駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

年齢と老化

2012年09月28日 | 人生

       

 蜜柑が黄色くなると医者が青くなるなどと言うが、そんなことはない。皮膚科などは涼しくなると暇になるらしいが、内科は涼しくなると忙しくなる。4月から9月までは比較的暇で、10月から3月までは忙しい。半年の周期で波が来る。12月から3月までの間のある時期、二週間くらい猛烈に忙しくなる。それがいつかは予測できない。

 患者さんの名前はフルネームで呼びなさいと接遇の本に書いてあるが、猛烈に忙しいと下の名前を呼ぶ五秒さえ惜しい。一時間に二十人以上の患者さんを診察し続けるのは心身共にきつい。謂わば高速運転だからとても神経を使う。今年も息もつかせぬ二週間を乗り切ることが出来るだろうかと今から心配している。老化を自覚しているからだ。

 いつかは患者数を制限させていただく時が来るかも知れない。一日八十人までとしたいのだが、連休明けや冬には百人を超す日が何日もあり、実際には難しいだろう。これはサービス業の宿命だと思うが、人数を制限すればあそこは診てくれないと客足が遠のく心配がある。それでもいいとだんだんスタッフを減らして、看護師一人受付一人と私で十五人ほど診察したら今日はお終いという時が来るだろうか。

 人間は死ぬまで生きているとわかりきったようなことを申し上げたい。意味は多くの人は最後までそこそこ元気だということだ。逆に言えば弱ればもう長くない。殆どの人は最期まで七割の仕事が出来る。三割のことしか出来なくなったらせいぜい数年の命だ。それ以上永らえても、それは余生ではなく支生と心得ておくといい。

 

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2 コメント

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惚け発見機能 (柳居子)
2012-09-28 09:13:31
こちら様と同じく 毎日ブログの更新をしています。 身近の読者には 既済内容に惚けの症状が出てきたら遠慮無く知らせてねと、言ってあります。

本稿拝読致しまして、若い読者を増やさねばと思った次第です。
ブログ病 (arz2bee)
2012-09-28 15:57:42
 当方もブログ病で毎日書く癖が付いてしまいました。糸脈はどうもだんだん質が落ちているようで心配。

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