱将校らが出撃したことでも知られる建物。

 国立新美術館と政策研究大学院大学の敷地は、江戸期には伊予宇和島藩の上屋敷だったところだそうだ。明治になり藩邸が無くなった後、大正、昭和戦前期には、旧日本軍の軍用地となり、昭和3年(1928)に、旧陸軍歩兵第三連隊の庁舎が建てられた。

 戦後の一時期は、敷地全体が米軍に接収され、周辺も含めてハーディーバラックスと呼ばれる下士官兵宿舎となる。昭和34年(1959)の接収解除の後は、東大の所有となり、東京大学生産技術研究所となった。

昔の様子 → 東大生産技術研究所(旧歩兵第三連隊兵舎)

 そして数年前にこの東大生産研が移転し、跡地に国立新美術館と政策研究大学院大学が造られた。

 その際、戦前からあった建物は、一部が保存され、別館として再利用されることになった。

 もともとは、環状の平面形をしたかなり大きな建物だったが、現在残るのは、西南角近くの部分のみ。この部分だけは、新美術館と大学院大学の、どちらともあまり関係がない場所だったから辛うじて残されたのかもしれない。残された部分でも、北側は更に削られてガラス張りになっており、新美術館側から見ると、旧建物の雰囲気は一掃されている。往時を思い起こさせるのは、南側の外壁で小さな入口が一つあるところ。まあ記憶を継承したっていうあたりで、これをもって、残ったとはとても言えない。

 もとの建物をそのまま美術館にして、中庭をアトリウムか何かにしてるのだったら、残したと言えるけど、一切れだけ残ったカステラというか、ホントに欠片が残った感じで、これでもって昔を想像しろというのは無理な話だ。

 だが、たとえ外観全部を残そうとしても、多くの人が訪れる美術館の空間にするには、相当の改修が必要で、どのみち残せる部分はほとんどなかったかもしれない。

 パリのルーブル美術館とか、オルセー美術館とか、昔の建物を転用した美術館が欧米にはある。日本でも上野の国立国際こども図書館は、国会図書館の上野分館を安藤忠雄氏が改築した例。やろうとしてやれないことはないが、どちらかというと地味な歩兵第三連隊の建物は、新美術館には向いてなかったかもしれないなとは思う。

 設計の過程で旧建物を残すことにしたことに、黒川氏が激怒したという話も、どこかで見た。建築家というものは、やはり真っ新なキャンバスに絵筆をふるいたい人たちなんだろうな。

 ところで、国立新美術館の目の前に、やけに細くて背が高いマンションが建っていてかなり気になった。あれは何?、なぜあそこに建ってるのかしら?

(参考:「図説・占領下の東京」佐藤洋一、河出書房新社、2006)

#新しい建物 港区  #失われた建物 港区  #古い建物 港区 
#近代建築  #ミュージアム  #黒川紀章 
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国立新美術館-2

2007-03-08 | 港区   

行ったからには、ちゃちゃっと写真も撮った。Photo 2007.2.11

 でもあまりにたくさんの人が写真を撮っていたので、なんだか恥ずかしくなってしまった。一眼レフで一生懸命撮っていた人もいたけど、こんなに人が多い日に撮っても「作品」は撮れまい。ケータイでパシャパシャ記念写真を撮ってる人もたくさんいた。ある程度の写真好きとしては、みんなと同じ写真はできるだけ撮りたくない。同じ写真を撮って何が面白いのかと思う。が、そうそう来る機会もないだろうから、やっぱり犬の小便(マーキングと言った方が良いですね)のように、足跡を残すように撮る。撮りたい場所が重なって、順番に交代することになったりすると恥ずかしい。表参道ヒルズに行ったときも、三角形の吹き抜けの角で同じ現象が起こっていた。そう言いながらやっぱり、みんなと同じ写真、撮っちゃったよ。

 アトリウムに作られたレストランは空中レストランみたいで、ちょっと気持ちよさそうだった。こういう空間構成を作り出す技量はやはりすごい。映画なんかで使えそうな空間のデザインだ。長蛇の列だったけど。

 展示スペースは、自由に使える3つの長方形になっている。多目的の展示に対応するためか意外なほど素っ気ない。だがそれも収蔵品や常設展示を持たない美術館らしく、好感が持てる。

 国立新美術館は、フラクタル理論を用いたという、グネグネしたルーバー壁面を持つアトリウムがとても印象的。ところが、側面に回るとこれが単なる箱なんだということに気づく。そう、ホントに倉庫みたいな感じ。でもこれは非常に潔いなぁと思った。機能、サービス動線側は、あくまで合理的に、シンプルに。正面から見ると新しい形で、斬新さを売りにしてるように見えてしまうが、機能を支える思想は正しくモダニズム的。あまり人が見ることのない側の外観は省略・節約して、皆が訪れる正面側のデザインに注力した感じ。

 また、広々とした敷地に建ち、建物の軒高が高くないので、六本木の喧噪からちょっと離れて、静かな中に佇む感じになっている。正面ファサードの主張は強く、やはり「建築作品」なのだが、街並みを乱すことにはなっていない。江戸東京博物館が、下町にそびえる巨大ロボットみたいなことになっているのとは、かなり様相が異なる。

 曲面に沿って、柱と水平ルーバーがあちこちを向いているので、光の入り方がいろいろにコントロールされる。季節や時刻、天気などによって、明るさや直接光の入り具合が変わるのは面白い。

 「こんなガラス張りの場所造って、夏になったら温室みたいになって大変よ、冷房代いくら掛かるのかしら?」などと、おばちゃん達がしたり顔でケチを付けていた。でもそう言いながら、しっかりレストランでお食事するんだろうな。

 もちろん私も心配だけど、ここは天井があるし、ルーバーでかなり遮ってるので、全面ガラスの古い建物よりはかなりマシなんじゃないかと思うぞ。最近は全面ガラスでも二重だったり、熱線反射だったりして、熱効率の良い建物が増えてるから、ガラス張りだからと言って一概にダメとは言えない。こんなに大規模な建物と、家庭用冷暖房を比較するのがそもそもナンセンスだし・・・。

 一応、建築学科出身なんだけど、最近は細かいところに目が行かないので、ディテールは他のサイトへどうぞ。例えば、秋葉OLさん。私なんかより遙かに良く観察しておられて正直言って驚かされる。なぜにそこまで・・・。

新美術館の箱
「本気か!」★紀章展と新美術館
#新しい建物 港区  #吹き抜け・アトリウム  #ミュージアム  #黒川紀章  #21世紀 
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国立新美術館-1

2007-03-07 | 港区   

ちょっと前のことになるが、1月に開館した国立新美術館に行った。

Photo 2007.2.11

 美術館を見学したいと思って行ったわけではなく、たまたま近くを通りかかったついで。休日だったので、六本木の駅から人の流れができていて、なんとなくついていったらたどり着いてしまった。で、アトリウムに無料で入れるのを知り、野次馬根性からつい入場してしまった次第。

 どちらかというと、昔あった歩兵第三連隊の建物が、部分的とはいえ、どのように残されたのかが気になっていたので、ついでにその確認もすることに。 それにしても人が多い。東京で新しい施設がオープンしたり、特別展が開かれたりすると、いつもこんな調子。人混みが嫌いなので、普段はこういう場所を敬遠しているのだが、今回はつい迷い込んでしまった。絵画展の方は長い列ができていたので回避。

 中に入ってみたら、黒川紀章展をやっていた。建築の展覧会なんて久しぶり。無料だったのでこれもついでに冷やかしてみる。

 見た感想としては・・・面白かった。建築の展覧会というと、模型があって写真や図面があって、静かで、ちょっと気取った感じなんだけど、この展覧会はなんだか様子が違った。

 新美術館オープニング後、初めての連休だったせいかもしれないが、観客がやたらに多かった。都知事選立候補なんていう話題もあり知名度も高く、老若男女がどやどや。みんな口々にいろいろ話しているので場内が賑やか。こんな建築展も珍しいのではないだろうか。いわゆる建築家志望の学生が多数集まり熱気に満ちて、というのとも違う。

 そんな状況を見越したかのように、黒川氏のサービスも派手。とにかく視覚的にうるさいぐらいに主張が文章化されている。図面や写真が壁一面になっているのはともかく、その横にでかでかと文字が並ぶ。10cm角以上もある大きな字で文章が数行ずつ書かれ、離れたところからでも読みやすい。ついつい皆が読んでしまう仕掛けになっている。

 美術館での絵画などの展示というと、絵や彫刻を邪魔しないように、比較的小さな字で説明が付けられていることが多く、説明を読むために人が、壁にべったり張り付いて並んでしまうことが往々にしてあるが、黒川氏は逆の方へ行った。図や写真の全体像を見せつつ、遠くからでも主張が分かるようにという展示。 室内に入って、文字や写真、図面を大量に浴びるような感じで、やや視覚過多、情報疲れをしてしまったが、こういう暑苦しい系の展示は久しぶりだったので結構面白かった。

 ただし、内容的には両手を挙げて賛同してるわけではない。内容は、今までのまとめであり、紀章黒川のほとんどプロモーションなので、へぇーそうだったの、というだけ。環境との共生を謳っているが、エネルギーを集約的に利用するとして、大型の構築物を企てるあたりは、ホントに共生を目指したエコなんだか怪しく見えてしまう。実際のところどうなんだろう。

 ただ、大阪のソニータワーの解体と、中銀カプセルタワーの解体計画に対して、猛然と反論し挑発しているところなどは、まだまだ元気だなぁと思わせられた。確かに解体はとても残念なことなのだが、文句を言う相手がちょっと違うような気もする。どうしても残したいという熱い思いが、そうさせてるんだろうか。70才を超えてるのにまだ枯れてないっていうか、更に元気になって居るんじゃないかとさえ思った。あくまで私見だけど。

#新しい建物 港区  #ミュージアム  #黒川紀章 
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マンションを拝む

2006-04-17 | 港区   

 高輪東禅寺は幕末に英国公使館が置かれたりした歴史があり、由緒のあるお寺だ。
 Photo 2006.3.5

 高輪の斜面地とその周辺の住宅地を調査するため、以前はこの界隈は毎年歩いていた。最近数年は、研究が一段落した関係で、ちょっとご無沙汰していたのだが、久々に歩いたら、本当にあちこちで景色が変化していて、かなり驚かされた。先日、桂坂からの風景の項で取り上げた、丘の上のマンション、高輪・ザ・レジデンス(港区高輪1-27、47F、154m、2005年12月竣工)は150m以上あるので、周辺のあちこちから見えているが、この東禅寺の参道及び境内からもバッチリそのお姿を望むことができる。

 品川駅から北へ歩き、第一京浜から角を曲がり参道に入る。東禅寺は大きなお寺なので、山門の手前に長い参道がある。現在は両側にマンションなどが建っているが、参道正面にお寺の山門が見えている様はなかなかのものだ。門の向こうの木立の中には数年前に復元された三重塔も見え、高台上には高野山東京別院の大屋根も見えて、そこだけは江戸以来の歴史を感じさせる景色になっていた。

 ところが、上の写真のように、背後にドーンである。お寺へ向かって歩いているのか、マンションへ向かって歩いているのか・・・。参道の軸線と一致してしまっているので、お寺へ近づいても、一向に状況は変わらない。むしろマンションが巨大にそびえるように見えてくる。

 山門をくぐり、境内に入ってもマンションは見え続け、本堂前でも背後に上部が見えている。お賽銭を入れるために本堂に近づくとようやく見えなくなるのだが、ずーっと、マンションを見ながら境内に入って来るので妙な気分だ。本堂の奥にマンションがあると分かっていると、俺はマンションを拝んでいるのかもしれない・・・、などと思ってしまう。東禅寺の御本尊は「高輪・ザ・レジデンス」だったりして、なんてね。「The」が付いてるもんな。

 この景色を良いと思う人は多くないと思う。少なくとも、変な景色だと思う人が多いのではないだろうか?

 これで良いのだ、という人は、そこに住んでいる人と、これを建てた人ぐらいだろう。だが建てた人でさえ、「規制されていれば建てなかったよ」と言うだろう。背が高くなくても、元が取れれば高い建物は建てなかった、とも言うだろう。そこに住んでいる人も、売っていたから買った、違反建築じゃないんだから仕方ないんじゃないの、と言うだろう。ここでは責任の所在は曖昧で、悪い人は誰もいないことになる。そうして、みんながそれぞれに努力して、変な景色を作り出して、みんなが努力して、不幸になっている。

 先日も取り上げたが、東京都は国会議事堂、迎賓館、絵画館の三つの建物について、前景と後景を守るべく規制を始めたんだそうだ。この件に関しては、新聞、テレビ等でも報道されたので、御存知の方もおられるかと思う。また今後は、世間の人々の認知度の深まりを見ながら、規制対象を広げていく予定であるという都の意向も報道された。

 新聞などのコラムを見ると、もっと早く規制していれば、国会議事堂の背後に既にできてしまった建物が建つ前に規制できたはずだとか、国立のマンションも建ってしまって訴訟になる前に手を打つことができたはずだ、とか書かれている。

 確かに早く手を打っておけば規制はできた。しかし都の言い分としては、民意が大きくならなければ動くことはできない、というところだろう。問題が顕在化する前に手を打つのは、結果的には賢明なのだが、その時点では一般の人の関心は低く、やりすぎだと声高に言う人々がいれば、勇み足だと言われてしまう。行政は、間違いを犯したくないという保守性、消極姿勢を体質として持っている。

 景観法の成立を受けて、更に国立の訴訟、その他いくつかの景観問題を経て、住民だけでなく開発業者も認識を少しずつ深めている。今回の報道の中には、規制するならすると早めにはっきりさせて欲しいという声も業者から出始めている、という記事もあった。眺望だけが売りではなく、「周囲の景観、周辺との調和に配慮したマンション」が売り文句になる時代にそろそろなりつつあるのだ。ある意味、業者や住民の方が、急速に駆けだしたのかもしれない。

 そのとき、自治体は?、公園や庭園からの眺望の規制を検討するとあったが、これとて公共空間である。共通了解は既に得られているのではないだろうか? その次に問題になるのは、公共性の高い民間空間だろう。神社、仏閣、近代建築・・・、たとえ民間建物であっても、これらは江戸期以来の歴史を持つ建物や空間であり、東京の文化の一端である。これらの施設の景観についてどう折り合いをつけるか?

 京都や奈良などの寺社の景観保護は、しばしば話題にされているが、東京も実は歴史的な空間が多い街である。戦災で多くの寺社が焼失して、建築的に価値のある建物は多くはないが、緑地などを含めた寺社空間の景観的価値は、観光面から考えても意外に価値がある。

 神社、仏閣の景観の保護は、宗教と政治の分離原則も多少絡んで、厄介な問題ではある。しかし特定の宗教の保護ということではなく、江戸以来の日本文化の保護と考えて、取り組んでいただきたい。

 参考になる事例は既にかなり出てきた。規制しなければならないと考える人も増えてきている。そしてこれ以上妙な景色を増やしたくはない。みんなが努力して却って不幸になっているいま、ルールがあれば、みんながそれなりに我慢して、幸せになれるのではないだろうか。

#新しい建物 港区  #ヴィスタ  #眺望  #寺院  #高層ビル
#住宅系 
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高輪桂坂で眺望を・・・

2006-04-13 | 港区   

 桂坂は高輪の高台から東方へ海へ向かって下る坂道。Photo 2006.3.5

桂坂から海方向の眺望

 桂坂からは昔は海が見えていたはずだ。しかし戦後の埋め立てで海は次第に遠くなり、海の眺望は得にくい状況になっていた。それでも海沿いの低地への眺望のある、印象的な坂だった。ところが数年ぶりに行ってみたら、その眺望は激変していた。坂下の海の方にNTT Docomo 品川ビル(港区港南2丁目、29F、145m、2003年3月竣工)が建設され、ロボットみたいな姿が彼方にドーンと見えている。桂坂は坂の途中に大きな石垣が昔からあり、緑もたくさんあって、車の交通量は多いが、なかなか良い雰囲気の坂だったのだが、イヤでもその背後に巨大なお姿が見えてしまうのだ。

 ここのところ、何回も「見えてしまうこと」について書き綴ってきたが、ここでもまた場にそぐわないようなものが見えてしまっている。都市開発肯定論者はこの景色を、歴史と現代のコントラストがおもしろいとか、東京ならではの新しい景色だなどというのかもしれない。確かに一つや二つぐらいだったらまだ面白がっていられたのかもしれないのだが、かようにあちこちで「見えてしまう」と、おもしろい、現代的だ、では済まされないような気がしてくる。

 その昔、海が見えていた、ということを知らなければ、向こうの方に変な形をした大きなビルが見えているねー、ぐらいなのかもしれないが、本来は海が見えていたということを知ってしまうと、途端に、海が見えると良いんだがなー、海沿いに大きいの建てるなよなぁマッタク・・・、という気分に変わってしまう。

 NTT Docomo の建物は、今後数十年は建ち続けるだろう。私が生きているうちには、もうここから、海の方を望むことはできないと考えると、すごく惜しい。残念だ。

桂坂:坂上方向の景色

 海方向への眺望が遮られてしまっているので、今度は坂上の方を見てみると、こちらも知らないうちにすごいことになっていた。

 坂上の二本榎通りとの交差点のところに高輪・ザ・レジデンス(港区高輪1-27、47F、154m、2005年12月竣工)という超高層マンションが昨年完成していた。海の方にドーン、丘の上にもドーン、である。

 桂坂上の交差点には、昭和8年に建てられた高輪消防署二本榎出張所がある。桂坂を下から上っていくと、かわいらしい塔が付いた建物が次第に見えてきて、坂を上りきって近くで見たいという気持ちになったものだが、その消防署も巨大なマンションの足下にこぢんまりと佇んでいて、存在が霞んでしまった。巨大マンションの方は坂を上がらずとも途中から十分すぎるほど見えている。

 坂の下に建っている建物が自分よりも遙かに高くて、坂上にいるのに上空から見下ろされてしまっているのは良い気分がしない。しかし、丘の上にそびえ立って見下ろされてしまうのも、やはりあまり良い気がしない。丘の上に建っているんだから、そこまで高くしなくたっていいじゃないのさと思う。話はそれるが、猫などは高いところに上って上から見ることで安全を確保し、見下ろされることに対しては非常に警戒心を持っている。人間もどこかに動物的な本能が残っているからいやなのかもしれない。

高輪・ザ・レジデンスと高輪消防署二本榎出張所

 近くまで来てみると、やはり往年の消防署は印象的で素晴らしい建物だ。大きさではなくデザインで存在感があり、年月を経た風格がある。

 桂坂のいわれなどについては、坂道コレクションというHPの中に、桂坂があるので、そちらも御覧下さい。

 さて、今回の記事を書くにあたって、二つの新しい超高層建物については超高層ビルとパソコンの歴史というHP内の超高層ビルデータベースへリンクを貼らせて頂き、参照して頂くこととした。リンク先の建物写真なども是非見て頂きたい。というのは、リンク先の写真と、拙Blogの写真を、交互に見比べて頂きたいのである。

NTT Docomo 品川ビル   高輪・ザ・レジデンス

 超高層ビルデータベース内の個々の建物情報は、あくまでもその建物に関する情報であって、周囲の環境情報は、ここではひとまず除外されている。それはそこで掲載されている写真についても同様で、かのHPの中では、超高層建物はできるだけ当該建築物の全景のみになるように写されている。

 一方、拙Blogの写真は、あくまでも周辺状況との関係性の中で超高層建物を捉えようとしているため、建物の手前や左右に様々な建物や緑などが写し込まれている。

 建築物を見る態度としては、私の写真の撮り方は正攻法ではないのかもしれない。しかし現在、都市に建つ建物の周囲には、多かれ少なかれ、既存の建物などが存在している。私たちが建物を見るとき、その視野にはほとんど必ず、周辺の環境が映り込んでいる。見ようとする建物を注視すれば、視界には入っていても意識からは除外されてしまうかもしれない。しかし私たちは注視ばかりしているわけではない。必ずや、漠然と周辺環境も含めて全体を眺めている時間があり、むしろそちらの方が体験の割合としては多いはずだ。つまり、建物単体が撮られている写真はやや特殊であり、風景、景色として建物が見えている写真の方が、どちらかといえば日常の視覚体験に近いということなのである。

 もちろん私は写真の質の優劣とか撮り方の正誤を言おうとしているのではない。目的の持ち方、意識の向け方によって、撮り方が違ってくること、表現の仕方が異なってくることに留意して頂きたいのだ。都市景観を考える立場に立つと、自ずと街並みとか、周囲との関係性とかから景色を眺めることになり、写真の撮り方も、いわゆる建築写真の建物中心の撮り方とは明らかに違ってくる。

 都市部において景観環境の良し悪しを考えるときに考慮すべきなのは、個々の建物のデザインの良否ではなくて、それらがたくさん集まって出来上がる建物群の景色が、全体として快適か不快か、という点だろう。総体としての景観の評価は今後、ますます重要になってくると思われる。

#階段・坂 港区  #ヴィスタ  #眺望  #高層ビル  #新しい建物 港区
#住宅系 
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超高層ランドマークの行方

2006-03-25 | 港区   

 アイストップが気になる 三田編。

 気が付くと東京都心部は、どちらを見ても超高層ビルが見える街になっていた。

建設中の芝浦アイランドと田町駅 Photo 2006.3.5

 田町駅を出て歩行者デッキを歩く。駅の向こうには建設中の芝浦アイランドのマンション(2007予定・約168m)が二棟見える。

東芝ビルディング Photo 2006.3.5

 国道を渡る歩道橋に至ると、北東側には東芝ビルディング(1984・165.9m)が。

建設中の三田三丁目計画ビル Photo 2006.3.5

 また南西側を見ると、完成間近の三田三丁目計画ビル(2006.9予定・179.3m)がひときわ高くそびえる。

 田町駅前では慶応大学の方角以外はどちらを見ても超高層ビルが見えている。いつのまに、こんなことになったのだろう。東京は空が狭いと言われる。巨大なビルの足下に立つと、やっぱり空、狭いよな、と思うが、この景色を見ると、見通しもかなり悪くなっちまってるよなーと思う。

 それにしても都心では、大通りに出ると必ずといってよいほど超高層ビルが見える。これ偶然なのだろうか? それとも個人的な思いこみ?

1.実はどの方角にも超高層ビルはあるのだが、普通は近くの建物に遮られて見えない。ところが大通りでは遠くが見えるためにアイストップ状に見えてしまう。
2.実際はアイストップ状になっている場所は、それほど多いわけではないのだが、アイストップ状に見えるとそれが印象的なので記憶に残る。

どちらかというと、後者なんだろうな。この傾向はこれからも続くのだろうか?

 一昔前までは超高層ビルの数は少なかったので、遠くに見えるのは霞ヶ関ビルだーとか、新宿西口のビル群だーなどと大体判ったのだが、近年は超高層ビルがかなり増えてきたので、遠くに見えても何というビルかわからないことが多い。超高層といえば大企業の自社ビルなどだけだったのだが、最近はマンションもかなり増えている。

 アイストップを作り出すヴィスタ景観は印象的な構図で、西欧のバロック都市の場合、アイストップになる建物は記念的建造物である場合が多い。つまり、著名な建物をアイストップにするべく計画されているのだが、今回取り上げたようなケースは、偶然生じたヴィスタ景で計画性はない。せっかく印象的な構図になっているのに、全くそれを活かすことにはなっておらず、ただ「見えてしまって」いて、邪魔なものが見えているという感覚さえ与えてしまっている。著名な建物を見せる計画であれば、都市のランドマークとして誇らしいことになるのだが、無計画であるが故に見えてしまっているのでは、景観破壊となってしまいかねない。当然、多くの市民は無関心になり愛着もわかない。マンションが見えているのって、そこに住んでいる人以外からすれば、全然誇らしい景色じゃないもん。

 さて、新宿区は区の8割の面積にあたる地区で絶対高度規制をかけた。駅周辺の商業地などは除外されているが、住宅地はほとんどで規制がされている。超高層マンションがあちこちに建ち始めて紛争が多くなったことを受けたもののようだが、港区や中央区はどうなるんだろう?

新宿区:高度地区変更(建築物の絶対高さ制限の導入)について

 また東京都は、国会議事堂、迎賓館、絵画館の3箇所の眺望景観の保全を決めたそうで、「眺望の保全に関する景観誘導指針」を策定し、公表している。

 でも、国家的な記念建築物景観の保護だけなんだよなー、これ。

 さてさて、超高層ランドマークが見えちゃってる状況はこれからも続くのでしょうか。

#ヴィスタ  #眺望  #高層ビル  #街並み 港区  #新しい建物 港区
#オフィス  #旧東海道 
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品川プリンスホテル

2005-12-22 | 港区   

 ウィング高輪を抜けて、品川プリンスホテルの水族館へ向かう途中のイルミネーション。

 昨年、青色LEDを用いたイルミネーションが目立ち始めた。今年は急増してあちこちで見かける。最近の東京はあまり雪が降らないので、青色のクールなイルミネーションは冬らしく感じるが、今年のように寒い日が続くと、見ているとかえって寒くなってしまう。

 実際、LEDは消費電力が小さく発熱もほとんど無い。昔からある電球タイプは、大量に点灯していると、周囲はじわーっと暖かかった。LEDは小さく軽く、エネルギーロスも少ない、現代的イルミネーション照明だが、電球タイプの良さも捨てがたい。来年あたり、青色LEDの流行が一段落して、いろいろなイルミネーションが見られることを期待。

#新しい建物 港区  #夕景・夜景 
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まずは品川から

2005-12-21 | 港区   
まずは品川から 都市徘徊blog、とりあえず始めてみます。 東京を中心として、まちあるきをしています。 現代建築、近代建築、寺社など、様々な建物を訪問したり、新旧様々な街を訪ね、気ままに感想などを書いて行こうと思います。 まず手始めに最近行った場所から。 ecute品川は今話題の「エキナカ」。改札を入ったJR品川駅構内にあるショッピングモール。 様々なお店が立ち並び、話題性もあってか沢山の人が来場。 中央部には二層の吹き抜けもあって、改札の中とはちょっと思えない雰囲気。 駅の中が便利になるのはいいけど、外へ出て買い物をする人が減ってしまうのではないかとちょっと心配。 でも最近のような寒い日や、雨の日にはやっぱり良いかも。 JRは今後も積極的にエキナカを作るんだそうです。 競うように東京メトロもエチカ表参道を作ったりしてます。 交通の結節点は商売の重要拠点でもあるんですね。
#新しい建物 港区 #吹き抜け・アトリウム #商業系 
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